平成15年3月定例会(第2号) 本文 

1.会議の経過
 午前10時02分 開議

◯議長(高田君) これより本日の会議を開き、直ちに日程に入ります。
 日程第1 議案第32号から議案第38号まで、平成14年度富山県砺波市一般会計補正予算(第8号)外6件を一括議題といたします。
 提案理由の説明を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) ただいま追加提出いたしました諸議案について御説明申し上げます。
 議案第32号から議案第38号まで、すべて補正予算関係であり、主として事業費の確定等に伴い、一般会計、特別会計及び企業会計の補正を行うものであります。
 今回の追加補正予算の規模は、
  一般会計                    1,387万0,000円
  特別会計                  5億5,395万9,000円
  企業会計                    3,353万9,000円
であります。
 まず、一般会計歳出予算の増額補正の主なものとしては、
  老人保健事業会計繰出金             1,939万4,000円
  病院事業会計繰出金               2,235万7,000円
  水田農業経営確立対策事業              878万9,000円
  県道改良舗装新設事業              1,172万5,000円
  国道359号線築造事業               883万3,000円
  組合施行土地区画整理事業            9,137万5,000円
などであります。
 減額補正の主なものとしましては、
  老人福祉施設整備費               1,330万0,000円
  農業生産総合対策事業              2,019万6,000円
  林業地域総合整備事業              3,462万5,000円
  土地改良総合整備事業補助            1,071万8,000円
  出町土地区画整理事業              2,667万0,000円
  農地農業施設災害復旧事業            1,698万1,000円
などであり、精査の上、計上したものであります。
 これらの財源といたしましては、
  市税                      6,329万5,000円
  市債                      5,880万0,000円
を増額し、また、
  地方消費税交付金                1,751万5,000円
  分担金及び負担金                  938万1,000円
  国庫支出金                     531万2,000円
  県支出金                    5,590万7,000円
  諸収入                     2,011万0,000円
を減額しようとするものであります。
 債務負担行為につきましては、中村多目的運動広場用地の取得に当たり、追加を行うものであります。
 また、地方債につきましては、事業内容の変更等により限度額を増額するものであります。
 砺波市国民健康保険事業特別会計につきましては、老人保健医療費拠出金及び直営診療施設繰出金について額が確定したことにより、それぞれ減額するものであります。あわせて、これらの財源となっております国庫支出金等を減額するものであります。
 砺波市老人保健医療事業特別会計につきましては、医療費の増額に伴い、医療給付費等を増額するものであり、これらの財源として支払基金交付金、国庫支出金、県支出金、繰入金及び諸収入を充てるものであります。
 砺波市赤坂霊苑特別会計につきましては、霊苑造成事業の第1工区工事費の確定により、事業費を減額するものであります。あわせて、これらの財源として市債等を減額するものであります。
 砺波市下水道事業特別会計につきましては、先の国の第1次補正対応としての景気浮揚策として国庫補助を受け実施するものであり、関連の単独事業費を含めまして4億1,000万円を追加するものであります。
 主な事業内容といたしましては、特定環境保全公共下水道事業として実施する管渠工事を庄下、南般若地区において整備するものであり、その他、事業費の確定により補正するものであります。これらの財源として、国庫支出金、繰越金及び市債を増額し、使用料及び手数料を減額するものであります。
 なお、これら国の補正に係る事業費は、総額3億円となるものであり、地方債につきましては、後年度に係る元利償還金は交付税措置される有利な起債内容となっているものであります。
 債務負担行為につきましては、施設保守管理等の業務委託をするため規定するものであります。
 また、地方債につきましては、国の補正予算の追加に伴い、事業内容の変更等により限度額を増額しようとするものであります。
 次に、企業会計に係る補正予算の内容といたしましては、まず、水道事業会計につきましては、施設保守管理等の業務委託をするに当たり、債務負担行為につきまして定めるものであります。
 また、病院事業会計につきましては、資本的収入では国県支出金、企業債及び他会計出資金について事業の確定によるものであり、資本的支出では、現年度中の企業債支払償還金の額の確定により増額を要することから、それぞれ所要の補正を行うものであります。
 以上をもちまして、本日提出いたしました議案の説明といたします。何とぞ慎重に御審議の上、可決賜りますようお願い申し上げます。

◯議長(高田君) この際、暫時休憩いたします。

 午前10時09分 休憩

 午前10時45分 再開

◯議長(高田君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 日程第2 市政一般に対する質問並びに議案第4号から議案第38号まで、平成15年度富山県砺波市一般会計予算外34件についてを議題といたします。
 これより、市政全般に対する代表質問並びにただいま議題となっています案件に対する質疑を行います。
 通告により発言を許します。
 20番 梶谷公美君。
  〔20番 梶谷公美君 登壇〕

◯20番(梶谷君) 御指名をいただきましたので、私は自由民主党砺波市議会議員会を代表いたしまして、本定例会に提案されました平成15年度砺波市一般会計予算案を初め市町村合併等についての質問と要望をいたします。
 まず初めに、ノーベル化学賞を受賞されました田中耕一さんが、本年3月2日に富山県名誉県民の称号を受賞されましたことを、砺波市民とともに心からお祝いを申し上げたいと存じます。
