令和5年6月 本会議 定例会(第2号) 本文

1.会議の経過
 午前10時05分 開議

○議長(川辺一彦君) ただいまの出席議員は18名であります。定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。
 本日の日程は、あらかじめお手元に配付してあります議事日程第2号のとおりであります。

                日程第1
    市政一般に対する質問、並びに提出案件に対する質疑(代表質問)
○議長(川辺一彦君) これより本日の日程に入ります。
 日程第1 市政一般に対する質問並びに議案第38号 令和5年度砺波市一般会計補正予算(第2号)から議案第43号 財産の取得についてまで、及び報告第3号 歳出予算の繰越しについてから報告第5号 歳出予算の繰越しについてまでを議題といたします。
 これより、市政一般に対する代表質問並びに提出案件に対する質疑を行います。
 通告により発言を許します。
 15番 川岸 勇君。
 〔15番 川岸 勇君 登壇〕
○15番(川岸 勇君) おはようございます。議長より発言の許可を得ましたので、自由民主党砺波市議会議員会を代表し、以下質問と若干の提案をさせていただきます。
 それでは第1項目め、1点目のウィズコロナ、ポストコロナ時代における市政運営に関しての小項目(1)の新型コロナウイルス感染症による影響と課題についてお尋ねします。
 令和2年1月より世界中に広がった新型コロナウイルス感染症は、本年5月8日には感染症法上5類に移行しましたが、この新型コロナウイルス感染症は、世界経済や日本経済へ甚大な影響をもたらし、企業活動、労働市場、家庭の消費活動の縮小や停滞の傾向が今も続いています。
 新型コロナウイルス感染症が発生した当時、県経済界に与えた影響については、去る4月27日、県が発行した県民経済計算の概況からも読み取ることができます。それによると、2020年度の県の経済成長率は、名目でマイナス3.2%、実質でマイナス4.0%となり、いずれも比較可能なデータがあった2012年以降、最大の減少率であったことが報告されています。
 2020年度は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響をもろに受けており、主力の製造業を中心に、多くの業種に落ち込みが目立ち、県内総生産は、名目で4兆7,209億円、実質で4兆6,821億円と、前年度の2019年度と比較すると、1,579億円から1,974億円減少し、また、県民所得も6.8%減の3兆2,286億円、県民1人当たり6.1%減の312万円などの県民家計をはじめ、各種産業、地域経済に大きな影響を与えています。
 このほかにも、新型コロナウイルス感染症は、人と人の交流を分断させ、普段の生活ができなくなる社会現象を来すなど、企業を中心に、リモートワークの導入を継続、拡大する動きが増える傾向にもあります。大きな時代の変化をもたらしたのではないかと思われます。
 令和2年4月に、新型コロナウイルス感染症感染拡大に関する緊急事態宣言が発動されてから3年が経過し、この3年間は8回の感染拡大と縮小を繰り返してきましたが、この間、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の市民生活への影響を最小限に食い止めるため、市は、国、県と一体となり、積極的な様々な施策を講じられてきた結果、今日のウィズコロナ、ポストコロナ時代を迎えることができたものとの認識でいるところでございますけれども、これまでどのような方針の下に、新型コロナウイルス感染症対策やガソリン等燃料、電気代高騰に対する施策を推進されてきたのか、その成果並びに市の現状から見た諸課題をどのように分析されているのか、市長の見解を尋ねるものです。
 続いて、小項目(2)のポストコロナを見据えての今後の市政運営指針についてお尋ねします。
 新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、経済だけではなく医療、福祉、教育の在り方にも大きく影響し、変化し、ウィズコロナ、ポストコロナの時代を迎えた今日、引き続き、切れ目のない対応が求められているのではないでしょうか。
 特に生活面では、DX、デジタルトランスフォーメーションが目覚ましく進展し、マイナンバーカードをはじめとして、市民生活は確実にデジタル社会へ向かっています。
 本市においては、窓口対応、キャッシュレスの導入、職員のタブレット端末機の支給など、いい意味での変化が見られるところであります。
 とはいうものの、地域社会は、人と人とのぬくもりのあるつながり、対面することによってのこれまでどおりのアナログの付き合いが重要であり、この面では、庄川観光祭やとなみ夜高まつりの盛況ぶりに見られるとおり、それらのことを実感するところであります。
 つきましては、新型コロナウイルス感染症が本市の経済や市民生活に与えた影響、課題も含め、今後どのような方針の下に、砺波のまちづくりに邁進されるのかをお聞きし、第1点目のウィズコロナ、ポストコロナ時代における市政運営に関する質問を終わります。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
 市長 夏野 修君。
 〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) おはようございます。自由民主党砺波市議会議員会を代表しての川岸議員の御質問にお答えをいたします。
 1項目めのウィズコロナ、ポストコロナ時代における市政運営についてのうち、まず1点目の新型コロナウイルス感染症による影響と課題についての御質問につきましては、本市ではこれまで、感染拡大の影響を受けている地域経済や市民生活を支援するため、令和2年度から措置されました新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用しながら、その時々の実情に応じ、切れ目なく対策を講じてきたところであります。これも議会の皆さん方の御協力も得まして、ほぼ毎月議会を開くということで御協力もいただきました。この際、改めて感謝申し上げたいと思います。
 これまで、生活や雇用、事業を守るための緊急支援、それから地域経済回復に向けた支援、新しい生活様式への対応と3段階に対策を整理し、学校等の休校に伴う生活支援や飲食店への休業要請に伴う協力金の支給、ひとり親世帯や低所得世帯等への給付金の支給、砺波市プレミアム付商品券の発行、学校ICTに関する整備などに取り組んできたところであります。
 また、コロナ禍において、原油価格や電気ガス料金を含む物価高騰の影響が顕著に見られるようになった昨今は、市民の消費需要喚起と物価高騰に対応することを施策の方針として、砺波市プレミアム付商品券発行のほか、介護施設や福祉施設への支援、水稲やタマネギ、チューリップ球根栽培など農業経営者などへの支援、学校給食費増高分への対応などに取り組んでまいりました。
 これらの取組の成果といたしましては、感染拡大防止のための備品配置や施設整備による安全な環境づくり、給付金や補給金、助成金の交付等によります経済的安定による安心づくり、飲食店や事業所、農業者等の経営の継続など市民生活や地域経済の維持回復等に大きく寄与したものと考えております。
 また、現状から見た諸課題といたしましては、各種イベントや地域活動の縮小、テレワークやウェブ会議、タブレット端末機等の導入など働き方改革への対応、急速なDX化の推進によります情報ネットワークを適切に利用する能力、いわゆるネットリテラシーやセキュリティー対策、いまだ完全には戻らない公共交通利用者やインバウンドを含む観光客の回復、中小企業におけるコロナ融資の返済などが挙げられます。
 また、コロナ禍のために様々な活動が制限されたことによる地域のつながりの希薄化などの課題も1つとして挙げられるものと認識をしております。
 次に、2点目のポストコロナを見据えての市政運営の指針についての御質問でございます。
 今ほども申し上げました新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって、多くの課題が出てまいりました。
 今後の市政運営につきましても、新型コロナウイルス感染症対策や、経済対策などの諸施策について、国や県の動向を注視しながら、切れ目なく適時適切に実施するとともに、コロナ禍により発生した新たな課題への対応に注力していくことが必要であると認識をしております。
 そのためには第2次砺波市総合計画後期計画において掲げます本市の将来像「もっと元気 ほっと安心 ずっと幸せ“やっぱり砺波”」の実現を目指し、新たな潮流への対応として、ウィズコロナ時代を見据えた新しい生活様式への対応や、デジタル技術を活用したDXによります、いわゆるSociety5.0の実現などを意識しながら、10WAVEプロジェクトなどの重点的かつ優先的に実施すべき施策を中心に、適宜、実施計画を見直しつつ、着実な、またタイムリーな施策の進捗に努めてまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。
○議長(川辺一彦君) 川岸 勇君。
 〔15番 川岸 勇君 登壇〕
○15番(川岸 勇君) それでは、大項目2点目の質問について入らせていただきます。
 子ども・子育て環境の充実についてただすものであります。
 その項目1の第2期子ども・子育て支援事業計画の進捗状況、成果、課題についてお尋ねいたします。
 国では、ますます進む少子化現象などを踏まえ、より育てやすい社会をつくるため、こども家庭庁の創設をはじめ、平成27年には子ども・子育て支援制度を創設するなど子ども・子育てを社会保障制度の柱の一つと位置づけました。
 すなわち、子供は社会全体で育てようという制度に変わったということですが、それを受けて当市では、平成27年3月、子ども・子育て支援法に基づいて、第1期子ども・子育て支援事業計画が策定され、その計画においては6つの目標を挙げられ、小学校区ごとに幼児教育と保育の一元化を見据えた幼保連携型認定こども園の設置に努めるなど、子育て支援コーディネーターの配置、8小学校区の放課後児童クラブの整備、乳児家庭全戸訪問、保健師、家庭相談員による保育支援、子育て支援センター一時預かり事業の拡充拡大、病児・病後児保育事業、妊婦健康検査を実施したなど、第1期支援事業の取組については、高く評価するものであります。
 そして、令和2年度から令和6年度まで5年間を計画期間とし、1期期間の課題も踏まえ、7つの協議目標の下に、第2期計画が現在推進されているところでありますが、その進捗状況、課題、成果はどのように分析されたのか、第1点目にただすものです。
 この項目2点目は、子育て環境の変化に対する市の対応指針についてお伺いします。
 少子化、核家族化、共働き世帯の増加、子育てニーズの多様化に加え、貧困の連鎖や児童虐待の偏在化など、子供と家庭を取り巻く環境は大きく変化しています。これまで以上に、子供や保護者の視点に立った子育て支援の充実が求められているのではないでしょうか。
 令和5年10月にスタートした保育料の軽減措置、児童給食費の軽減措置、今、国が検討している児童手当の所得制限の撤廃等は、子育て世代の経済的な不安の解消につながるものと思うところでありますが、最近の子供の貧困対策に関する計画における調査では、子供貧困世帯や就学援助対象児童生徒及び、児童扶養手当受給者が増加し、また、児童虐待相談件数が年々増える傾向にあります。
 子供の貧困対策や要保護、要支援児童への対応並びに取組についてはどのような施策を講じられるのか、当局の考えをただすものです。よろしくお願いします。
 以上です。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
 市長 夏野 修君。
 〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) 子ども・子育て環境の充実についての御質問にお答えいたします。
 まず1点目の、第2期子ども・子育て支援事業計画の進捗状況、成果、課題についての御質問につきましては、議員の御発言のとおり、計画を推進するため7つの基本目標を定めており、その具体的な施策についてはおおむね順調に進捗しているものと考えております。
 主な事業につきましては、まず質の高い教育・保育の提供では、市内全域での低年齢児を含め、受入れ児童の拡充のため、幼保連携型認定こども園への移行をはじめ、少子化が進む中での庄川の4つの公立保育所の統合、民営化など、幼児教育と保育の一元化を進めております。
 また現在、庄東地区の保育施設について、地元の民間認定こども園を核とした統合を進めております。
 次に、母性並びに乳児及び幼児等の健康の確保と増進では、妊娠期から子育て期への切れ目のない支援を行うとともに、子育て支援アプリを導入し、予防接種の案内や健診記録の管理、また子育て支援情報などを提供しております。
 また、親子の様々な悩みなどを受け止めるため、育児相談等の機会を充実させるとともに、社会福祉士、家庭児童相談員、特別支援担当主事、また早期支援コーディネーターなどの相談員を配置し、相談体制の充実を図りながら、時代に即したサービスの提供に努めております。
 また第2期の計画で、新たに子供の未来を応援する取組の推進として、子供の貧困対策に関する計画を基本目標に加えておりまして、子供の貧困による健やかな成長に影響が及ばないよう、相談や支援体制、関連機関との連携強化を推進することとし、近年の新型コロナウイルス感染症や物価高騰の影響を受けたひとり親家庭などへの支援や給付金支給などを行うなど、国の施策と連携しながら必要な支援を進めております。
 現在の第2期子ども・子育て支援事業計画が令和6年度までの計画でありますことから、今年度、子育て世代に対しアンケート調査を実施し、ニーズの把握と、これまでの施策の検証、成果及び課題の整理を行うこととしております。
 今後の課題につきましては、保育士配置の適正化、低年齢児保育や長時間保育、病児・病後児保育など様々な保育サービスへの要望が高まっていることへの対応、また、ヤングケアラーなど貧困等の支援が必要な家庭への相談体制とその対応、少子化に伴う適切な保育環境の整備など、アンケート調査の結果も踏まえた計画の策定と施策の立案が必要と考えております。
 国が、こども政策の中長期的な方針が示されていく中で、今後国のこども大綱及び県のこども計画を踏まえた本市の新たなこども計画を検討することとしておりまして、国、県の動向や、県内他市町村との施策の連携なども図りながら、施策の充実に努めることとしております。