 さて、安念市長は、就任以来、今年で6年目を迎えられたのであります。市長は一貫して「人すこやか 心なごやか 緑さわやか」を基本理念に、「健やかでやすらぎのある生活づくり」「豊かな心と創造性に富む人づくり」「緑豊かで安全な快適環境づくり」「人が集いにぎわいのある都市づくり」「活力に満ちた産業づくり」「市民が主役のまちづくり」を理念として進めてこられました。
 そして着実にその施策が実を結び、今や県内において一番活気ある自治体として大きな注目を集め、安念市長の手腕が高く評価されていることは、市民がひとしく認めるところであります。
 砺波市のかじ取りとして、その重責を全うされ、日夜、献身的な努力を続けられている御労苦に対し、私は所属会派を代表して、さらにまた、議会全員の皆さんとともに心からの敬意と御慰労の気持ちを、まずもってお送りしたいと思うものであります。
 さて、今回提案されました平成15年度予算を見る限り、厳しい財政事情の中にも、保健衛生や教育などに重点を置き、積極的な諸施策が盛り込まれております。
 現在、我が国は、政治・経済及び景気の動向など、その実情はまさに未曾有とも言うべき緊迫した情勢下にあることは改めて云々するまでもなく、政府関係者や国内の多くの専門家たちによって、この現状への厳しい指摘と、深刻な状況からの速やかなる脱却、経済危機に対する抜本的メス入れと改革を緊急に対応すべきとの提言が、各界、異口同音に叫ばれている実態を率直に受けとめ、我が砺波市政においても真剣に対応すべきとの思いを改めて強くしているところであります。このことの認識を、我々地方議員の立場においても避けて通ることは許されないとの思いを痛感しているところであります。
 このような厳しい状況のもと、平成15年度砺波市一般会計予算は、景気にも配慮され、0.6%増の167億6,000万円であり、特別会計は78億6,340万円、4.9%増、企業会計は2.9%減の167億130万円、総額にして413億2,470万円、0.1%減が提案されたところであります。
 厳しい財政事情の中、第7次砺波市総合計画に基づき新規事業、継続事業について積極的に組まれており、また、我が自民会が要望いたしました重要施策についても、新年度予算に十分組み入れられたものとなっており、高く評価するものであります。
 ここで私は、歳入を中心に質問をいたします。
 まず、市税についてお伺いをいたします。
 市長は就任以来、厳しい財政状況の中、固定資産税や国民健康保険税の減税、水道料金の値下げなど、積極的に市民負担の軽減に努めてこられました。
 市長の提案理由にもありますように、来年度の地方財政計画では、地方税の税収は前年度対比6.1%減でありますが、砺波市の来年度予算では52億3,276万円、1.5%減を見込んでおられます。その中で、個人市民税は14億2,925万円、本年度比6.8%減を見込んでおられます。また、法人市民税は3億5,371万円、7.6%増と、厳しい経済動向の中でも積極的な伸びを見込んでおられます。
 完全失業率が5.5%と高く、新卒者の就職率も低迷しており、雇用情勢も厳しいものがあります。税収に大きな影響が出るのではないかと心配であります。個人市民税の納税義務者と所得の伸びをどれだけ見込んでおられるのか。また、法人市民税の今後の動向をどのように見ておられるのか、お伺いをいたします。
 次に、固定資産税についてお伺いをいたします。
 固定資産税は、市税の中でも個人住民税とともに市税の基幹をなすものであります。また、景気のよしあしに左右されない安定した税でもあります。
 平成15年度は、3年ごとの評価替えの年でもあり、評価額の低下、土地の下落による減収が見込まれます。しかしながら、当市では民間による宅地開発による増収などが見込まれております。
 こうした中、来年度の固定資産税は31億6,317万円、前年度対比0.2%増を見込んでおられます。現行税率は1.45%でありますが、標準税率は1.4%であります。庄川町との合併をにらんで、今後、再度の引き下げの考えがあるかどうかをお伺いいたします。
 また、税の公平なる負担の義務からも、徴収に最善の努力をされまして、また、新たな滞納金が増えないように、特に要望をいたしたいと思います。
 次に、地方交付税についてお伺いいたします。
 平成15年度地方財政計画では、国は地方自治体に配分される地方交付税総額が7.5%減ということで、18兆693億円と大幅に削減されています。このような状況の中に、当市では地方財政計画の削減幅より大きい、本年度対比10.9%の大幅減の39億2,000万円が見込まれておりますが、その算出根拠と今後の地方交付税の見通しについてお伺いいたします。
 次に、市債についてお伺いいたします。
 平成15年度砺波市一般会計の市債は、43.4%増の26億3,640万円であります。歳入に占める構成比率は15.7%であり、市債残高も増加しておりますが、市債のうち後年度に地方交付税算定の対象になるものはどれくらいあるのかをお伺いいたします。
 また、先日3月10日に発売されました県民向け公募債は、低金利時代のためか好評を得ており、発売開始後1時間で完売されました。また、氷見市では平成15年度下半期に1億円の市民参加型ミニ市場公募債「氷見市民債」を発行し、市民病院の医療機器購入などに充てることが検討されております。
 砺波市においてもミニ公募債を市民の行政参加意識の醸成につながるような施策に充ててはどうかと考えますが、いかがでしょうか。
 次に、平成15年度予算の重点施策についてお伺いをいたします。
 平成15年度予算は、少子・高齢化へ対応し、保健衛生と教育に重点を置いた予算となっております。県内の市町村の多くでマイナス予算を組まれている中で、財政調整基金3億円を取り崩した積極的な予算になっております。
 今年6月には、総合病院東棟が西棟に続いて完成し、7月にオープンの予定であります。そうした中、市民健康づくりの拠点ともなる(仮称)健康づくりセンター建設費に5億8,000万円が計上されております。これは、我が自民会においても強く要望してきたものであり、高く評価をいたし、一日も早い完成を望むものであります。
 また、学校給食センターの建設や砺波東部小学校の増改築など、財政事情が大変厳しい中にも、市民のニーズに直結する建設的経費にも配慮されております。今後も行財政改革をより一層進められるとともに、歳出を抑え、有利な起債を活用され、健全財政の維持に知恵を絞っていただくことを強く要望するものであります。
 今、合併に向けて協議も進んでおりますが、平成16年4月に砺波市は市制50周年を迎えます。来年度予算にも関連経費が盛り込まれておりますが、時期並びに内容についてお伺いいたします。
 次に、2月20日の行政改革市民会議において、平成15年度に実施予定の行政改革の内容が示されております。行政経費の節減として議案にもなっておりますとおり、特別職の給与等の削減や、職員の管理職手当の削減、交際費の削減などとともに、80件の民間団体の運営経費補助金一律10%の削減が図られておりますが、その節減効果は何と700万円となっておりますが、市民サービスの低下とならないように配慮されるとともに、早期に補助金を交付され、運営事業に支障を来さないように要望するものであります。
 また、平成15年度予算では、本年度同額の2億円の繰越金が計上されておりますが、平成14年度の決算見通しがどのようになっているのかお伺いいたします。
 生きた予算にするためにも、決算を予算にいかに反映させるかが重要であります。厳しい財政状況にありますので、市民ニーズを的確に把握され、施策、事業に知恵を絞るとともに、前例を踏襲することなく、民間委託を初め行財政改革を一層推進されるなど、新たな視点で進められるよう要望いたしたいと思います。
 次に、市町村合併についてお伺いをいたします。
 今定例会に砺波市・庄川町合併協議会を設置し、庄川町との1市1町による合併について具体的な協議が進められてきました。3回にわたる会議で、合併の方式、目途とする合併期日、新市の名称、新市の事務所の位置の基本4項目について確認を行い、4月1日の法定合併協議会の設立に向け、規約案、事業計画案、収支予算案等について協議が進られてまいりました。
 先の臨時会においては、合併を視野に、4月から庄川町民が砺波市斎場を利用する場合、砺波市民と同じ使用料にすることを議決したところであります。
 また、庄川町では砺波市との合併に向け、平成15年度一般会計予算案の中に、保育料や国民健康保険税の引き下げを盛り込んでおられます。
 さて、目途としている平成16年12月に向け、4月からは本格的に合併に向けての協議を進めることになっておりますが、市当局でも4,000件に及ぶとも言われている事務事業について、事務レベルでのすり合わせを行われていることと思いますが、合併協議会においては、それらを大きく25項目程度に取りまとめ、協議することになっております。その中では、新市の将来構想や新市の建設計画をどのようなものにするかが重要であります。
 また、建設計画に基づく事業にのみ合併特例法上の財政措置が受けられることになっております。当市も庄川町も総合計画を策定しており、その計画に基づき進められると思いますが、総合計画を策定した時期には、具体的な合併の枠組みも決まっておりません。今、合併に向け一歩前進した中で、新砺波市の構想と新たな建設計画について、市長のお考えをお伺いいたします。
 次に、合併後の地域振興についてもお伺いいたします。
 岩手県の大船渡市では、地域審議会を設置して、旧市町村単位での地域振興が図られておりますが、新砺波市ではどのようなお考えであるかをお伺いいたします。
 また、平成16年12月の合併を目途として進められておりますが、今後の具体的なスケジュールについても、あわせてお伺いをいたします。
 今、合併に向け、砺波広域圏内には2つの任意合併協議会が設置されております。しかしながら、この合併後の前途は必ずしも順風満帆とは言いがたく、関係方面とは今後ともいろいろの困難や大小さまざまな曲折が予測されることも十分心していかねばならないと、私も真剣に考えているところであります。
 結びに当たり、安念市長のお名前のごとく、市民の今の心を安心して任せられる行政であることと同時に、私たちも常に初心を忘れないことが、新生砺波市ひいては砺波広域圏のさらなる発展と充実につながっていくことを考え、また、それを心から望むものでございます。
 以上の点について、現在の私の率直な御意見を申し上げ、安念市長の御答弁を求め、代表質問にさせていただきます。ありがとうございました。

◯議長(高田君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 梶谷議員の代表質問にお答えをいたします。
 まず、平成15年度予算等について、幾つか御質問があったところでございます。前段に、私につきましての評価もいただきまして、まことにありがとうございます。6年目を迎えたということは、市議会議員の皆さんや多くの市民の御支援によるものと深く感謝を申し上げておる次第でございます。
 なおまた、至らぬ点が幾つもございますので、今後とも御指導いただくように、冒頭にお願いを申し上げておきたいと思います。
 まず、平成15年度予算についてであります。
 予算を編成するに当たりまして、どうしても必要なのは、国の予算方針、地方財政計画でございます。若干これに触れておきたいと思います。
 平成15年度の国の予算については、現在、予算審議が行われております。一般会計全体で予算規模は前年比0.7%増で、予算計上がされております。
 内閣に設置されております経済財政諮問会議において、地方行財政改革の基本的な考え方が示されて、平成15年度予算編成につきましては、厳しく抜本的に見直されたわけでございます。
 これを踏まえまして、国庫補助・負担、交付税、税源移譲、税配分等のあり方については三位一体──私もよくわからないんですが、国も削減する、地方も削減する、国民にも削減を要請するということでございましょうか、その改革的な案が出されておるわけでございます。
 したがいまして、地方財政に大きく影響いたしております国庫補助等につきましては、削減整理をされたところでございます。その金額は数兆円とも言われておるところでございます。同時に、地方交付税につきましては、引き続き事業費補正、段階補正、それらを見直すということで、実は減額の見直しをされたところでございます。したがいまして、国の一般会計、特別会計を通じて、歳出全般にわたり徹底的に見直しをされたわけでございます。
 しかし、御存じのように、高齢化時代を迎えまして、医療費を含む福祉費等につきましては、今の制度からいっても、当然、増になりますので、増加しているのは、いわゆる福祉費だけであります。
 もう1つは、IT関連で、これは国の施策の1つでございますけれども、文部科学省が若干増えたということを言っておるわけでございますが、いずれにしても各事業等については厳しく査定をされて、国民にも負担をかける、こういうことになっておるようでございます。
 なお、地方財政計画も、そのような考え方で、一般地方の歳出計画についても2%減、昨年も減額がございました。そのような計画を立てられたわけでございます。