 また、子供支援に関して、こども医療費の無償化、学校給食費の無償化などにおいて、市町村格差も見受けられるようになってきていることから、国の施策での対応が適当なものについては、全国市長会等を通じて、また県にもしっかりと認識いただき、国の制度拡充を要望するなど適切に対応してまいりたいと考えております。
 次に、2点目の子育て環境の変化に対する市の指針についての御質問につきましては、現在、こども課と健康センター内に、子ども家庭総合支援拠点と子育て世代包括支援センターを設置しておりまして、子供の貧困対策は、要保護、要支援児童への対応について適切な支援につなげられるよう、関係機関等とも連携を図りながら進めております。
 子供の貧困に関しましては、令和4年度に富山県が実施したこどもの生活状況調査の結果が公表されておりまして、世帯収入の水準や親の婚姻状況によって子供の学習や生活面などが影響を受け、全体と比較して、最も収入が低い世帯やひとり親世帯が様々な困難に直面していることが明らかになったとしております。
 例えば、最も収入が低い水準の世帯の中学生では、進学希望を大学、またはそれ以上としている割合が19.3%で、これは、全体の47.8%との差が約3割となっております。また、全国では28%と、差が約1割となっている状況でございます。
 また、学習支援や子ども食堂等の居場所を利用したいと回答した割合が、全体の2割から3割程度存在することも明らかになっております。
 この結果を踏まえ、県では、教育委員会や市町村関係機関等と連携し、妊娠・出産期から社会的自立までの切れ目ない支援を推進するとしており、市としても県と連携し、適切に対応してまいりたいと考えております。
 今後、国では、児童手当について、対象年齢の拡大や所得制限の撤廃、給付額の増額など支援の拡充に向け検討されておりまして、速やかに対応できるよう、市としても準備を進めてまいります。
 さらに国では、各自治体に設置されています子ども家庭総合支援拠点と、子育て世代包括支援センターを一本化したこども家庭センターの設置に向け、児童福祉法等の改正を行っており、市といたしましても、ヤングケアラーや虐待、貧困などへの対応、家庭や学校以外で安心して過ごせる居場所づくりへの支援を進めるとともに、他の機関と連携調整の役割と果たせる体制づくりに向けて準備等を進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(川辺一彦君) 川岸 勇君。
 〔15番 川岸 勇君 登壇〕
○15番(川岸 勇君) それでは、大項目3点目の市立砺波総合病院の新改革プランの達成状況等と当病院の目指す方向についてお伺いします。
 この項目1、新改革プランの達成状況と事業収支についてただすものです。
 市立砺波総合病院新改革プランについては、平成29年3月に策定され、この計画の達成状況や経営状況等を把握するための一環として、病院経営改善委員会が設置され、経営改善に係る事項等について毎年点検、評価が行われています。
 昨年11月19日に開会された経営改善委員会では、令和3年度並びに令和4年度上半期の経営状況が報告されています。
 令和3年度は、新型コロナウイルス感染症の拡大により一部診療制限を行ったことなどにより、入院患者数の減少が大きく影響し、経常収支は減少した一方、減価償却の減少などにより、令和2年度に引き続き黒字決算となったことが報告されています。
 また、令和4年度上半期の経営状況については、新型コロナウイルス感染症第7波の影響を受け、入院収益は前年度以上に減少し、診療単価の改善や外来患者数の回復があったものの、薬剤費など材料費の増により、令和4年度上半期の収支は前年度上半期を下回る結果となったと報告もなされています。
 新改革プランの数値目標と取組の状況等については、新型コロナウイルス感染症の影響を受けたことにより、令和4年度の上半期においては、病床稼働率などの項目において、目標を下回る項目があったものの、紹介率や1日1人当たりの診療単価などは順調に推移し、なお引き続き、目標達成に向けて取組を進めるとされていましたが、その達成状況、並びに令和4年度の事業収支結果について市民に報告願うものであります。
 この項目2点目の質問は、経営強化プラン策定についてお尋ねします。
 令和4年3月に、プラン策定の指針となる新たなガイドラインが国から示されたところでありますが、国は、次期プランである経営強化プランは、地域医療構想との整合性を取ることを求めています。
 富山県の地域医療構想は、今年度までに見直しを行う予定となっていますが、新プラン策定に当たっての取組方針をどのように設定されるのかをお尋ねします。
 この項目3点目の質問は、県の地域医療構想における当病院の具体的指針についてお尋ねします。
 県の医療構想では、病院完結型から地域完結型医療への移行、病床機能分化と連携の促進を図ることを求めているほか、急性期機能並びに病床機能分化の整備等が求められています。
 急性期機能については、施設や人員体制が整備されている点を考えると、当病院が中心の役目を担うことが望ましいと考えますが、回復期の慢性期機能については、砺波医療圏の病院会で、どのように連携され推進されていくのかお尋ねし、市立砺波総合病院に関する質問を終わります。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
 病院長 河合博志君。
 〔病院長 河合博志君 登壇〕
○病院長(河合博志君) 私からは、3項目の市立砺波総合病院の新改革プランと当院の目指す方向性についての御質問にお答えいたします。
 まず1点目の、新改革プランの達成状況と事業収支についての御質問につきましては、新改革プランの令和4年度における主たる数値目標のうち、達成したものといたしましては、1日当たりの外来患者数が、目標値832人に対して836.4人、1日当たりの入院収益が、目標値5万3,500円に対し、5万6,140円、外来収益が、目標値1万6,100円に対し、1万6,322円となっております。
 収益単価の増加につきましては、平成29年度から外部コンサルタントの助言を受け、診療プロセスの適正化と在院日数の最適化並びに救急医療への取組強化に伴うDPC機能評価係数Ⅱの向上並びにKPI、重要業績指標の目標達成に向けた継続的な取組が功を奏したしたものであります。
 なお、1日当たりの入院患者数については、目標値330人に対し296.6人、病床利用率についても、目標値70%に対して63%と目標を達成できず、これは新型コロナウイルス感染症の感染拡大による一般診療及び入院病床の部分的な制限に加えて、在宅での看取りの増加など市民の皆さんの受診行動が変容していることも要因と考えております。
 次に、令和4年度の収支結果、決算見込みにつきましては、収入において、入院、外来収益とも前年度に比べ増加し、1億2,400万円余の増収、その他医業収益は、前年度とほぼ横ばいであり、医業外収益では、新型コロナウイルス感染症患者の受入れ病床確保に関する交付金が昨年より減少したことなどにより、前年度に比べ、1億200万円余の減収となったものの、収益全体では、前年度に比べ1,300万円余の増収となったところであります。
 一方、費用、支出では、物価の高騰、化学療法に使用する高額薬剤の増加等により、材料費や経費が増加し、費用全体は前年度に比べ3億1,900万円余の増加となりました。
 これらの結果、前年度に比べ、収支とも増加しておりますが、令和4年度の収支差引きでは1億5,600万円余となり、3年連続の黒字決算となる見込みであります。
 次に、2点目の策定予定の経営強化プランについての御質問につきましては、議員御発言のとおり、地域医療構想との整合性を含め、国が示した公立病院経営強化ガイドラインに基づく持続可能な地域医療提供体制の確保のための経営強化に着眼し、今年度、令和5年度において、新たなプランである経営強化プランを策定するものであります。
 新プラン、経営強化プラン策定に係る主なポイント、取組方針としては、1点目として、病院や経営主体の統合よりも、病院間の役割分担と連携強化に主眼を置いていること、2点目として、医師の時間外労働規制等働き方改革への対応が新たに加わったこと、3点目としては、令和6年度からの第8次医療計画に、新興感染症等感染拡大時における医療提供体制が加わることを踏まえ、平時からの取組が求められているところであります。
 新プラン策定に当たっては、国のガイドラインに則した上で、地域の実績を考慮し、外部委員による経営改善委員会の意見も踏まえて策定してまいりたいと考えております。
 次に、3点目の地域医療構想における具体的指針についての御質問につきましては、地域医療構想を踏まえた当院の役割としては、第1に、高度急性期機能及び急性期機能を中心とした、地域の皆さんの命を守る医療の提供であります。
 加えて、急性期治療後のケアや在宅療養患者の病状の急性増悪に対するための地域包括ケア病棟、在宅医療を支援する訪問看護ステーションを有しており、今後はがん患者の疼痛緩和を目的に、令和7年度に緩和ケア病棟を開設する予定としております。
 議員御発言の回復期、慢性期を担う他の医療機関との連携につきましては、退院、転院の調整を行う患者総合支援センター「おあしす」を中心として行っているところであり、今後とも患者さんが安心して適切な医療を受けられるように努めてまいります。
 このような方針に基づき、当院は砺波医療圏の中核病院にふさわしい、回復期、慢性期医療との連携や支援を行う多機能型の急性期病院を目指すものであります。
 私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 川岸 勇君。
 〔15番 川岸 勇君 登壇〕
○15番(川岸 勇君) それでは、大項目4点目の質問に入らせていただきます。
 散居をめぐる地域公共交通の今後の課題等について、お尋ねします。
 今日、地域移動手段として、自家用車は欠くこともできないものになっていますが、人口減少や少子化、高齢化が年々進展する時代を迎え、また新型コロナウイルス感染症の影響により、新しいライフスタイルを求める動きもあることから、さらに利便性の高い公共交通や、誰もが利用しやすい公共交通体系を、さらに構築する必要があるのではないかと痛感しているところであります。
 地域交通の充実を図ることは、市の魅力向上や持続可能な都市機能の実現にもつながることからも、令和4年3月に策定された、令和4年度を初年度とし、令和8年度までの5年間を計画期間とする砺波市地域公共交通計画を着実に実践することが重要と考えます。
 その計画では、計画期間における事業実施状況や目標値の達成状況に対する評価、検証を行うとともに、取組の改善や見直しを図るPDCAサイクルにより、計画の達成に向けた継続的な進捗状況に努めるとされています。
 計画の初年度を終えたばかりではありますが、計画、指標に対する令和4年度の実績の現状値はどのようになっているのか、また主なものをお示し願います。
 また今年度以降、市営バスのダイヤ改正に伴う市営バスの充実、チョイソコとなみの運行エリアの拡大、そしてこの夏には、地域交通の再編を一層図るため、全地区での住民説明会を開催し、チョイソコとなみをはじめとする地域公共交通全般について、地域住民と意見交換を図る計画があるともお聞きします。
 一方、議会側も、昨年から今年春にかけて議会報告会を開催し、チョイソコとなみをはじめとする地域公共交通全般についての意見交換を図ったところでありますが、その折には、チョイソコとなみの利用者らは、一例として、利用代金のキャッシュレス化や、同一地域内を利用した場合の料金を見直して欲しいなどの多くの御意見や要望をいただいたところであります。
 そこで、今年度以降の砺波市の公共交通の主なる取組策をどのように計画されておられるのか説明を求めるものであります。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
 市長 夏野 修君。
 〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) 散居をめぐる地域公共交通の課題についての御質問にお答えいたします。
 砺波市地域公共交通計画におきます評価検証の方法につきましては、市民の代表や交通事業者、関係行政機関等で構成いたします砺波市地域公共交通会議において、年1回程度、進捗状況やその効果を定量的、客観的に評価し、必要に応じて事業等の見直しや、新年度予算編成に反映していくこととしておりまして、今年度は8月頃の開催を予定しております。
 議員から御質問のありました、これらの指標に対する令和4年度実績につきましては、主立った指標の速報値を申し上げますと、例えばデマンド型交通の登録者数につきましては、令和2年度の714人に対しまして、令和4年度では814人と14%の増、デマンド型交通の運行エリア、人口カバー率につきましては、令和2年度の11.1%に対しまして、令和4年度は52.7%と、約4.8倍増と、昨年10月から運行エリアを拡大したデマンド型交通チョイソコとなみの効果が数字に現れてきております。
 また、市営バス1便当たりの利用者数につきましては、コロナ禍で減少傾向にあった令和2年度の4.4人に対しまして、令和4年度は4.9人と、11%の増となっておりまして、回復の兆しが見られたところであります。
 一方で、市営バス学生定期販売件数につきましては、令和2年度の23件に対しまして、令和4年度は16件と減少しており、コロナ禍の影響により、学生の公共交通離れの傾向が見られるところでもあります。
 次に、今年度以降の取組や施策につきましては、本年10月には、チョイソコとなみの対象エリアを市内全域に拡大する予定でありまして、新たにウチマチサポーターズ制度を設けて、利用者から特に御要望の多い食品スーパーやドラッグストアなどの商業施設をはじめ、理髪店や接骨院などを新たな停留所として増やしていく計画としております。
 また、令和6年4月の市営バスダイヤ改正では、朝夕の便を中心に、JR城端線との接続に配慮することで、高校生が通学に利用しやすいダイヤに再編するなど、市営バス路線の大幅な見直しを行うこととしており、これらの取組によって、コロナ禍で減少傾向にあった公共交通の利用促進を図ってまいりたいと考えております。
 今後は、7月下旬から8月にかけて実施いたします21地区の住民説明会や、市地域公共交通会議での御意見、御要望なども踏まえて、持続可能な地域公共交通の実現を目指して、散居村という地域特性にも適した公共交通体系の構築に取り組んでまいりたいと考えております。
 以上です。
○議長(川辺一彦君) 川岸 勇君。
 〔15番 川岸 勇君 登壇〕
○15番(川岸 勇君) それでは次に、大項目5点目の質問に入らせていただきます。
 未来に活力をつなげるまちづくり、農商工の振興についてお尋ねをいたします。
 この項目1点目は、地域が抱える農業の諸課題等についてお聞きいたします。
 当市の全耕地面積の約9割強が水田であり、基盤整備率はほぼ100%でありますが、水田面積に占める主食用米の割合は60%を割り、生産調整作物では、大麦、大豆、そして近年ではチューリップ球根、タマネギ等の地域振興作物の占める作付け面積が多く、担い手への集積化が進んできている現状にもあります。
 年々、主食用米の需要が減少する中、飼料米等の非主食米等を含め、水田をフル活用して水田を維持することが困難になっており、担い手を中心とした高収益的な農業経営を維持する必要があるのではないでしょうか。
 担い手への集積率が76%を超える中にあって、高収益作物としての球根、タマネギの機械化による作付けの維持拡大を図るとともに、ニンジン、キャベツ等の地域農産物の拡大による複合経営を図るべきと考えます。
 また、新たな市場の開拓に向け、加工用野菜の取組も推進し、排水対策等の徹底、防除、除草等の低コスト技術の導入を図り、ドローンや自動走行農機具等によるスマート農業を推進するとともに、米をはじめ地域振興作物の普及推進を図るためにも、老朽化した農業生産基盤整備の改修、整備についても、地区の状況も鑑み、早急な対応が求められます。
 市としては、砺波の農業が抱える諸課題について、どのように対応をされるのかの指針をお聞かせ願います。
 この項目2点目は、商工業の振興についてお尋ねします。
 砺波市の商工業の振興については、第2次砺波市商工業振興計画の下に推進されてきたところでありますが、前段でも申し上げたところでありますが、新型コロナウイルス感染症により、市内の企業活動、労働市場や市民の消費活動に大きな影響を与え、また一方では、テレワークの普及により働き方の変化をはじめ、オンライン環境を活かしたサービスなど、生産、消費の変化をもたらしており、引き続き、新型コロナウイルス感染症によってどのようなトレンドが見られ、そのうちどのようなものが定着するのかを見極めながら、ウィズコロナ、アフターコロナの動向を踏まえた様々な施策が求められているのではないでしょうか。
 そのことから、第2次計画の課題となっていた、施策に対する企業の取組状況からも分かりますが、多くの事業所では、企業、創業者の育成、支援等に取り組んだものの、そういった施策は、多くの事業所で未実施、未着手となっています。
 第3次計画の基本方針は、第2次計画を踏まえた方針になっていますが、第3次計画では具体的にどのような成果、目標を挙げられ、砺波の商工業の発展に努められるのか、お聞かせ願います。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
 市長 夏野 修君。
 〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) 未来に活力をつなげるまちづくり、農商工の振興についてのうち、1点目の農業の諸課題についての御質問にお答えをいたします。
 農業を取り巻く環境は、新型コロナウイルス感染症による社会経済の停滞、ウクライナ侵攻などによる燃油等の高騰、気候変動や災害の発生などグローバルな課題に加え、農業用排水などの施設の老朽化、肥料、資材等の高騰、人口減少に伴う担い手不足など、地域課題も山積をしていることであります。
 このような中で、肥料、燃油等の高騰に対し、昨年同様に、引き続き緊急支援を行ったところでありますが、一時的な効果はあるものの、将来を見据えた中長期的な農業施策を展開していく必要があると認識をしております。
 具体的な施策の一端を申し上げますと、効率的な農業を進めるための農地の集積、集約化、圃場の大区画化の促進、低コスト農業や高収益作物の導入など、生産性の向上に向けた経営転換、ドローンやロボットトラクター等の導入などスマート農業の普及、タマネギやそれに続くサツマイモなどの高収益作物の団地化、畑地化促進などが挙げられまして、これらを着実に進めることで、農作業の省力化や高品質化、収益率の向上が期待できるものと考えております。
 また、全国的に課題となっております担い手対策につきましては、10年後を見据えた地域計画を、市が地域の皆さんと共に策定することとしておりまして、今ほど述べました施策とともに、本市の農業の持続的な発展に向け、話合いを進めているところであります。
 さて、先般のG7農相大臣会議、農業の大臣の会議では、各国は既存の国内農業資源を活用するとの声明が発出されました。
 このことは、国が改正を目指しております食料・農業・農村基本法にも影響していくものと考えられまして、農業施策の大幅な見直しも予想されるところであります。
 引き続き、砺波市といたしましては、国、県などの農業施策の動向を注視するとともに、本市の農業農村基本計画に掲げました活気ある稼ぐ農業の実現に向け、農業者、関係機関と一体となって取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、2点目の商工業の振興についての御質問にお答えをいたします。
 議員御発言のとおり、第2次砺波市商工業振興計画の推進に当たっては、新型コロナウイルス感染症の影響から、特に人々の交流を促進する施策の展開が困難な状況でございました。
 このことから、第2次計画の将来像、ひと・しごと・くらしをつなぐ活力ある砺波の商工業という考えを第3次計画にも継承することとして、新たにサブテーマとして、多彩な人材が活躍し、イノベーションで未来を拓くまちづくりというテーマを加えまして、まちの活力を維持発展させる原動力は人であるということを再認識し、多彩な人材が活躍できる環境を築くことで、さらなる発展を目指すこととしたところであります。
 また、策定委員の御意見も踏まえまして、多彩な人材の活躍推進と、定住人口の確保と、既存産業の基盤強化と新たな活力の創出による持続的発展を重点項目として位置づけまして、それらに関する取組を促進してまいることとしております。
 次に、成果目標につきましては、主なものを紹介いたしますと、起業・創業延べ件数は、現状7件のところ、目標値を15件に、また、企業立地数は、7社を17社にするなど、それぞれ高い目標値を設定し、コロナ禍で停滞した地域経済の活力向上を目指してまいります。
 具体策としては、ウィズコロナ時代の事業開設に対し、サテライトオフィス等開設支援補助金を、またDXを活用した採用活動に対し、人材採用動画作成補助金制度を新設したところであり、重点項目の具現化に向けた施策を積極的に展開してまいります。
 市といたしましては、今後も県や関係機関等との連携を図りながら、時代のニーズにマッチした各種施策を切れ目なく実施するとともに、市民、事業者、行政の協働であります、言わばオール砺波で、商工業の持続可能な発展に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(川辺一彦君) 川岸 勇君。
 〔15番 川岸 勇君 登壇〕
○15番(川岸 勇君) それでは、大項目6点目の質問に入らせていただきます。
 空き家等事業の進捗状況と今後の対策について、お伺いするものです。
 人口減少等による空き家等の増加は、景観や防災面で悪影響を与えていることから、国では平成27年5月に、空家等対策特別措置法を施行し、これを受けて本市においても、平成29年度から令和8年度までの10年間とした、砺波市空き家等対策計画を策定されたところであります。
 また本市では、平成23年度に、各地区自治振興会等の協力を得て、空き家情報調査が毎年行われていますが、調査の開始時点の空き家は305戸でしたが、令和5年3月末では550戸、特定空き家が9戸、危険度の高い空き家46戸等を含みますけれども、このように増加しております。
 空き家となる要因や、特定空き家も含んだ実態がどのように推移してきたのか、お示し願います。
 今後も人口減少の進行により、本市においても空き家等が増加することが予想されます。空き家等の増加に伴い、特定空き家等の増加も懸念されることから、空き家等への対策に取り組んでいただくことは、安全・安心なまちづくりを進める上でも大変重要な施策ではないでしょうか。
 さきに、砺波市空き家等対策計画では、空き家等は、安全・安心なまちづくりと地域活性化を図る観点から、所有者等が自らの責任により適切に管理すべきであることを原則とした上で、空き家等がもたらす課題解決に向けて5つの基本方針の下、空き家等対策に取り組むとされていますが、この基本方針である空き家等の適正管理、除却並びに空き家等の利活用については、空き家等を適正に管理していない所有者に対しても、空き家等の適正管理に関する情報を提供するほか、特定空き家等の所有者に対しても、助言、勧告、命令、代執行など法的措置のほか、条例に基づく緊急安全措置などの対応を取るとされています。
 また、空き家バンクに登録してある空き家を、住宅や住宅以外に利活用する場合等々、空き家を購入する方、空き家を賃貸する方、空き家を提供する方に、定住促進空き家利活用補助金のほか、空き店舗再生みんなでチャレンジ事業補助金、空き家再生等推進事業補助金等々の様々な支援措置が図られていますが、引き続き同補助金の継続並びに補助金の拡充を図り、空き家や空き店舗解消に向けた事業施策をさらに推進すべきと考えます。
 また、いざ空き家を解体、除却するとなると相当の資金が必要となることから、その借入れに対して利子補給を始めた自治体もあります。
 国は、空き家を解体するときに、空き家対策総合支援事業として各自治体を支援しています。その名前は自治体によって違うものの、老朽危険家屋解体補助金、都市景観地域解体補助金として活用されています。
 他市町村の先進事例も参考にしながら、有効な施策を検討してはどうか提案するものですが、今後の市当局の、特定空き家、空き家解体並びに空き家解消に向けた当局の指針をお聞かせ願います。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
 市長 夏野 修君。
 〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) 空き家対策事業等に関する施策についての御質問でございます。
 空き家の把握につきましては、各地区の自治振興会及び各自治振興会の空き家調査のほか、空き家コーディネーターと市職員が現地調査を行い、収集した情報をデータベース化し、空き家の戸数や家屋の実態を整理しております。
 このように地域を取り込んでやっているということは、あまりほかのまちでもありませんし、また、毎年きちんと数字を出しているというところも、砺波市はかなり頑張っているほうかなと思っております。
 このデータベースから、過去5年間の空き家となった要因を見ますと、所有者の死亡によるものが34%、病院や施設への入所によるものが26%、ほかのところへの転居が19%となっております。
 また、倒壊のおそれや危険性が高く、著しく不適切な管理状態の家屋、いわゆる特定空き家の件数は、平成30年の12戸をピークとして、その後に3戸が解体され、現在は9戸と減少しております。
 この特定空き家の解体につきましては、本市独自の支援策であります所有者、地域、市の3者が協力して除去を行います老朽危険空き家除却事業を設けておりまして、さきの3戸の解体は、この事業を活用したものであります。
 危険なものは壊せばいいということではありますが、壊した後は土地が残ります。そこが草ぼうぼうになると、また同じ問題が発生するわけですので、私どもの事業は、地域の方の協力、御理解も得て、その残りの残地の管理も地域でしっかりと関心を持って対応していただくということを巻き込んでおりますので、砺波型の事業かと思っております。
 この事業への取組に向けましては、除却後の周辺への安全確保や景観保全、地域の活性化など、特定空き家の解消に効果的でありますことから、今後も自治振興会等へ事業内容の周知を働きかけてまいりたいと思いますし、また、成功例も御覧いただくように、今までのいろんな空き家の見学ツアーなどでも御紹介をしているところであります。
 砺波市空き家等対策計画の基本方針にもありますように、空き家を増やさないためには空き家の予防が重要であります。家族の中で、将来的な家屋の管理や相続について話し合っていただくことで、空き家の適正管理や有効活用が図れるものと考えております。
 また、国におきましては、空家等対策特別措置法が改正されまして、固定資産税の軽減を適用除外とする対象は、これまでは特定空き家のみであったものが、今後は適正な管理がされず放置されている管理不全な空き家につきましても同様に軽減の対象外となることから、所有者等に適正な管理を促す際の一助になるものと期待もしているところであります。
 今後も引き続き、固定資産税納税通知書にも啓発チラシの同封ですとか、空き家ハンドブックによる相談、広報となみでの特集記事の掲載などによりまして、空き家発生の予防啓発を行いまして、空き家増加の抑制に引き続き進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(川辺一彦君) 川岸 勇君。
 〔15番 川岸 勇君 登壇〕
○15番(川岸 勇君) それでは、第7項目めの質問、第2次砺波市総合計画の個別策施策であります地域コミュニティーの活性化についてお尋ねをします。
 本市の中山間地域といわれる地域は、本市では庄東地域、庄川地域にあります。
 この中山間地域は、農林業の衰退に加え、雇用の場の確保も限られているため、若者を中心に都市部への人口流出が進み、地域の担い手となる人口の減少や、高齢者比率が高くなるという状況が続いています。
 この中山間地域は、市民の暮らしに深く関わり、多くの恵みをもたらしてくれる大切なふるさとです。この地域に住む人々が、農林業の営みや自然と共生する暮らしによって守ってきたふるさとの恵みや豊かさを継承するためにも、中山間地域が抱える課題としての人口減少対策等に取り組む必要があると考えます。
 また、この中山間地域は、急な山々や川幅の狭い河川のある地域で、脆弱な地質、冬期の積雪等により土砂災害や雪崩による被害が度々生じており、安全・安心な暮らしを守るための災害に強い地域づくり、地域交通、情報通信をはじめとする生活環境基盤の整備等、あまりにも多くの課題が山積しています。
 行政サービスが引き続き取り組み、中山間地域の集落ごとで、地域に残された住民同士が支え合う共助が最も重要であり、そのためにも、いわゆる自治振興会単位の地域コミュニティーの確保が喫緊の課題と考えます。