 このような国政に対しまして、当市におきましても、長引く景気の低迷で、主要財源、市税収入の減少は避けられません。御指摘にもございました交付税等については、後ほど申し上げますが、大幅に削減されるということでございます。このことにつきましては、梶谷議員さんからも財源等について心配の御意見もあったわけでございますが、ここを何とかクリアし、ここを何とか踏ん張らなきゃいけないなというのが、私の考え方でございまして、そのような気持ちで平成15年度予算を編成させていただいたわけでございます。
 いずれにしましても、皆さん方でつくっていただきました21世紀プランがベースでございます。第7次総合計画の第3年次を迎えておりますので、このことをどうしてもやり遂げるのが私の責任だと、苦しい中でもそのように努力をしたつもりでございます。
 したがいまして、健康施設であったり、教育施設であったり、福祉施設であったり、あるいはこれからは環境対策、雇用対策等、市民生活に密着するものをなるべくきめ細かく配置をさせていただいたということでございます。
 なおまた、国も要請しております高度情報化時代に向けての、時代要請といいますか、それにも対応することが必要だと、このように認識したところでございますので、御理解をいただきたいと思います。
 さて、歳入につきまして、市税の見通しはどうかと、こういうことでございますので、このことについて御説明を申し上げたいと思います。
 平成15年度の税制改革につきましては、税制調査会等で今、議論をされているところでございます。確たることは申し上げる状況ではございませんが、固定資産税では著しい地価の下落に対応した措置や、平成15年度評価替えの実施により、大幅な減収が見込まれる。したがいまして、どこの市町村も財政が厳しい状況であることから、公平な課税をするということで、引き続き負担水準の均等化の措置が実は盛り込まれておるわけでございます。また、所得税では人的控除等、各種控除の見直し等が議論されている状況であります。
 したがいまして、平成15年度の税収見込みに当たりましては、現行税制を基本として算定をいたしておるわけでございます。したがいまして、今後、制度が若干変わってくるかもしれませんが、今後このことについては、これに見合う対処をさせていただきたいと思っております。
 したがいまして、現行税制の立場で見積もりをいたしたポイント等について、若干、申し上げたいと思います。
 まず、個人市民税では、納税義務者数が、労働者数の伸び率を基礎に4.0%減。残念ながらリストラ等があったり、あるいは正社員が雇用社員に変わったりしている現状がございます。そのことで、納税義務者数につきましては、4%減として1万8,600人を見込んだところでございます。
 それから、所得割につきましては、特にウエートの高い給与所得の伸び率を4.9%減と見込んでおります。それから、定率減税や所得控除等を考慮して、6.8%の減で、14億2,925万9,000円と見込んだところでございます。
 次に、法人市民税は、今後の動向は、今の状況は早急に回復する見込みは、私はないと判断をいたしております。課税事務所数は、おかげさまで20社ほど増になってきております。そして、990社を見込んでおるところでございます。営業収益に左右されない法人均等割額は、税収全体の43.9%、1億5,523万2,000円をみまして、安定税収が見込めるものと、このように思っております。
 昨年実施いたしましたが、これも議会からも御指摘あったように、しっかり調査しろと、こういうこともございましたので、市内の主な企業の業績予測調査をいたしました。平成14年度の決算見込みも、そのことによっておよそわかるわけでございます。現在のところ、皆さん努力されておりまして、7.6%増の3億5,000万円を見込んだところでございます。市内の数が増えたこと、それぞれの企業がいろいろ努力をされた、その裏には、ただしリストラ等による人件費の削減等があったんではないかと思っております。しかし、そういう意味での企業の業績は、ある程度カバーされてきているのではないか、このようなことを推定をして、法人市民税については算定をさせていただいたわけでございます。
 それから、固定資産税では、御存じのように、土地の価格が、今、下落をいたしております。先ほど申し上げましたが、負担調整措置によりまして税額がやや上昇が見込める状況でございます。家屋についても、評価替えによりまして減収となるものの、おかげさまで新増築や大型企業の建築が顕著であります。そのことから、ある程度、固定資産税については見込める予想となったわけでございます。
 ついては、償却資産でありますが、IT関連産業において設備投資が堅調に見込まれますし、従来、交付税に移管をしておりました不均一課税から、償却資産税という形の本則課税になることが一つございます。このことによりまして約0.2%、31億6,317万3,000円を見込んだところであります。大変ありがたいことでございますが、各市町村にない要因がある、このように私は存じておるわけでございます。
 なお、税率の引き下げ等につきまして質問がございました。標準税率にしたらどうかと。試算をいたしますと約1億円程度の財源が不足することになりますが、庄川町との調整も必要となってまいりますので、合併協議会等々で慎重に検討させていただきたい。今ここで結論を出すわけにいかない、このように存じておる次第でございます。
 滞納対策につきましては、激励をいただきましたが、税の公平な負担の観点から収納に努めているところでございますが、早期の納税相談、新たな滞納者が増えないように、きめ細かな対応をさせていただきたいと存じておる次第でございます。
 次に、交付税につきまして申し上げたいと思います。
 国と地方の責任分担のさらなる見直しがあったということで、先ほど申し上げたところでありますが、地方財政計画では7.5%減の計画となっております。また、一部の財源不足分については、前年度に続き臨時財政対策債により、これを補てんする措置が一方でできておりますが、いずれにしても地方財政計画では7.5%減額になります。
 梶谷議員さんがお尋ねの市の交付税収入見込み額と財政計画との数値に乖離があるんではないかと。そのとおりであります。市の誘致条例に基づきます不均一課税、その地方交付税の補てんが実はなくなった。いわゆる新産都市という形で、相当の投資をしますと市町村は課税するな、ただし、それは交付税でみてやるという措置があったんですが、小泉改革でそれを没にしたわけです。
 したがいまして、これまで交付税の中に、その固定資産税分が入っとったんですが、今度はなくされましたので、それは本課税に持ってきた。ということで、税のほうは若干上がりますけれども、交付税はその意味で砺波市の場合、減る。したがいまして、その差が実は出てきたことを御理解いただきたいと思います。制度改正によりまして、交付税で補てんされておったものがなくなるということで、その数値に差が出てきたということで、計上をさせていただいております。
 今後の見通しにつきましては、先ほど申し上げました三位一体の改革がどうなるのか、このことを見なければなりませんが、いずれにしても地方の財源不足を生ずる時代を迎えると思います。ついては、国は臨時財政対策債の発行を認めておるわけです。交付税が減額になったら地方も大変だろう。そのかわりに借金を認めるよと、こういう制度が実はあるわけですが、しかし、私は、この借金制度というのは本当に自主的で安定的な財政運営になるのかどうか。地方分権と言われておりますこの時代に、このやり方が正しいのかどうか、やや批判的であります。批判をいたしていきたいと思います。
 なおまた、地方への税源移譲、長らくこのことを言われておりますけれども、まだ明確にはなっておりません。この間、借金政策をせよという国の方向のようでございますけれども、いずれにしても、このことについては国に対して批判をしていきたいなというのが、私どもの気持ちでございます。その意味で、いち早く税財源の移譲について国は明らかにすべきではないかという要望を持っておるところでございます。
 次に、市債についてのお尋ねでございます。
 市債の意味は、今、仕事をやる、そのときに全部支払うというのは今の市民に全部負担をかけることになります。そうじゃなくて、後世にも負担をしてもらうというのが、私は市債の意味だと思います。したがいまして、世代間の負担を平等化するという意味もあると思いますので、市債の発行については、そのことを理解をし、そしてもう1つは、交付税に算定される有利な市債、そのことを考えて、これからの財政健全化のために考えなければならないと私は思います。一概に、今、元気を出すために公債を発行したり国債を発行したりすることが本当に正しいのかどうか。そのことはよくお互いに詰めていきたい、このように思うわけでございます。
 例えば、義務教育の学校等につきましては、子供たちが大きくなって、少し借金ぐらいしてもらってもいいんではないかと、そういう考え方が私は市債という意味があると思いますので、そのことを十分考え、もう1つは、申し上げますが、交付税が、そのことについて補正等していただける、そういう有利なもの、それを活用すべきだと、このように思っておるわけでございます。
 平成15年度末の市債残高を見ますと、質問にもございましたが、事業の76%が交付税措置させる市債となっております。その面では起債は大きくなりました。よく批判のあるところでありますが、私としては後世にも少し借金を返してもらう。ただし、中身については交付税でも算定してもらう。そういう意味で、約76%がそれにかかわるわけですから、そう心配したことはないんではないか。あんまり胸を張って言えることではございませんけれども、そのような対処をこれからしてまいりたいと、このように思うところでございます。
 次に、ミニ市場公募債等についての御質問でございます。
 市場公募債は、地方公共団体が公社債市場から公募の方法によりまして調達する資金であります。本格的な発行開始は昭和27年からでございますが、現在16都道府県、12政令都市等で発行されております。
 住民参加型ミニ市場公募債につきましては、資金調達の手法の多様化の観点から、平成14年度地方財政対策に盛り込まれたものでございまして、これまで市場公募債の発行が認められなかった地方公共団体も、今度は発行することが可能になりました。
 地方自治体が地域住民を対象にして発行する住民参加型のミニ市場公募債、総務省の調べでは、1月現在でありますけれども、1,258億円に達すると聞いております。富山県においても、先ほど梶谷議員が申されたように、富山県民債10億円、氷見におきましても氷見市民債1億円を発行すると言われております。
 さて、このミニ市場公募債発行のねらいは、いいところも私はあると思います。自治体において財源が減少しておりますので、計画的に資金調達をすることによって、住民の行政への参加意識が私はあると思う。私どもがお金を貸してあげて、行政に仕事をしていただくという意味で、参加意識の高揚というのが私はあると思う。この面ではプラス要因があると思います。
 したがいまして、事業の目的を明確にして、例えば、病院の機器を買うんだ、あるいはこの道路がどうしても必要なんだという意味で、事業を目的にして参加意識の高揚を図るというのは大変いいと思います。
 それから、ペイオフという形で、たくさん定期をされておりますが、個人投資家からいいますと、ペイオフにかからないわけですから、その意味では安心できるのではないか。ただし、市町村が信用なければいきませんけれども、安心できるんではないか、こういうことを思うわけでございます。そういう意味での自治体が発行するための安全度、国債同様に元本割れはしない、そういうような一定の評価が私はあるように思います。
 ただし、反面、国債と同様に途中で売却することになれば、元本割れはすることがございます。そのことを注意しなければいけません。それから、私は国債よりも流動性が劣るという感じがいたします。確かに県民債でしたら、そうでもないかもしれませんが、一町村の債券であるとなれば、流動性というのは市内に限られますので、ちょっとその点では劣るんではないかという感じがいたします。
 それともう1つ考えなきゃいけませんのは、発行に必要な諸経費が実は伴うんです。例えば、取扱手数料。私どもは金融機関でございませんから、金融機関にお願いするわけです。金融機関では、その手続をしますので、その取扱手数料が何%になるか、その経費がかかります。
 もう1つは、債券はしっかりした印刷をして、番号を打って、きちっとしなければいけません。その印刷費等、そういう意味での若干の経費も実はかかるわけでございます。そのことにおいて、1億円を発行した場合に、目減りすることも実はあるわけでございますので、その辺はひとつ考えなければいけません。
 もう1つは、今年発行するとすれば、仮に10年ものでございましたら、1億円発行したら、10年後にその1億円を返さないかんわけです。その年度に1億円を一挙に返すということはなかなかできませんので、そのときの資金を、年次別にちゃんと基金として積まなければいかんと思う。だから、その手間が一つあるんではないか。本当に使っておりますけれども、しかし、年度別にそれに対応する資金を貯蓄しておかにゃいかん。それは使えないわけです。もっと大きいものであれば、まだいいかもしれません。しかし、小さいものであったら、小さければ小さいほど、年度別に小さい金額を積み立てればいいわけですが、その資金は活用できんわけですね。担保に置いておけないということですから、私は、その意味では、運用等を考えた場合にいいのかどうか、ちょっと戸惑うところでございます。これらは、これから議論のあるところだと、このように思っております。