 本市の第2次砺波市総合計画の個別施策、地域コミュニティーの活性化において、地域の課題に主体的に取り組む各地区自治振興会に対して、人的・財政的な支援の充実を図るとともに、地域の特徴を活かした連携の強化を進めるとされていますが、特に中山間地域をはじめ、各地区とのコミュニティーとの連携、並びに活性化に向けて、どのような施策をもって地域コミュニティーの活性化に努められるのか、市当局の考え方をお示し願います。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
 市長 夏野 修君。
 〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) 地域コミュニティーの活性化についての御質問にお答えをいたします。
 議員の御発言のとおり、本市の庄東地域及び庄川地域にある中山間地域といわれる地域におきましては、高齢化や人口減少が急激に進んでおりまして、また地理的、地形的にも土砂災害等が起こりやすい環境にあるなど、他の地域と比べ多種多様な課題を抱えているということにつきましては、市としても強く認識をしているところであります。
 全国的には、高齢化や人口減少の影響で、地域コミュニティーの維持が困難となり、地域における支え合いの機能の低下が懸念されているところですが、本市では、地区自治振興会をはじめとする地域において培われてきた高い地域力により、地域コミュニティーが、もちろん課題はございますが、比較的良好に維持をされておりまして、持続可能な地域社会を形成する原動力となっていると考えております。
 そこで御提案の支援策につきましては、市の独自施策として、“となみ地域力”推進交付金事業をはじめ、必要に応じて各補助金や交付金事業を実施しております。
 また、事業を進める上で、県や自治総合センター等からの有利な支援策などについて、引き続き、各事業担当課はもとより、地区自治振興会連携推進員、いわゆる地域アンテナ隊員などからも積極的に情報収集と情報提供を行ってまいりたいと考えております。
 なお、県の、中山間地域チャレンジ支援事業において、令和4年度は、雄神地区の雄神楽天塾、栴檀山地区のふく福柿出荷組合が、今年度、令和5年度は、栴檀山自治振興会、東山見地区の畑直商店街活性化推進協議会及びせんだんの活性化協議会が採択を受けておりまして、それぞれの地域特性や課題を踏まえまして、本当に地区の住民の方々が主体的に地域づくりを進められておるところでございます。大変その点については、心強く感じるところでございます。
 以上でございます。
○議長(川辺一彦君) 川岸 勇君。
 〔15番 川岸 勇君 登壇〕
○15番(川岸 勇君) では、最後の質問に入らせていただきます。
 循環型の社会を構築するに当たっての当市の考え方、方針についてお尋ねをします。
 今、国は、自治体、企業、住民が一体となり、温室ガスの排出を全体としてゼロにするという2050カーボンニュートラルの実現に向けた防止活動や資源を有効活用した持続可能な循環型社会を構築することを求めています。
 地域温暖化対策推進法4条2項によれば、地方公共団体は、自らの事務及び事業に関し、温室効果ガスの排出の量の削減等のための措置を講ずるとともに、前項に規定する施策に関する情報の提供、その他の施策を講ずるように努めるものとするとありますが、この取組は行政だけではできません。
 市民の皆さんや市内の事業者等皆さんの協力を得るためにも、国が推奨する地球温暖化対策実行計画を策定するなど、ゼロカーボンやゼロカーボンシティの実現に向けた取組を具体的に進めていくことが肝要ではなかろうかと思うところであります。
 本市においては、剪定枝等のごみ分別、防犯灯並びに省エネルギーの推進、学校等の太陽光発電の設置、豊富な水を活用した水力発電の推進にも取り組まれているところでありますが、砺波平野の特徴である散居景観を守るためにも、野焼きの禁止条項を守る観点からも、剪定枝をはじめ、ごみの再資源化を図る取組を、他の自治体とも協力し、この運動を広域的に進めるべきと考えますが、当局のカーボンニュートラルに対する取組施策を具体的にどのように進められるかお尋ねし、6月定例会、自民会を代表しての質問を終わります。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
 市長 夏野 修君。
 〔市長 夏野 修君 登壇〕
○市長(夏野 修君) 循環型社会を構築するに当たっての市の指針についての御質問にお答えをいたします。
 本市ではこれまでも、公共施設においては、砺波駅周辺や中学校などの屋外照明のLED化、砺波チューリップ公園北門の太陽光発電装置の設置、砺波体育センターや砺波図書館におきます空調設備の地中熱の利用、また水道施設での小水力発電への取組、地域におきましても、各地区の防犯灯のLED化の支援等、循環型社会への流れの中で、多くの分野で様々な取組を進めてまいりました。
 また、広域的な取組としては、令和6年4月に開始予定のプラスチックごみ一括回収について、本市が南砺市に働きかけまして、広域圏単位で取り組む予定としております。広域圏での取組は、全国初の事例と伺っております。
 さらには、カーボンニュートラルに対する取組として、今年度は市が管理する道路照明灯や公共施設照明のLED化を促進するほか、新たに公用車に電気自動車を2台導入し、カーボンニュートラルの推進を図ることとしております。
 また、今年度策定いたします第2次砺波市環境基本計画におきまして、策定委員の皆さんのアイデアなども参考に、市民の誰ものが身近なところからチャレンジできることが可能な取組などを示すとともに、まずは自ら始めることの大切さについて機運を高め、市民と行政が一体となってカーボンニュートラルを推進してまいりたいと考えているところであります。
 以上でございます。
○議長(川辺一彦君) この際、暫時休憩いたします。

 午前11時17分 休憩

 午後 1時00分 再開

○議長(川辺一彦君) 休憩前に引き続き会議を開き、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を続けます。
 通告により発言を許します。
 4番 神島利明君。
 〔4番 神島利明君 登壇〕
○4番(神島利明君) 議長の許可をいただきましたので、通告に基づき、分割方式で質問させていただきます。
 まず初めに1項目めは、防災対策についてお尋ねいたします。
 5月に入って、石川県能登地方の地震をはじめ、全国的に地震が頻繁に発生しており、いつ、どこで起きるか分からない予測不可能な状態が続いています。
 地震対策で最も重要なことは、住宅、建築物を耐震化することで、このことにより地震による被害を軽減することができます。
 平成7年1月の阪神・淡路大震災では、地震による死亡者の死因の約9割が建築物に起因するもので、昭和56年5月以前に着工された古い建築物が数多く被害を受けました。
 その後発生した新潟県中越地震や熊本地震において、実際に地震の被害を検証すると、耐震基準が新しいものほど倒壊、崩壊といった甚大な被害が少ない傾向にあります。
 本市では、昭和56年5月以前に着工した建物の耐震改修を促進するため、砺波市耐震改修促進計画を平成20年3月に策定、平成31年4月に改定し、令和7年度末までの耐震化目標は、住宅の耐震化率については90%、多数の人が利用する一定規模以上の建築物、学校、集会場等の耐震化率については95%を目標としています。
 現状、平成25年度の住宅の耐震化率は72%で、耐震化が必要な住宅が約4,000戸と推定されています。
 本市では、木造住宅の耐震改修を促進するため、毎年、アクションプログラムを策定し取り組んでいます。その取組の中に、木造住宅の耐震診断費用や耐震改修費用についての支援制度があり、それを活用されていますが、耐震診断を実際に実施された件数は、平成25年度から累計で100件、耐震改修を実際に実施された件数は、累計で23件にとどまっています。
 そこで、毎年、アクションプログラムを作成し、耐震化の促進に取り組んでおられますが、令和7年の耐震化率目標の90%以上を達成するには、さらなる施策が必要と考えます。
 例えば現在、県と連携し、耐震改修工事に要した経費の80%、補助限度額100万円となっていますが、限度額を見直し、上乗せして補助をするなどして、これまで以上に耐震化を進める必要があると考えますが、見解を伺います。
 次に、個別支援計画の作成についてお尋ねいたします。
 個別支援計画とは、自分で避難することが難しい高齢者や障害者や、避難行動要支援者の円滑かつ迅速な避難を図る観点から、避難を援助する人や、避難場所、経路などをまとめたもので、災害対策基本法では、市町村の努力義務とされています。
 この個別支援計画は、自主防災組織や各関係機関に、個人情報を提供することに同意され、砺波市避難行動要支援者登録申請書を提出され、計画作成に同意された方について、自治体が中心となって作成されています。
 作成状況は、令和2年度の46%から、行政や自治会の協力で、令和4年度では56%までアップしましたが、まだ44%が未完成の状態です。その未完成の中には、支援者がいないなどの理由で作成できない方もおられると伺っています。
 避難行動要支援者登録申請書を提出された方は、支援を求められている方ですから、個別避難計画は非常に大事なものになります。また年1回、個別支援計画を見直すことで、自治会の防災に対する意識向上にもつながると思います。
 そこで、個別避難計画のさらなる作成率アップのために、どのように促進されるのか、見解を伺います。
 次に、個別支援計画の様式についてお尋ねいたします。
 今の様式では、避難先が1つになっていますが、市内では、水害時とそれ以外の災害時では避難先が違っているところもあります。
 水害は事前に予想されるため、分散避難が余裕を持ってできる場合もあります。分散避難には、浸水深が2メートル以下の場合2階に避難するなどの垂直避難や水害にならない地域に住んでいる親戚や知人宅に避難する縁故避難等があります。
 そこで、個別支援計画の避難先に、水害時も追加して作成することで、防災意識のさらなる向上にもつながり、実際に即したよりよい計画になると考えますが、いかがでしょうか。見解を伺います。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
 構建設水道部長。
 〔建設水道部長 構 富士雄君 登壇〕
○建設水道部長(構 富士雄君) 私からは防災対策についてのうち、1点目の耐震診断及び耐震改修の促進についての御質問にお答えいたします。
 木造住宅の耐震化を推進する木造住宅耐震改修支援事業につきましては、昭和56年5月以前に着工された在来軸組工法の木造住宅が対象であり、耐震診断を行い、その結果に基づき改修する場合に、県と共に支援をしている制度であります。
 本制度を創設した平成17年度当初は、建物全体を耐震改修する場合に限り対象としておりましたが、平成26年度からは、居間や寝室などの主要な居室空間だけの耐震化についても対象としたほか、令和元年度からは、補助金額の上限を60万円から100万円に拡充するなど耐震改修を推進するため、事業の見直しを図ってきたところであります。
 このほか、住宅の改修には多額の費用を要しますことから、市では今年度から、直接施工業者に支払う代理受領制度を新設し、申請者の改修に必要となる準備費用の軽減を図っております。
 また、本市におきましては、これまでも木造住宅の耐震化を推進するため、市ホームページや広報となみ、FMとなみなどによる普及啓発活動を継続的に実施しており、今年度は既に2件の耐震改修の補助申請と2件の相談があったところであります。
 引き続き、県と連携しながら、安全・安心な住環境の創出と支援制度の周知を図り、木造住宅の耐震化を推進してまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
 横山福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 横山昌彦君 登壇〕
○福祉市民部長(横山昌彦君) 私からは、2点目の要支援者の個別支援計画の作成の促進についての御質問にお答えいたします。
 個別支援計画は、災害発生時や災害が想定されるときに、要支援者がいち早く避難し、命を守るための大切な個別の避難計画であり、道路事情など地区の地理的な実情を考慮する必要があることから、各地区において作成していただいております。
 この個別支援計画の作成率アップへの取組につきましては、令和3年8月定例会において神島議員の御質問にお答えしたとおりで、引き続き、各地区自治会に対して、支援者の確保や避難先について御検討いただき、多くの命を救うためにも積極的に作成されるようお願いしてまいります。
 次に3点目の、個別支援計画の様式についての御質問にお答えいたします。
 災害の種類により、避難先を追加検討し、個別支援計画を見直していくことは、有事の際に自身の安全を守ること、迅速で円滑な支援体制を整えるという点からも必要であると認識しております。
 一方、地区によっては、水害時の避難先について定められていない地区もありますので、ハザードマップを参考にし、速やかに決定していただき、災害ごとの避難先について追記していただくよう個別支援計画の見直しの際や、防災関係の出前講座などの機会を捉え、水害時の避難方法などを含め、各自治会等に対し周知してまいります。
 私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 神島利明君。
 〔4番 神島利明君 登壇〕
○4番(神島利明君) 次に2項目めは、不登校児童生徒に対する支援についてお尋ねいたします。
 近年、全国的に不登校児童生徒が増加傾向にあります。本市においても、平成29年度の不登校児童生徒の割合は1.2%でしたが、令和4年度には2.7%になり、2.2倍増加しています。
 本市では、不登校等生徒を含め、特別な支援が必要な児童生徒に対応するため、学習支援員や心の教室相談員、スタディメイト、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーを各学校に配置されています。不登校児童生徒に対して、いろいろと配慮されていますが、増加傾向が続いています。
 そこで、不登校児童に対してさらなる支援が必要と考えますが、見解を伺います。
 次に、フリースクールの支援についてお尋ねいたします。
 フリースクールに通う児童生徒の保護者の負担軽減に対する補助についての質問に対して、県や他自治体のフリースクール事業における補助金交付の状況を参考にしながら、補助金制度について研究してまいりますとの答弁をいただきました。
 県や他の自治体では、フリースクール利用における補助金交付は行っていないと伺いました。不登校児童生徒にとってフリースクールは、学校以外の大事な居場所の一つになっています。
 フリースクールにはいろいろなところがあり、各施設で工夫され、運営されています。不登校の原因はいろいろとありますが、この先、社会に出て自立するためには、人と人との関わり合いが重要になっていきます。フリースクールにはいろいろな人との出会いがあり、人と関わることで、少しずつ変わっていく人もおられると伺いました。不登校児童生徒にとって非常に大切な施設だと思います。
 そこで、再度お願いいたしますが、県内で先駆けて、フリースクールに通う児童生徒の保護者の負担軽減に対する支援があればよいと考えますが、見解を伺います。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
 教育長 白江 勉君。
 〔教育長 白江 勉君 登壇〕
○教育長(白江 勉君) 不登校児童生徒についての御質問にお答えいたします。
 まず、1点目の不登校児童生徒に対するさらなる支援についての御質問につきましては、議員御発言のとおり、現在各学校に学習支援員や心の教室相談員等を配置し、学校に登校してはいるものの教室に入れない児童生徒への支援を行っています。
 不登校の児童生徒は繊細な児童生徒が多く、不登校に至る経過や継続する理由に応じて働きかけを行うため、直接関わる教職員が、子供理解に関する研修会へ参加したり管理職から具体的な対応を学んだりすることで、効果的な支援ができるようにしております。
 さらなる支援につきましては、市の教育支援センター「ひよどり」の教育指導員が、昨年度から必要に応じて学校に出向き、支援を必要としている児童生徒に直接支援が届くようアウトリーチによる支援を実施しており、個別に学習支援を行ったり、寄り添って悩みや困り事を聞いたりすることで学校に居場所をつくり、不登校の未然防止に努めております。
 また、教育支援センターでは、学校に登校することのみを目的とする指導ではなく、不登校の児童生徒の社会的自立に向けた支援を推進しており、児童生徒が心を開放して過ごすことができるよう、カーペットを敷いたりソファーを置いたりし、明るく安心できる環境づくりも行いました。
 不登校児童生徒に対する支援は全国的な課題であり、県内でもフリースクール等不登校に対応した居場所を民間レベルで提供し、支援する輪も広がっております。
 そこで本市でも、不登校児童生徒に対する多様な教育機会を確保するため、5月には不登校児童生徒の対応に当たる、各校の生徒指導主事等を対象としたフリースクール説明会を新たに開催いたしました。
 これは、長期的に不登校になっている児童生徒の居場所について、学校が保護者の困り感に寄り添い、支援の方向を共に考えていけるように情報共有したものであります。これらのことを通して、不登校児童生徒に寄り添った支援を継続的に行ってまいります。
 次に2点目の、フリースクールに通う児童生徒の支援についての御質問につきましては、不登校、ひきこもりなどの内容に応じて、相談や支援、居場所づくりなどを提供している支援機関が増えてきております。
 先般、県知事が県内のフリースクールを視察された際、子供たち一人一人の教育機会を確保するため、保護者への経済的な援助など必要な支援について検討していきたい旨コメントをしています。
 本市でも、今後も県や他の自治体の動向を注視しながら、フリースクールに通う児童生徒の実態や関係者の声を基に、どのような支援方法が効果的であるか、引き続き研究してまいります。
 私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 神島利明君。
 〔4番 神島利明君 登壇〕
○4番(神島利明君) 次に3項目めは、脱炭素社会についてお尋ねいたします。
 地球温暖化対策は、世界においてももちろん、我が国においても最重要の課題の一つだということは間違いありません。この地球環境対策については、日本の温暖化対策を総合的、計画的に推進するための地球温暖化対策計画に基づき、様々な取組が進められています。
 本市においては、本年度の予算で、道路照明灯の全基をLEDにする計画がされています。LEDは電気料の値上げに対応することと、消費電力削減や長寿命化で脱炭素化の推進につながる非常にすばらしい事業です。昨年の6月の本会議で、道路照明灯のLED化を推進しました私としましても、大変うれしく思っています。
 学校施設では、消費電力が大きい体育館の水銀灯は、全てLED照明灯に切り替えられたと伺っています。校内の蛍光灯については、小中学校12校のうち、3校はLEDになっており、6校が省エネタイプの蛍光灯で、3校が蛍光灯と伺っています。蛍光灯からLEDに切り替えると消費電力が約50%削減でき、省エネタイプの蛍光灯からLEDに切り替えると約33%削減でき、電気料金も同じような比率で削減できます。
 小中学校12校の令和4年度の電気使用量は、令和3年度と比べ2%減になっていますが、電気使用料金は、電気料金の値上げの影響で約2,000万円の増になっています。
 6月から北陸電力の電気料金が、平均で39.7%のさらなる値上げが決定されました。電気料金は大幅に増加いたします。
 そこで、電気料金の抑制と消費電力削減の観点から、学校施設の照明灯を、蛍光灯からLED照明への推進が必要と考えますが、いかがでしょうか。見解を伺います。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
 森田教育委員会事務局長。
 〔教育委員会事務局長 森田 功君 登壇〕
○教育委員会事務局長(森田 功君) 3項目めの学校施設の蛍光灯のLED化推進についての御質問にお答えいたします。
 平成29年12月定例会の有若議員の御質問でお答えしたように、小中学校の体育館の照明につきましては、全校でLED化及び同等の照明、エバーライトと称しておりますが、にしており、また教室やランチルーム、トイレなどにおきましても、LED化を含め、明るく消費電力の低い照明に切り替えるなど、順次、照明器具の効率化や長寿命化、省エネ化を図ってきたところであります。
 一方、6月からの電気料金の値上げが、今後の学校施設の維持管理費にも大きく影響することから、市総合計画に、学校施設のLED化を位置づけ、また、故障時や大規模改修時の機会を捉えて交換するなど、さらなる環境負荷への低減と電気料金の削減に努めてまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。
○議長(川辺一彦君) 神島利明君。
 〔4番 神島利明君 登壇〕
○4番(神島利明君) 次に4項目めは、高齢者の見守りについてお尋ねいたします。
 本市では、在宅独り暮らし高齢者などの世帯に対して、急病や災害時においても安心して暮らしていただけるために、緊急通報装置を設置しています。
 この装置は、65歳以上の独り暮らしの高齢者や、身体障害者のみの世帯で、生活上の見守りが必要な方が利用できます。この装置のサービスには、緊急通報、安否センサー自動通報、相談サービス、火災通報、お元気コールなどがあります。
 利用者の声に、この装置があれば、1人でもいざというときに誰かが助けに来てくれるという安心感があり、穏やかに過ごせます。私にとっては緊急通報ではなく、安心装置だとも言っておられました。また他の利用者で、お元気コールで電話がかかってくると、日頃1人のため、あまり会話することがないので大変ありがたいとの声もありました。
 昨年、独り暮らし高齢者の方で孤独死された方がおられ、近所の人が1週間以上たって発見されたと伺いました。市内には、独り暮らし高齢者が3月末までに399人、うち、緊急通報装置が設置されている人が56人と伺っています。
 今までは、緊急通報装置の設置条件として、NTT回線と固定電話が必要でしたが、今年度からは携帯電話からでも設置可能になったと伺っています。
 そこで、独り暮らし高齢者の安心・安全のためにも、さらなる緊急通報装置の促進が必要と考えますが、見解を伺います。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
 横山福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 横山昌彦君 登壇〕
○福祉市民部長(横山昌彦君) 次に、4項目めの高齢者の見守りについての御質問にお答えいたします。
 緊急通報装置につきましては、これまでも、独り暮らし高齢者の在宅での安全な見守りに関して有効な措置であり、高齢者自身の安心や遠方に住む親族からも好評を得ております。
 特に、定期的に安否確認の連絡が入るお元気コールは、利用者に対して声かけをし、体調の変化や身近な出来事の近況報告、相談ができるなど安心感の増大と孤独感を感じさせないものとなっております。
 これまでは、通報装置の回線利用において、固定電話であることが前提でありましたが、今年度からは携帯電話を通じての利用も可能となったことから、利用者の拡大や利便性の向上が期待されます。
 引き続き、通報装置の設置に当たっては、見守りが必要な方々に寄り添う民生委員児童委員をはじめ、御近所の見守りをする方々に御協力をいただき、緊急通報装置の特徴やその効果、利用者の声などを対象者に丁寧に説明することで、利用促進につなげてまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。
○議長(川辺一彦君) 神島利明君。
 〔4番 神島利明君 登壇〕
○4番(神島利明君) 次に5項目めは、庄川水記念公園再整備についてお尋ねいたします。
 今年度の予算に、庄川水記念公園の再整備が計画されています。再整備は、今後の庄川地域の未来を見据え、計画されると伺っています。
 検討中の目標では、庄川の美しい自然景観と地域の文化を未来へつなぎ、水から生まれた郷土を育むとともに、観光、交流の拠点としてにぎわい、水に親しみながら楽しめる公園を目指しますとなっています。
 整備計画の中に、子育て環境として遊びゾーンが検討されており、家族で過ごせ子供が安全に遊べる空間となっています。
 この公園は、庄川の美しい自然景観や豊かな自然環境にあり、子育て環境には最適な場所だと思います。
 近くには、東山見保育所を改修して、新しい児童館ができる予定になっています。今度の児童館は、今までの庄川地域の4施設とは違い、遊戯室がとても広く天井が高いため、ボール遊びも自由にできる施設になります。
 また、少し下がると庄川図書館があり、そこには児童室が独立しており、靴を脱いで利用するため、小さな子供にも利用しやすい上、閲覧室には声が響きにくい構造になっており、子供にとって大変に優しい施設になっています。
 そこで、庄川水記念公園を含むその周辺を、子育てふれあいゾーンとして環境を整備してはいかがでしょうか。庄川地域の活性化にもつながると思いますが、見解を伺います。
 以上で、私の質問を終わらせていただきます。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
 構建設水道部長。
 〔建設水道部長 構 富士雄君 登壇〕
○建設水道部長(構 富士雄君) 水記念公園再整備についての御質問にお答えいたします。
 庄川水記念公園の再整備につきましては、これまでに3回の庄川水記念公園再整備検討委員会が開催され、公園の再整備の内容について検討をいただいているところであります。
 この公園の周辺には、豊かな自然環境や文教施設が多く、本公園の再整備を検討するに当たりましては、子育て世代の利用も重要な視点であると認識しており、再整備検討委員会におきましても、遊びのゾーンを検討していただいているところであります。
 議員御提言の、本公園を含むその周辺地域を、子育てふれあいゾーンにすることにつきましては、庄川水記念公園再整備基本計画に位置づけることは考えておりませんが、子育て世代など幅広い世代が思い思いに楽しめる公園として再整備を進めたいと考えております。
 引き続き、庄川地域のまちづくりに取り組んでおられます砺波庄川まちづくり協議会との意見交換を行い、本公園の再整備が庄川地域の活性化につながるよう進めてまいります。
 私からは以上でございます。
○議長(川辺一彦君) この際、換気のため暫時休憩いたします。

 午後 1時33分 休憩

 午後 1時38分 再開

○議長(川辺一彦君) それでは、再開いたします。
 6番 開田哲弘君。
 〔6番 開田哲弘君 登壇〕
○6番(開田哲弘君) 議長の許可を得ましたので、通告に従い質問を行います。
 まず最初に、砺波総合運動公園の整備についてお伺いします。
 1993年4月にオープンした柳瀬地内にある砺波総合運動公園は、1万人収容できるとなみチューリップスタジアム、ラグビーやサッカーができるエリアが1面と、ソフトボールが2面取れる天然芝グラウンドと、公園管理棟を併せ持つ多目的競技場、河川敷には野球やソフトボールができる広場が2面とサッカーやラグビーができる広場が1面で構成される公園です。加えて砺波市温水プール、富山県西部体育センター、子供の遊具を備えた風の丘などが隣接されており、呉西地区一番の運動拠点となっています。
 開園から30年の歴史の中で、近年は、野球場建物内への雨水浸入なども発生し、対応に苦慮していた時期もありましたが、現在は解消されているとのことです。
 うれしい話は、もう1つあります。
 野球場のスコアボードについて、本年2月の総務文教常任委員会の中で、災害時に野球場を救援物資の配送拠点にする際の防災情報ボートとしても活用できるなど、複合的な利用可能なLEDパネルを考えているとあったことです。
 令和元年6月定例会で、桜野議員が一般質問で設置を求めていたことが現実になり、とてもうれしく思っております。このことから、今まで以上に多くの野球選手や、野球愛好家に好かれる球場になるものと考えています。
 砺波総合運動公園がにぎわうのは、相撲に並ぶ国民的球技である野球の試合が開催されるときです。プロ野球や高校野球の試合の開催のときには、大変多くの方が球場に押し寄せています。人が多く集まることから、球場内のトイレだけでは足りなくて、屋外の公衆トイレも利用されることになります。
 砺波総合運動公園内の公衆トイレは、野球場と多目的球技場の間に1つ、風の丘に1つ、合計2か所にあります。男女別のトイレブースの間に障害者用のブースが設けられており、いずれのトイレも向かって右から女子トイレ、障害者用トイレ、男子トイレとなっています。
 さて、この2か所のトイレに設けられている設備を見てみますと、球場のそばにある公衆トイレでは、女子トイレ、男子トイレ共にベビーチェアはついていません。中央の障害者用トイレにはベビーチェアがついていました。ただし、入り口のピクトグラムでは、ベビーチェアがあることを知らせていません。
 また、風の丘にあるトイレでは、障害者用トイレに女子の子供連れのマークがついていましたが、中の設備には子供用のトイレはなく、おむつ替え台が設置されていました。ここでは、おむつ替え台のピクトグラムが設置されていません。