 ただし、先ほど申しましたように、我々もお金を出して市政に参加をしている、そういう盛り上がりというのは、私は出てくる一面があると思う。そのことを考えて、いろいろこれから議論をすべきではないかと思います。したがいまして、私は、今のところ発行する気持ちはございません。そのことを御理解をいただいて、時期尚早ではないかと、このように今、思っておるところでございます。
 それから、平成15年度の重点は何なのか。提案理由でも言ったけれども何なのか、こういう再度の質問でございます。
 梶谷議員も述べられましたが、やっぱり少子・高齢化というのは地方でも考えなければいけない、私はそのように思っております。少子というのは、その地域の活性化を失います。元気さがなくなります。やっぱりたくさんのお子さんを抱えて、みんなで育成して、地域を盛り上げていくというのは大事だと思います。
 高齢化につきましては、確かにいいことであります。みんなで敬老の精神で支えてあげるということが大切であると思いますが、どうしても高齢化率が高くなりますと、医療費、福祉費が増大しますので、その面ではみんなで支え合うということになりますと、やっぱり負担をしてもらわないかんということになります。
 このことを考えますときに、後世、次世代の皆さんにも負担をしてもらうという考え方が私はあると思いますので、このことについての対応というものを大切にしたいと思います。その意味で、健康センターづくりを初めとして、保健衛生、教育に重点を置いた予算としたところでございますので、御理解をいただきたい。
 なおまた、御指摘もございましたように、健全財政を維持しなさいということでございますが、そのとおりであると思っております。
 なおまた、率直な話、私も認めておりますけれども、財政の硬直化が進んでおることは否めない事実でございます。このことについても、よくお互いに考えながら、あれもこれもという時代ではないような気がいたします。しかしながら、元気な砺波市を進めるために、今、申しました福祉、教育、そしてこれからは環境の時代でございますし、厳しい雇用の時代でございますので、仲よく市政を守るために、これらのことを考えていく必要があろうと思います。ただし、市民サービスの低下にならないように、市民の負担が増加しないように、このことも意を配していくべきではないかと、このように思っておるところでございます。
 なお、若干批判はございますけれども、元気を出すときには、批判はありますが、公共投資も必要ではないかと考えて、上水、下水を初め、皆さんにもお示ししておりますように、投資的経費も若干ではございますが──皆さんから見れば若干と思いますが、私にしては大枚予算づけをしたところを御理解いただきたい、このように思っておる次第でございます。
 なお、多くの質問があったようですが、もし必要でしたら、後ほどまた補足でお答えをしてまいりたいと思っておる次第でございます。
 次に、市制50周年記念事業について申し上げます。
 砺波市が誕生いたしましてから、来年の4月、満50年の大きな節目を迎えるわけでございます。つきましては、この記念すべき年を、市民の皆さんとお祝いをいたしたいと考えております。しかしながら、財政状況は厳しい折でもございますが、経費をあまりかけないで、各機関ともよく調整をしながら、記念事業を考えていきたいと、このように思っておるところでございます。
 また、その年には庄川町との合併もございます。新しい市が誕生する予定でございますので、新しい砺波市のスタートの前に、この50年の歩みを一度振り返りながら、幾多の先人たちの努力によって築かれたこの郷土を再認識をするよい機会にいたしたいと、このように思っておるところでございます。
 そこで、記念事業の中心となりますのは、記念式典だと思います。来年の4月を目途に考えておりますが、ちょっと考え過ぎかもしれませんが、任期満了による市議会議員の選挙も行われることでございますので、当市最大のイベントでありますチューリップフェアを開催するその時期に、選挙管理委員会の日程もございますが、それらの日程を早くキャッチして、4月早々に記念式典を開催をいたしたいと、今、考えておるところでございます。
 その内容につきましては、これまで御苦労をいただきました市政功労者の記念表彰を、私は中心にしたい。いろいろ御意見があるとは思いますが、そのように思っておるところでございます。
 新年度予算といたしましては「市勢要覧」、それから式典の会場で放映いたしますビデオの作成などの諸経費を若干計上させていただいておるところでございます。
 また、記念事業につきましては、4月にこだわりませんので、50年と同時に庄川町の合併もございますので、今、その記念事業としてNHKさんに何か一つ放映していただけないかということでお願いをいたしておるところでございます。いろいろ検討しましょうということになっておりまして、そのようにも実は考えておるところでございます。
 次に、平成14年度の決算見込みについての御質問でございます。
 現在、取りまとめ中でございます。歳入では、個人市民税において、雇用情勢の悪化などにより、所得の減少が予想されます。そのような状況でありますが、おかげさまで何とか予算額を確保するものと見込んでおります。
 また、法人市民税では、昨年の決算より減収となるものの、予算額もある程度確保ができますし、それから固定資産税につきましては、企業の償却資産取得の増加により、増収となる見込みでございます。しかし、地方交付税制度の改正によりまして事業費補正、段階補正の見直しがあったことから、当初予算を割り込むなど一般財源の確保が厳しい状況となっております。財政調整基金の取り崩しで対応するなどの措置を講じているところでございます。
 歳出では、普通建設事業費の財源であります国県支出金の確保に努めるとともに、一般的経費の抑制と財政の健全化の改革路線を念頭にしまして締めておるところでございます。
 したがいまして、御心配の2億円の繰り越しについては確保できるものと存じておる次第でございます。この後、調整いたしますが、何とかいい決算ができるようにと、このように思っておるところでございます。いずれにしましても、幾つかございました御意見を尊重してまいりたいと、このように思っておるところでございます。