 この2つの公衆トイレについて、外から見ただけでは施設の情報が把握できないことになります。ピクトグラムの表示を正しくする必要があると考えます。
 また、トイレの機能表示として、オストメイトの方々に対応しているというピクトグラムがあります。人の上半身のおなか辺りに、病院マークの十字が描かれているピクトグラムです。
 私の母もオストメイトだったのですが、オストメイトとは、おなかに排せつのためのストーマを造設した人のことです。ストーマとは、手術によって、おなかに新しくつくられた便や尿の排せつの出口のことで、人工肛門や人工膀胱とも言われています。このストーマに取付けたパウチに排せつ物がたまるので、ストーマの洗浄とパウチの処理を行う必要があります。この処理のために、シャワー設備が必要となることが多いです。
 オストメイトの方々は、この手間さえなかったら普通の生活ができている方々です。砺波総合運動公園の公衆トイレにも、オストメイト対応の設備をつけていただきたいと願うところです。
 最初の質問は、トイレの改修について、教育委員会事務局長の答弁を求めます。
 〔「分割だろう」と呼ぶ者あり〕
○議長(川辺一彦君) 質問を続けてください。
○6番(開田哲弘君) 大変失礼いたしました。
 砺波総合運動公園を歩いていますと、アスファルトで舗装された道路が、野球場の周りと多目的競技場の周りに整備されています。
 近くには様々な樹木が整備されて植えられており、気持ちのいい木々の間を通れる空間となっています。
 ただ、30年の年月によって木々が大きく育ち、一部の根っこが、通路に敷設されているアスファルトの下で育ち、アスファルトを持ち上げる根上がりという現象が発生しています。普通に気をつけて歩いていれば多分避けられるのでしょうが、アスファルトが敷設されていることで、安心して歩ける場所だと認識している方々や、会話をしながら歩いている人にとっては、そのようなアスファルトの盛り上がりや大きな穴は、危険な箇所に変貌してしまいます。
 歩道や公園などでは、段差の許容が約2センチメートルと教わったことがあります。会社にいときの通路でも、その基準でケーブルカバーをはわせていました。
 道路に空いた穴や大きな段差などで被害が発生した場合、管理者に対して賠償が発生する可能性があります。これはそのときの状況にもよりますが、被害を被った人に不注意があったということで、裁判の判例を見ていますと、被害者の請求金額が減額されることもありますが、2センチメートル以上の段差であれば、管理者側の過失が増すように感じます。人が歩く舗装部分の盛り上がりなどは、早期に解消しておく必要があると考えます。
 幸い、総合運動公園内の歩行通路部分は、舗装はされておりますが、その両脇はブロックによって立ち上がっており、木が埋まっている部分とは一線を画している状況であります。公園の中には、舗装路じゃないところを散策する人もいるかと思いますが、その際は、木の根上がりがあったとしても、その歩く方の責任によって歩くべきだと思っております。
 そのため、全ての根上がりを何とかしようということではなく、少なくとも人が歩いたり子供が自転車で走り回ったりするような舗装部分についての根上がりについては、早期に対応する必要があるのではと考えます。
 根上がり部分の下にある根っこについては、その部分を中心にして、両方からスロープを立ち上げるような感じで処理すればよいのではと素人的に考えてしまいます。そうすることで、木の根もあまり傷まずに、しっかり木を支えるような根っことして残っていくのではないかと思います。
 2つ目の質問として、根上がりに対応し、安全に舗装路を歩けるようなことを当局には考えていただきたいと思います。教育委員会事務局長の答弁を求めます。
 次に、管理棟と野球場の屋内設備の改修についての質問になります。
 管理棟と野球場は、建設から30年の月日がたち、途中いろいろな修繕を行ってきたと思います。特に野球場については、雨水の浸入があったことで、放送室や記者席の内装などには大分傷みも生じています。選手控室などでも、ロッカーや壁の傷みが出てきているかのように感じております。
 この項目3番目の質問になりますが、これら屋外設備の改修について、今後どのように進めていくのか、教育委員会事務局長の答弁を求めます。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
 森田教育委員会事務局長。
 〔教育委員会事務局長 森田 功君 登壇〕
○教育委員会事務局長(森田 功君) 1項目めの砺波総合運動公園の整備についての御質問にお答えをいたします。
 まず1点目の公衆トイレの改修について、防災、子連れ、身障者への対応についての御質問につきましては、令和3年度から砺波総務運動公園の公衆トイレを含め、所管する複数の施設のトイレを順次洋式化してきたところであります。
 施設の情報を表すピクトグラムにつきましては、機能を十分に示した表示となっていない部分もあり、見直していきたいと考えております。
 また、オストメイト対応の設備の必要性は十分理解しているところであり、砺波体育センターや砺波図書館など、新しい施設には身障者トイレを整備して、オストメイトを設置してきております。
 砺波総合運動公園での整備につきましては、利用状況を踏まえながら検討してまいりたいと考えておりますが、当面の間は、隣接する富山県西部体育センターのトイレの御利用をお願いしたいと考えております。
 次に、2点目の樹木の根上がりへの対応についての御質問につきましては、砺波総合運動公園内の樹木の成長に伴う園路の一部での根上がりについては、数年前から発生しており、これまでも必要に応じて、アスファルトによる段差の緩和対策を講じてまいりました。
 引き続き点検を行い、根上がりが認められる園路通行に支障があるようであれば、段差緩和対策を講じるとともに、利用者への注意喚起看板の設置や通行規制するなどの安全確保に努めてまいります。
 次に、3点目の管理棟、野球場の屋内設備の改修についての御質問につきましては、砺波市野球場については平成4年9月に、砺波市多目的競技場については平成5年3月にそれぞれ竣工しており、30年以上経過していることから、施設の老朽化が進んでおりますが、随時、これまでも必要箇所の修繕を行い、長寿命化を図ってきたところであります。
 特に野球場においては、議員御指摘のとおり、施設内に雨漏りが発生していたため、令和3年度には建物調査の上補修を行ったところであり、今後も雨漏りによる内装の劣化等に対応するため、順次修繕を進めてまいります。
 私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 開田哲弘君。
 〔6番 開田哲弘君 登壇〕
○6番(開田哲弘君) 続けて大項目2番、チョイソコとなみについての質問になります。
 現在、チョイソコとなみが、出町中学校校区を除いて運行されております。その中で、現在設置されている停留所に加え、チョイソコの仕組みを応援し、停留所を設置してくれるウチマチサポーターを募集しています。
 6月末までの募集なので、残り1か月を切っているわけですが、現在の申込み状況がどれほどあり、それが当初の目標に対しどのような状況であるかということは、とても大切なことと考えております。
 停留所は多ければ多いほどよいと考えており、多くの方が申し込んでいただければいいなと思っております。
 最初の質問として、目標に対しての進捗状況、目標達成の見込みについてお聞かせください。あわせて、もし当初の目標を達成し切れていないならば、残りの期間内でそれを達成するような仕掛けが必要になってくるのではと考えます。募集期間の延長とかを考え募集を続けるのか、それともそこで終わってしまうのか、残りの期間の動きについて、企画総務部長の答弁を求めます。
 次に、このウチマチサポーターについては、初年度が無料となっています。協賛金額の決定時期、契約の期間等についてはこれからの話だということです。
 3か月間の申込み期間が終わった後、ある程度の利用がなされてこの部分は決まるのではないかとも考えます。
 年度終了前に、次年度の申込みをする時期が設定されることになるかと思いますが、それはどのような予定となっているのでしょうか。
 多分今回申し込まれた方々も、そこら辺の点が気になるかなと思っての質問となります。企画総務部長の答弁を求めます。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
 島田企画総務部長。
 〔企画総務部長 島田繁則君 登壇〕
○企画総務部長(島田繁則君) チョイソコとなみについての御質問にお答えいたします。
 まず1点目のウチマチサポーターの当初の計画数と現在の状況については、本年10月からの市内全域運行に当たり、ウチマチサポーター以外での設置を予定している歯科医院や地区自治振興会館、公共施設等を除いて、80件程度をウチマチサポーターとして、募集する計画としております。
 こうした中、本年4月に募集を開始して以降、市の広報やホームページ、商工団体等の会報などを活用した周知に加え、利用者から特に御要望の多い食品スーパーや接骨院、理髪店、金融機関等を中心に直接訪問し、サポーターの応募促進を図ってきたところでありますが、6月16日現在で、応募数は60件となっております。
 まだ計画には及ばない状況でありますが、応募に前向きな事業者もおられることから、応募締切りとなる6月末までにはさらなる増加を見込んでおります。
 そこで、議員御指摘の募集期間の延長につきましては、新しい停留所マップを作成する必要があるため、一旦は6月末で募集を締め切ることとしております。その後も、新たな停留所マップに店舗名が掲載されないなどの制約は受けますが、御希望があれば、引き続き、応募を受け付けることとしております。
 市といたしましては、停留所の数を増やすことも必要ですが、市民の皆さんが望む停留所が1つでも多く設置されることが重要と考えております。そのためには何よりも、利用者の皆さんが、御希望の店舗等に直接、停留所の設置を要望されるのが最も効果的でありますので、引き続き、市内の店舗等へのPRに加え、地区説明会や行政出前講座などを通じた利用者に対するウチマチサポーターズ制度の周知にも努めてまいります。
 次に、2点目の御質問のうち、ウチマチサポーターの協賛金額の決定時期につきましては、無料期間に加入していただいたサポーターの皆さんの御意見や、他市の事例も参考にしながら、令和6年4月に協賛金額を決定することとし、その上で、10月から始まる有料のウチマチサポーターの募集を、4月から6月にかけて行う予定としております。
 また、この契約期間につきましては、原則、毎年10月1日から翌年9月30日までの1年間としますが、先ほどの御質問でもお答えしたとおり、御希望があれば、年度途中の加入も随時受け付けるものであります。
 私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 開田哲弘君。
 〔6番 開田哲弘君 登壇〕
○6番(開田哲弘君) 続けて、項目の3番目、砺波市のシンボルマーク制定についてお聞きいたします。
 砺波市は、来年合併20周年を迎えます。市のシンボルマークといったときにまず思い浮かぶのは、砺波市の市章です。しかし、市章をつけているのは市の職員。なので、市章は市役所職員が使うものというイメージが強いと思います。
 市のシンボルマークについて調べてみると、市章とは別に、市民が使いやすいシンボルマークを制定し、市民に活用してもらうことを進めている市町村があります。
 市民が砺波市を活発に盛り上げるため、活用しやすく、前向きで明るく周りに訴えかけるようなシンボルマークを20周年の記念プロジェクトとして作成してはいかがでしょうか。企画総務部長の答弁を求めます。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
 島田企画総務部長。
 〔企画総務部長 島田繁則君 登壇〕
○企画総務部長(島田繁則君) 砺波市のシンボルマーク制定についての御質問にお答えいたします。
 来年、令和6年11月1日に、本市は市町村合併からちょうど20年の節目を迎えることから、令和6年度を新市誕生20周年記念イヤーとして、市全体でお祝いする年度と位置づけ、各種記念事業を実施したいと考えております。
 議員御提言のシンボルマークの作成については、合併10周年記念事業を実施した平成26年度においては、シンボルマークとキャッチフレーズを公募し、1年間にわたって各種行事やグッズなどに用いて機運を盛り上げた実績がございます。
 今後、庁内検討委員会を設け、新市誕生20周年記念事業について検討していく予定としており、その中で、新たなシンボルマークの必要性などについても検討してまいりたいと考えております。
 なお、新市誕生20周年記念事業の実施につきましては、今年度中に具体的な内容を決定し、市の広報やホームページなどでも幅広く、市民の皆さんに周知してまいりたいと考えております。
 私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 開田哲弘君。
 〔6番 開田哲弘君 登壇〕
○6番(開田哲弘君) 項目の4番目として、IT、AIを活用した道路異常の早期発見、修繕についてお伺いします。
 砺波市では、昨年の4月1日から運用開始となっている道路等異常通報システムというものがあり、市民は、砺波市のホームページ上から道路の異常を通報することができるようになっています。
 3月末までの利用は73件、1年でこれだけの方が道路の異常を通報してくれております。
 以前、道路等異常通報システムのよしあしなどの評価を取り、仕組みの改善などにつなげていけばと尋ねた際に、そういったことはしていないとの答弁がありました。
 仕組み的にはシンプルなものなので、多くの方にこのシステムを普及していただくことで早期の修繕につながることが期待されます。
 道路異常の早期発見、修繕についていろいろ調べておりましたら、昨年9月の情報ですが、スマートフォンと公用車を活用して、道路の異常を判断する仕組みがあるという記事を見つけました。幾つかの自治体でも採用されているこの仕組みですが、ぜひこれについて研究してみてはどうでしょうか。市の所有車両に、このような仕組みを取り付けることで、今まで以上の道路情報を収集できることになるものと考えます。スマートフォンと公用車を利用し、また、そういった道路状況の把握ができるということ、これは安価で済むものじゃないかなと考えられます。
 市の職員の中で、システムに精通されている方がおれば、こういった方々を集めても開発することもできるのではないかとも考えております。この道路異常を判断する仕組みへの取組についてどのようにお考えになられますか、建設水道部長の答弁を求めます。
○議長(川辺一彦君) 答弁を求めます。
 構建設水道部長。
 〔建設水道部長 構 富士雄君 登壇〕
○建設水道部長(構 富士雄君) IT、AIを活用した道路異常の早期発見、修繕についての御質問にお答えいたします。
 この仕組みのメリットとしましては、路面性状調査、いわゆる道路の舗装面における損傷状況を専用の車で行う調査ではなく、議員御発言の通常のスマートフォンと道路のパトロールをする車などにより、平たん性や振動から路面状況をタイムリーに把握できるほか、容易に報告書の作成ができ、調査の効率化が図られるものであります。
 一方、本市における路面状況の把握などにつきましては、道路異常を定期的なパトロールで行うほか、道路等異常通報システムや市内郵便局との包括連携協定に基づく通報から職員が現地を確認し、舗装の陥没など速やかに補修を行っております。
 まだ舗装のひび割れなど大規模な補修が必要な箇所につきましては、国の舗装点検要領に基づき、おおむね5年または10年ごとに路面性状調査を委託し、補修の判定を行った上で、補修の個別施設計画を策定して、計画的に舗装工事を行っているところであります。
 そこで、議員御提言の取組につきましては、現在実施しております職員によるパトロールに比べ、地域住民からの通報による道路の異常の把握が多く、このことによりまして、迅速に舗装の補修が行われておりますことから、新たな仕組みによる費用対効果を考慮し、今のところは考えていないところであります。
 私からは以上でございます。
○議長(川辺一彦君) この際、暫時休憩いたします。

 午後 2時05分 休憩

 午後 2時15分 再開

○議長(川辺一彦君) 休憩前に引き続き会議を開き、市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を続けます。
 1番 境 佐余子君。
 〔1番 境 佐余子君 登壇〕
○1番(境 佐余子君) 議長より発言の許可をいただきましたので、通告に基づき、一問一答で市政一般に対して質問をいたします。
 大項目1、市民への健康教育推進についてです。
 国には、国民の健康増進を推進するため、健康日本21という基本方針があり、その地方計画が、砺波市健康プラン21です。
 現在、平成25年からの第2次計画は、新型コロナウイルス感染症の影響もあり1年延長、令和6年からの砺波市自殺対策計画と策定時期が同じです。
 令和4年度予算策定時の常任委員会における第3次健康プラン21策定に向けた市民アンケート調査への質問では、設問は20問程度で、生活の満足度や喫煙、飲酒等の習慣、ストレスや相談相手の有無などと答弁されています。
 今思いますと、このアンケートの活用においては、健康プラン21策定のみならず、同時に策定される砺波市自殺対策計画に活かされる想定であったように思いますが、小項目1、第3次砺波市健康プラン21策定に向け、実施されたアンケート内容と回収率、結果の反映方法について伺います。
○議長(川辺一彦君) 横山福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 横山昌彦君 登壇〕
○福祉市民部長(横山昌彦君) 第3次砺波市健康プラン21は、第2次砺波市健康プラン21と、砺波市自殺対策計画の策定時期が一致すること、2つの計画が互いに関わり合うこと、このことから一体的に策定するものであります。
 実施しましたアンケートの内容につきましては、それぞれの計画策定に活かす項目を設定しており、具体的な調査項目としては、健康管理等の基本的事項に加え、新型コロナウイルス感染症が及ぼす生活への変化や、本市が推奨をしておりますとなベジプロジェクトの認知度、野菜摂取の意識などの項目を追加するなど、砺波らしさを盛り込んだ調査としたところであります。
 アンケートの回収率は、市内在住度20歳以上の1,500人を対象として、郵送やインターネットにより742人から回答いただき、回収率は49.5%となりました。
 アンケート結果につきましては、関係課との連携の下、情報を共有しながら分析を行い、課題を明確にした後、計画の素案に反映し、策定委員会に提案することといたします。
 以上であります。
○議長(川辺一彦君) 境 佐余子君。
 〔1番 境 佐余子君 登壇〕
○1番(境 佐余子君) 市民アンケートの結果から、課題はより明確になり、サービス向上へとつながります。今後も多様なアンケート調査があると思いますが、回収率の向上にもぜひ努めていただきたいと思います。
 さて、令和5年度予算では、健康プラン21策定費として500万円の予算が計上されました。そして4月には、策定支援業務委託に関わるプロポーザルについて、第3次砺波市健康プラン21(砺波市健康増進計画・自殺対策計画)策定支援業務委託として、本市ホームページに掲載されておりました。
 ここで小項目2、第3次砺波市健康プラン21策定支援業務に関わるプロポーザルの結果についてどのようになったのか、お伺いします。
○議長(川辺一彦君) 横山福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 横山昌彦君 登壇〕
○福祉市民部長(横山昌彦君) 本年5月に、公募型プロポーザルを行ったところ、1社の参加申込みがあり、審査委員会を開催し、審査基準に基づき評価を行った結果、合格点に達したことから、委託業者として選定したところであります。
 選定業者は、本市において、平成31年度の自殺対策計画策定にも携わっており、全国的にも多くの自治体の健康増進計画や、自殺対策計画策定、その他の行政計画策定に実績を有する業者であります。
 また、経験豊富な専門人員による体制や、幅広い情報網なども充実していることから、情報共有を行いながら、砺波らしさをしっかり盛り込んだ計画になるように協議を行いながら、計画策定を進めてまいります。
 以上であります。
○議長(川辺一彦君) 境 佐余子君。
 〔1番 境 佐余子君 登壇〕
○1番(境 佐余子君) 選定された業者の方には、選定基準に書かれておりましたように、地域特性の把握、そして分析をしっかり行っていただきまして、市民が健やかな生活を送るための計画づくり、しっかりサポートしていただけたらと思っております。
 変わりまして、小項目3、第3次砺波市健康プラン21における睡眠の向上への取組について伺います。
 全国健康保険協会、いわゆる協会けんぽが全国支部で睡眠習慣の調査をした結果、2019年から2021年の3年連続で、富山支部が全国ワースト1位でした。本市でも、特定健診の際に、睡眠で十分休養が取れているかアンケートをしています。
 第2次健康プラン21が、平成30年に発表した中間評価では、平成23年度が18.1%、平成28年度が23.7%、令和3年は24.2%の方が、睡眠で休養が取れていない状態でした。令和4年までの目標値が15%でしたが、睡眠不足は年々増加傾向です。
 そこで小項目3のア、本市の睡眠における現状をどのように捉えていらっしゃるのか、伺います。
○議長(川辺一彦君) 横山福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 横山昌彦君 登壇〕
○福祉市民部長(横山昌彦君) 議員御発言のとおり、睡眠が十分に取れていない方の割合が年々増加しており、睡眠不足の方が増加傾向にあります。
 令和4年度の砺波市健康プラン21(第2次)の最終評価では、24.1%の方が睡眠で休養が十分取れていないとの結果が出ており、中間評価の23.7%からは微増となっております。
 また、令和4年度に実施した健康づくりに関する住民アンケートでの睡眠の量についての質問では、睡眠があまり取れていない方が18.9%、睡眠が十分に取れていない方が6.6%と、睡眠の量の不足を感じていらっしゃる方が25.5%となっております。
 市民の4人に1人が御自身の睡眠量の不足を感じている結果となっており、様々な健康障害を引き起こさないためにも、その対策について、健康プランの中に盛り込んでまいりたいと考えております。
 以上であります。
○議長(川辺一彦君) 境 佐余子君。
 〔1番 境 佐余子君 登壇〕
○1番(境 佐余子君) 今お話がありましたように、睡眠不足、そして質の悪い睡眠は、罹患リスクを高めると言われております。また、子供の睡眠不足が生活習慣の乱れにつながり、心身に大きな影響を与えるといったデータも出ているのですが、睡眠の仕組みや眠る効果についての知識は、あまり広がっていないと感じます。
 実は、睡眠不足ワーストワンの富山県の中でも、高岡、射水、砺波の順にその割合が高くなっています。そして何より、40歳から49歳までの砺波市の女性が睡眠不足を感じている割合が56.4%、県内ワースト1位となっています。同世代の立山町の女性を見ますと43%ですので、同じ県内でも、13.4%も違いが出ています。
 本市は、県内でも特に睡眠不足であるという現実を広く共有し、睡眠の効果と質の改善を進めていくことから、少しでも市民の皆さんが健康で元気な生活を送ることにつなげたいと考えます。
 そこで小項目3のイとして、県内でも特に眠れていない本市の市民の皆さんが、学校や職場、地域において睡眠の知識を得る、睡眠の知識を周知する施策についての考えをお伺いします。
○議長(川辺一彦君) 横山福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 横山昌彦君 登壇〕
○福祉市民部長(横山昌彦君) 先ほどの御質問にもお答えしたとおり、本市では、睡眠で休養が十分に取れていない方の割合が増加していることから、睡眠や休養に関する正しい知識の普及啓発が課題であると感じております。
 健康センターでは、若い子育て世代に対し、乳幼児期からの早寝早起きの規則正しい生活習慣の大切さを、乳幼児健診などの際に啓発しております。また学童期では、早寝早起きの啓発を、保護者を通じて行っているほか、健康を保つことの大切さ、様々な病気を予防するための適度な運動と栄養バランスの取れた食事、十分な休養と睡眠の大切さを学習しております。
 そのほか、県では睡眠対策としまして、家族や仲間、職場でチームをつくり参加するぐっすりとやまキャンペーンなどを実施しており、本市もチラシの配布等により、参加を呼びかけております。
 今後は、健康プランに基づく施策を推進するとともに、引き続き、睡眠の重要性や正しい知識を身につけてもらうために、市広報やホームページ、ツイッター等により、より一層の睡眠の普及啓発を図り、病気の予防や睡眠の確保につなげてまいりたいと考えております。
 以上であります。
○議長(川辺一彦君) 境 佐余子君。
 〔1番 境 佐余子君 登壇〕
○1番(境 佐余子君) 続きまして、健康プラン21と連携する計画に、砺波市子ども・子育て支援事業計画があります。
 第2期計画の重点的視点その1は、次代、次の代の親づくりです。
 その中で、子供は次代の親となるという認識を持ち、命の大切さ、人を思いやる気持ちを学ぶことから、大人になったときに安心して子供を産み、自信を持って子育てができるように取組を進めると書かれています。
 本市の子供たちは、学校生活においての職業調査や、14歳の挑戦といったキャリア教育を受けていますが、次の代の親になるためのライフプラン教育も共に必要だと思います。
 特に、ライフプランを考える中で、妊娠・出産の有無などを考えるプレコンセプションケアの知識も大切です。あまり耳慣れない言葉かもしれませんが、妊娠前の健康管理のことであり、WHOも2012年に、「妊娠前の女性とカップルに、医学的・行動学的・社会的な保健介入を行うこと」と定義しています。
 私は、このプレコンセプションケアを、単に妊娠・出産だけに視点を置くのではなく、若い世代の健康増進と、より質の高い生活を実現してもらうものと考え、女性のQOL向上だけでなく、親として、互いに支え合うパートナーとしても必要な知識であると考えます。
 そこで小項目4、プレコンセプションケアに対する学びについて、今後どのように考えていかれるのか、伺います。
○議長(川辺一彦君) 横山福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 横山昌彦君 登壇〕
○福祉市民部長(横山昌彦君) 富山県では、性と健康の相談センターの事業の一環として、プレコンセプションケアの普及に努めており、男女の性別を問わず、性や生殖に関する健康支援を総合的に推進しております。
 その中で、プレコンセプションケアにつきましては、近々妊娠したいと考えている女性のみならず、思春期以降の取組が必要であるほか、妊娠女性の健康を支えるパートナーや御家族、企業にも知っていただくことが重要であります。
 本市といたしましては、県が実施している相談窓口の紹介や、出前講座の案内、企業へのチラシの配布などにより事業の周知に努めてまいります。
 以上であります。
○議長(川辺一彦君) 境 佐余子君。
 〔1番 境 佐余子君 登壇〕
○1番(境 佐余子君) 富山県においては、カップルが将来の妊娠を迎えるための健康管理や、次世代を担う子供の健康へつながるプレコンセプションケアの推進が重要だとしています。
 また、県の令和5年度予算においては、妊娠・出産に影響する疾患の早期発見、早期治療を目的とするプレ妊活健診スタートアップ事業を計上し、いわゆる妊活開始後に課題へ直面することを防ぐ効果を期待しているそうです。
 本市ではこれまで、不妊・不育症の方への治療費を支援してこられました。これは、妊娠出産を望む方にとってありがたい施策です。
 一方で、さきに述べましたように、早い段階で、カップルがライフプランを考える機会として、こうした取組についてもこれから検討していくことが必要になると考えます。
 そこで小項目5、本市として、今後プレ妊活検診についてどのようにお考えになるのか伺います。
○議長(川辺一彦君) 横山福祉市民部長。
 〔福祉市民部長 横山昌彦君 登壇〕
○福祉市民部長(横山昌彦君) 県では、子供を望む夫婦を対象に、妊娠・出産に影響する疾患を早期に発見し、現在の体の状態を把握することで、早期治療につなげるとともに、将来の妊娠に向けた健康管理、いわゆるプレコンセプションケアを推進することを計画しております。
 そこで、本年5月に、県内市町村を対象に、プレ妊活健診スタートアップ事業実施に向けた準備会が開催され、事業概要の説明と意見交換が行われたところであります。
 この事業は、本年10月に事業開始予定でありますが、意見交換会では、対象者の拡大や受診券発行後の取扱い、健診項目の追加などに多くの意見や要望が上がったところであります。
 本市といたしましては、来年度以降の実施に向けて、先行で実施予定の他市の状況を参考に検討してまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。