 終わりになりますが、市町村合併についてお答えをいたします。
 まず、新砺波市の構想と新たな建設計画については、議員御承知のとおり、砺波市と庄川町との合併による新しい砺波市が建設されることでございますので、重要なことは、将来の構想、建設計画であると思います。今定例会に、その設置に係る議案を上程しておりますので、砺波市・庄川町合併協議会において、この後、協議されることと存じておる次第でございます。
 まちづくりにつきましては、庄川町の建設計画、砺波市の第7次総合計画、それらをベースにして組み合わせすることがまず基本だと、このように思っております。
 将来構想等については、これから幾つか皆さん方から御意見も賜りたい、アンケートなども取ってまいりたいと思いますが、おかげさまで砺波市の場合、チューリップもございます。それから庄川町にはユズもございます。あるいはすばらしい散居形態がございますし、清流庄川も持っております。そして温泉もあります。このような大自然を大事にした郷土づくりが、まず念頭にあるのではないかと思います。
 したがいまして、砺波市の総合計画をさらに修正する形で、今、申しました幾つかのシンボルを持っていくことも大事ではないか。私はそのように、今、思っておるところでございます。いずれにしても、町民も市民も一緒になる気持ちで、いい郷土づくりをしてまいりたいと、このように思っておるところでございます。
 それから、合併に伴う国の財政措置でございますが、特に合併特例債につきましては、今、お話し合いをしておるんですが、この時代、丸々全部使わんでもいいだろう、この時代にというのがお互いの合い言葉でございます。そのようにお互いに、この時代、ある施設を合理的に利活用する、そのようなことが大事ではないか。そんなに離れて遠いところにあるわけでございません。したがいまして、ある施設をお互いに利活用する、そのことが大事だと思います。特にこの際、必要だということになれば、それは皆さんで議論をしていただいて、後世から批判を受けない、そういう形でいくべきではないかと、このように思っておるところでございます。その意味で、議員各位のまた御提案をお願いを申し上げたいと、このように思っておるところでございます。
 それから、地域審議会の設置についてはどうかということでございます。
 確かに法律的にはそのように言われておりますし、なおまた、地方制度改革委員会等で議論されておる中身を見ますと、何かいいようで悪いような、今日の新聞でしたか、きのう新聞でしたか、出ておりまして、明確ではない。法律的にはあるんですよ。ただし、そのことについて、まだ議論がされている面もございます。
 ただ、議会の皆さん、いかがでしょう。1市1町で、そう大きい視野ではないわけですね。どんな場合でもオープンでお互いに協議できる場だと、私は思います。そんな広がり、広大なものでございません。今、特例法で言っているのは、広大な地域について、それをカバーするために、いわゆる目の届かないところについては何かつくってもいいよという法律なんですが、そう大きいものではございません。
 したがいまして、私は、今、自治振興会制度というのが、砺波市の場合定着していると思います。どこよりも定着していると思います。この機能を一緒になってやるという一つの方法があるんではないか。今なくなるわけではございません。この地方自治振興会の制度というのは、私は、結構、砺波の場合は機能しておりますし、それなりの発展もいただいております。そして、それぞれの地域で頑張っていただいている。その姿を見るときに、この審議会制度を設けた場合に、行政の二重化にならないか。議会もございます。そこで、市民の皆さんの声は、どちらかといいますと自治振興会だったり、各種団体からも出ますけれども、行政的には、それぞれ機能はしているんではないか。こんな気がいたしますので、あまり必要とは感じないんですが、このことにつきまして私が断言しますと批判もあると思いますが、いずれにしてでも、地域審議会制度というやり方の中身については、思想はわかるんですが、改めて二重三重につくる必要があるかどうか、この辺のところは、皆さんともこれから議論をしてまいりたいと思っておるところでございます。したがいまして、明確なお答えになりませんけれども、私はそのように感じておりますので、皆さんとこれから、そのことについて協議をさせていただきたいものだと思います。
 それから次に、具体的なスケジュールでございますが、平成16年12月を目途であります。これより先になるかもしれません。いずれにしてでも目途として……。ただ、なぜかといいますと、皆さんが議決をしていただきます。県議会が議決をする。その日程もあります。県議会が議決をした段階で総務省へ行くんでしょうけれども、最終日になるかもしれません。最終日になって、それが総務省へ行くわけです。総務省でいろいろ会議がそれぞれ決まっているわけですから、日程的に私どもが目途としておりますけれども、そういうことも考えますときに、早く手続がそれぞれ始まれば早くなるかもしれません。ただし、手続が遅くなれば、12月目途といいましてでも、1月1日になるかもしれません。
 そのこともございますので、市町村議会は議決をしても、他にゆだねるわけですから、そのことを考えるときに、目途としておりますけれども、スケジュール的に遅れる場合もあるし、早まる場合もあるんではないかなと、実は思っております。いずれにしても、そのことを念頭に置きまして、これから具体的な話し合いをして、いい条例、規則をつくっていくことがまず先決である。
 したがいまして、法定協議会になりますと、相当の労力が必要になってまいると思います。今も実は庄川町長さんとも話をしながら、予算づくりの段階で、職員同士すり合わせをしております。その意味で、一歩も二歩も他の町村よりも私は早く進んでいるのではないかと、このように思っておりますが、そのことを、これからもきめ細かく進めさせていただきたいと、このように存じておる次第でございます。
 いずれにしましても、議決をいただきまして、平成16年の私どもが目途としております時期を目指して努力をしていきたいと存じておりますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 市町村合併は、地方自治の根幹にかかわる最重要課題でございます。市議会がお互いに意を固くしておられますので、間違いないと思いますが、今後とも庄川町さんと真摯に話し合いをしていきまして、新しいまちづくりを進めさせていただきたい。議員各位の今後ともますますの御理解と御協力をお願いを申し上げまして、長くなりましたが答弁とさせていただきます。
 以上でございます。