○議長(川辺一彦君) 境 佐余子君。
 〔1番 境 佐余子君 登壇〕
○1番(境 佐余子君) 変わりまして大項目2、となみ元気道場の活性化と高校生の参加について伺います。
 2年前の6月25日、となみ元気道場活動報告会を、市役所大ホールで拝見しました。後半に見学者とメンバーが車座になり、グループトークする時間がありました。私にとっては、ふだん関わりが少ない若い世代の皆さんの生の声を伺えた有意義な時間でした。
 昨年は、広く市民に向けた活動報告会はありませんでしたが、イベントのサポートだけでなく、KIRAKIRAミッションの関連イベントで行われた影絵の世界を主催されるなど、イベントに出かけられた市民の方から好評を得た活動を続けていらっしゃいます。
 平成21年に活動を始めたとなみ元気道場も、来年には結成15年を迎えます。昨年の8月に更新されたインスタグラムの中で、となみ元気道場は、スポーツ少年団とは関係ありません。地域サークルですという一文がありました。
 私、前職の関係で、創設時から元気道場の活動を目や耳にすることが多かったせいでしょうか。こうした説明が必要になってしまったのかと、隔世の感を禁じ得ませんでした。
 そこで小項目1、となみ元気道場の現状として、ア、ここ数年の活動内容や活動人数、どのような方の参加が多いのか、お伺いします。
○議長(川辺一彦君) 森田教育委員会事務局長。
 〔教育委員会事務局長 森田 功君 登壇〕
○教育委員会事務局長(森田 功君) 近年、となみ元気道場は、コロナ禍で活動が制限される中、若者ならではの着眼点で創意工夫をしながら地域活性化のための活動を行ってまいりました。
 具体的には、令和3年度には、インスタグラム及びツイッターで、砺波の魅力発信や、市内飲食店を応援するための投稿に加え、イオンモールでの元気道場の写真展や、越中三助焼体験会、KIRAKIRAミッションでの灯籠づくりワークショップなどの活動を行ってまいりました。
 令和4年度には、チューリップフェアでのフォトフレーム設置やスポーツレクリエーション、ハーバリューム体験会の開催、KIRAKIRAミッションでは、議員御発言のとおり、連携イベントとして文化会館多目的ホールにて、県内在住のアメリカ人影絵師を招き、英語による影絵ショーを企画開催し、大変好評を得たところであります。
 また、二十歳の式典において、元気道場のPRを行うなど、新たな会員募集活動も積極的に行っており、現在、元気道場生は、公務員、教員、会社員などの職種で、市外も含め43人となっております。
 以上であります。
○議長(川辺一彦君) 境 佐余子君。
 〔1番 境 佐余子君 登壇〕
○1番(境 佐余子君) 続いて小項目1のイ、活動への参加人数、恐らく始まったときよりは減少しているのではないかと思われますが、この減少していることについてどのような見解を持っていらっしゃるのか、また参加人数を増やすための施策、今ほども少し御紹介ありましたけれども、具体的な施策どのようなものがあるのかお伺いします。
○議長(川辺一彦君) 森田教育委員会事務局長。
 〔教育委員会事務局長 森田 功君 登壇〕
○教育委員会事務局長(森田 功君) 道場生の数につきましては、過去5年間では40名弱で推移しており、多少の出入りはありますが、減少とまで言える状況ではないと考えております。
 しかしながら、現状維持では新たな取組への挑戦や組織としての活性化は進展しないと考えております。
 そこで、道場生増加への対策としては、市役所の新規採用職員への勧誘活動をはじめ、二十歳の式典でのチラシ配布、チューリップフェアや各種イベントでの勧誘活動などを行っております。
 引き続き、様々な出会いや交流の機会、SNSの活用、また道場生の人のつながりや地域からの情報提供などを通して、勧誘活動を継続してまいりたいと考えております。
 以上であります。
○議長(川辺一彦君) 境 佐余子君。
 〔1番 境 佐余子君 登壇〕
○1番(境 佐余子君) 新型コロナウイルス感染症の感染拡大、地域の活動も様々な活動を制限されてきました。そんな中において可能な限り創意工夫をされ、活動の継続を努力していらっしゃったこと、本当に率直にすばらしいことだと思っております。頑張っていらっしゃったなと思っております。
 大変な中ではありましたけれども、小項目1のウとして、となみ元気道場、現在、重点を置く活動のテーマは何か、お伺いします。
○議長(川辺一彦君) 森田教育委員会事務局長。
 〔教育委員会事務局長 森田 功君 登壇〕
○教育委員会事務局長(森田 功君) となみ元気道場は、「オール フォア オール、自分たちの力で砺波を盛り上げよう」を活動理念としており、若者が中心となったまちづくりや地域の活性化を目的として立ち上がった団体であります。
 道場生が集まって知恵を出し、様々な活動を通して自らも楽しみながら地域を活性化していくことを重点に、その名のとおり、郷土砺波を元気にしていくことをテーマとしております。
 本市といたしましては、今後も引き続きこの活動理念やテーマを支持しながら、若者が積極的に活動を継続していけるようサポートしてまいります。
 以上であります。
○議長(川辺一彦君) 境 佐余子君。
 〔1番 境 佐余子君 登壇〕
○1番(境 佐余子君) 元気道場のような地域サークルなどの活動へ参加することで、人と人とのつながり、居場所、学びの場を生み出していると思っております。さらに活動を通じて、人とのつながり、横に広がる地域に向けた活動、地域の人との交流も生まれます。
 地域に向けた活動といいますと、先月9日には砺波高等学校で、本市の出前講座が開かれました。どのような施策を行っているのか説明を受けたということです。
 そして、昨年、一昨年に続き、今年も総合的な探究の時間に、砺波市の現状や課題について調査研究を発表予定だということです。
 こうした高校生からの提案が本市の施策の参考となったり、剪定枝無料回収などのボランティア参加のきっかけになったりしています。
 しかし、学外で高校生がこうした活動に参加し、新しい人との出会いや地域課題へ取り組める機会が、現状あまりありません。また、義務教育を終え、市内に住む子たちみんなが学校の活動として地域へ参画できるチャンスがあるわけではありません。
 話は少し変わるのですが、文部科学省は、社会全体で子供を育てるためには、親でも教師でもない第三者との子供との新しい関係、イコール、ナナメの関係をつくることが大切であり、地域社会と協働し、学校内外で子供が多くの大人と接する機会を増やすことが重要としています。
 高校生は大人のようにも見えますが、知識も経験もまだ大人とは違っています。また昔のように、親以外の大人と接する機会は減り、地域のことを知らないまま市外へ流出していると感じています。
 これにも、となみ夜高まつりや獅子舞のような祭りなどから、地域の大人と交わり、知識を得ることができる場合もありますが、そもそもそうした伝統行事がない地域では、地域サークルなどの活動から地域を知り、学ぶ機会へとつながればと考えます。
 私が令和3年8月定例会で質問した、家庭や学校でない第3の居場所としての役割も、となみ元気道場の活動が補完してくれるのではないかと考えます。
 しかし、となみ元気道場は、参加年齢が二十歳以上となっており、高校生が参加できる想定となっていません。設立時の経緯もあるとは思うのですが、例えば高校生の世代も参加可能にする、もしくはとなみ元気道場ジュニアとして、高校生だけの参加団体にするなど、所属高校に関わらず、放課後や休日などに共に活動ができることから、若い世代の新しい居場所的な活動と郷土愛の創造につなげられるのではないかと考えます。
 そこで小項目2、となみ元気道場へ高校生も参加を可能にすることについて、考えをお伺いします。
○議長(川辺一彦君) 森田教育委員会事務局長。
 〔教育委員会事務局長 森田 功君 登壇〕
○教育委員会事務局長(森田 功君) となみ元気道場の活動場所や内容に、高校生を想定していないものが多く、また活動時間も、道場生の勤務時間に合わせて集まることも多いことから、現在では参加年齢を二十歳以上としているものであります。
 しかしながら、高校生の参加により、議員御発言のとおり、それぞれに多くのチャンスやメリットが得られる可能性があることから、例えば、日曜日などの特定のイベントへの参加に限るなど工夫することで、高校生も参画できる可能性もあると考えております。
 私からは以上であります。
○議長(川辺一彦君) 境 佐余子君。
 〔1番 境 佐余子君 登壇〕
○1番(境 佐余子君) となみ元気道場の活動は、楽しく地域課題を解消することにつながっていますが、一番大切なことは、自分たちが楽しめば地域が元気になることでしょう。楽しい活動の輪がさらに広がることを応援しております。
 さて最後に大項目3、未来人材育成に向けた全市にわたる機運醸成について伺います。
 今年4月、教育総務課より、砺波市の児童生徒の地区ごとの数が示されました。この数を地域の方と共有した際に、ほんまに子供の数が減っとるがいねと声が出ました。
 先日発表されました合計特殊出生率を見ますと、鳥取と富山だけが前年度を上回ったのですが、出生数は減少が止まりません。
 先月には、令和の魅力と活力ある県立高校のあり方検討委員会が報告書を出しました。その中において、本県における中学校卒業者数の減少に触れている部分があります。
 昭和63年をピークに、平成21年までその数は急激に減少し、平成29年までは1万人台で推移してきましたが、それ以降は再び急激に減少、令和4年には9,000人を、その後令和10年には8,000人を割り、令和18年においては、6,200人台と推定されています。当然、県立高校の入学者も減少していきます。
 本市にあります砺波高等学校と砺波工業高等学校の2014年からの志願者数を振り返りますと、砺波高等学校は、2014年、2018年、2019年、2021年、砺波工業高等学校機械科は、2014年、2017年、2022年、電気科は、2015年、2017年、2018年、2019年、2021年、2022年、電子科は2017年、2018年に定員割れをしておりました。
 そもそも、県立高校は県が設置しているものであり、市が関与できるものではありませんが、この令和の魅力と活力ある県立高校のあり方検討委員会には、白江教育長も委員として参加されていました。
 そこでぜひ、小項目1として、市内高校への入学志願者数の推移に対する御所見と、検討委員会への参加から、今後の本市の高校の在り方についてどのように感じられたのか、お聞かせください。
○議長(川辺一彦君) 教育長 白江 勉君。
 〔教育長 白江 勉君 登壇〕
○教育長(白江 勉君) 市内県立高校の令和5年度入学者試験は、両校共に定員に達していない状況であったことは認識しており、危機感を抱いております。
 県が開催した令和の魅力と活力ある県立学校のあり方検討委員会では、生徒にとって学んでよかったと思えるより魅力ある高校となるよう、中高連携の必要性について意見を述べてまいりました。
 高校においては、教科等横断的な学びの実現だけではなく、各教科の授業においても、授業改善を積極的に行ってほしいと願っており、そのためにも、両校の校長と連携を強めていきたいと考えております。
 以上であります。
○議長(川辺一彦君) 境 佐余子君。
 〔1番 境 佐余子君 登壇〕
○1番(境 佐余子君) さきに述べました報告書において、本県が教育県としてこれまで評価されてきたのは、勤勉な県民性だけでなく、教育に対する理解や支援を惜しまない家庭や地域、企業、熱意と使命感を持って優れた成果を上げてきた資質の高い教員など教育を支える恵まれた土壌があったからだとしています。
 一方で、変化の激しいVUCAの時代における県立高校は、地方創生の視点、生徒保護者のニーズ等を考慮した魅力と活力が必要であり、生徒の様々な可能性を引き出し、新たな時代を担う生徒を育成することが求められています。
 お伺いしたところ、砺波地区の中学校校長と高等学校校長が、意見交換をする場は、年に数回あるそうですが、地域や企業からそのニーズについて、直接聞く機会は現状ないと聞いております。
 生徒や保護者が進学先に何を求めているのか、高校側は何を目標として生徒を育てていくのか、そしてその2つをつなげるために企業や行政ができることは何か。未来を支える人材を育てるためにも、しっかりとタッグを組める状況を、今こそつくる必要があると考えています。
 前述した砺波高等学校、砺波工業高等学校が定員割れをしました2014年、2015年は、県内で欠員が100人を超えた年で、2015年、ある新聞記事では、当時の県教育委員の1人が、行ける学校より行きたい学校が進路指導の基本だと指摘したと書かれておりました。
 中学生が行きたいと思う、保護者が行かせたい学校として本市の2つの高校が選ばれるために、内部だけでなく外側からサポートやアプローチができることもあるのではないでしょうか。
 そこで小項目2、市内中学校、高校校長と民間や行政との意見交換から、未来人材育成への機運を広く醸成していくことについてどのように考えられるのか、最後の質問としてお伺いします。
○議長(川辺一彦君) 教育長 白江 勉君。
 〔教育長 白江 勉君 登壇〕
○教育長(白江 勉君) 中学生の進路選択や将来等に対する考え方、そして中学生を取り巻く環境も、時代のニーズに合わせて少しずつ変わってきております。
 砺波地区では、毎年中学校と高校の校長が交流を持ち、生徒の進路に関する希望や学習状況について情報共有し、中学生や保護者の意識、そして、受け入れる学校側の考え方を確認しております。
 砺波高等学校、砺波工業高等学校が生徒、保護者から選ばれる魅力ある学校であるためには、両高校が主体的に取り組む中で、地元としてサポートすることができるのではないかと考えております。
 最近の高校の取組として、砺波高等学校では、本市の剪定枝リサイクル大作戦へのボランティア協力、企業見学の実施、砺波工業高等学校では、地域の清掃ボランティア協力や企業でのインターンシップの実施など地域、企業、行政などとの積極的な関わりとともに、連携協働による様々な取組を既に実施されておられます。
 議員御提言の、情報交換等の場を設けることにより、実効性のあるこうした取組を地域、企業、行政などが協力して推進し、市内の高校が魅力ある、そして選ばれる学校となるようサポートすることで、未来のつくり手となる人材が育成されることにつながっていくものと考えております。
 私からは以上であります。

○議長(川辺一彦君) 以上をもって、本日の日程を終了いたします。
 次回は、明6月20日午前10時から再開いたします。
 本日はこれをもちまして散会いたします。
 どうも御苦労さまでした。

 午後 2時54分 閉議