◯議長(高田君) この際、暫時休憩いたします。

 午前11時50分 開議

 午後 1時02分 再開

◯議長(高田君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 これより市政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を行います。
 通告に基づき順次発言を許します。
 5番 寺島良三君。
  〔5番 寺島良三君 登壇〕

◯5番(寺島君) お許しを得ましたので、通告に従い、市政一般について、公共事業と入札、チューリップフェア、広報事業の3点について質問をさせていただきます。
 まず初めに、公共事業と入札についてお尋ねします。
 皆様も御存じのとおり、今、日本は、長引く不況が続く中、官民ともに厳しい財政難であり、砺波市の平成15年度予算においても例外なく公共事業予算が縮小されており、予算総額は413億2,470万円と昨年より0.1%減となっております。
 しかし、民間活力にあまり期待が持てない今日、公共事業は地元の雇用促進や活性化、景気対策につながる柱として大きな役割を担っていることから、今後は限られた公共事業予算をどのように消化していくかが大きなポイントになると思います。そのためには、公共事業予算の中で、真に必要な事業を見極めていくことが非常に重要になってきます。そして既存の道路、施設、上下水道などの現状をきちんと把握し、長期的な視野に立って計画していくことが大切ではないかと考えます。今、特に道路や下水道事業、福祉の整備が強く望まれていますが、十分検討を重ねていただいて、むだなものはつくらず、高くても本当に必要な事業を実施していただきたいと思います。
 今後、市としては、公共事業予算の段階的な縮小をされるのか、あるいはある程度積極的に推進していかれるのか、市の見解をお聞かせ願います。
 行政として、公共事業のやり方を見直し、現在のことだけを考えるのではなく、次世代に負の遺産(財政赤字)を残すことのないよう、今後の公共事業を進めていってもらいたいと思います。
 次に、公共事業の入札についてお尋ねします。
 国土交通省では、平成15年度から、国直轄事業のすべての発注について電子入札へ移行することを決めております。また県でも、ITを活用した公共事業支援統合システム導入に向け、平成15年度から実証実験を開始し、平成19年度の整備完了を予定しております。こうした入札システムの改善に向けた取り組みが全国的に進んでいる折、一定基準を満たせばだれでも参加できる方式を取り入れた電子入札、郵便入札が徐々に普及しております。
 隣りの高岡市では、IT化導入をにらんで、平成15、16年度競争入札参加資格審査申請書提出業者にIT調査票の提出を求め、業者のIT対応の状況調査を実施しました。砺波市としても新たな入札システムについての施策を練っておられると思いますが、その基本的な方針や進め方についてお答え願います。
 特に考慮していただきたい点としましては、地元建設業者のほとんどが小規模業者となっていることから、IT化が遅れており、電子メールやインターネットを使った新たな入札方法に対応できない業者も多いことと思います。このような小規模業者のIT化推進の指導はどのように行われるのでしょうか、お聞かせください。
 砺波市としては、既に談合防止や競争促進策として、平成13年4月より公共工事の予定価格の事前公表を実施していますが、中には落札価格が予定価格の2割減またはそれ以下で落札するケースが見られます。今までに予定価格より大幅減額での落札工事はどれくらいあったでしょうか。また、その工事成績評価はどうでしたでしょうか、お聞かせください。
 安くて品質のよい工事をしていただければ一番よいのですが、反面、低価格で落札するということは、工事の質の低下につながったり、最低限の利益を確保するために違法行為に走ることなどの懸念があり、ついては地元の建設業界全体の質を低下させることになりかねません。その対応として、工事の品質を判定する工事成績評定を活用し、成績優良業者に対する優遇措置を、また逆に成績不良業者に対してはペナルティーを強化させるような不良業者の落札防止が必要になると考えますが、市ではこのような防止策、低価格入札に対してどのようにお考えでしょうか。その点についてもお聞かせください。
 建設業を取り巻く厳しい状況下で、きちんとした仕事をしている業者が損をしないよう、「公平性」「透明性」「競争性」が確保される体制づくりを早急にお願いする次第であります。
 2番目に、4月23日から5月5日にかけて行われますとなみチューリップフェアの開催についてお尋ねします。
 毎年、チューリップフェア期間中に花が満開となるよう調整作業に大変御苦労をされていると聞いております。特にここ近年の暖冬では、花の自然開花に任せてしまうと、フェア開催時にはすっかり花が散ってしまうことから、市の職員の方を初め、試験場職員の方、生産農家の方々が一丸となって100万本以上のチューリップの球根を冷やす作業などをされていると伺っております。今年もこのような開花調整作業が行われるのでしょうか。また、どういった開花調整の方法をとられるのでしょうか、お聞かせ願います。
 今年のチューリップフェアのテーマが「散居に広がる花のまち」と題して行われるにもかかわらず、プレイベント大型観光圃場開催中止が決定となり、大変残念に思っております。このような開催中止の背景には、予算的な問題のみならず、球根の生産的問題などが関係していると思います。しかし、散居に広がるチューリップの赤や黄色の色とりどりの花のじゅうたんの美しさは、観光客のみならず、チューリップに慣れ親しんでいる砺波市民の方にさえ新鮮な驚きを与えたと聞いております。このプレイベントを新たなチューリップフェアの目玉として定着させることはできないのでしょうか。市の方で再検討する用意はあるのでしょうか。御意見と中止の理由をお聞かせ願います。またあわせて、前夜祭の開催中止についてもお聞かせください。
 今年で52回を迎えるチューリップフェアでありますが、ややマンネリ化が進んで盛り上がりに欠けております。50年以上の時間が経過したにもかかわらず、チューリップフェア自体はあまり変わっていないことから、時代の変化や市民の皆さんのニーズに対応できない部分が出てきているように思います。
 平成16年度には市制50周年、そして庄川町との合併もあり、新しい砺波市づくりが考えられる中、フェアの抜本的な見直しの時期に来ていると思います。それには、役所、商工会など関係者のみならず、性別、世代、職業などの枠を越えたいろいろな立場の方からの意見や、イベントをマネジメントする専門業者の意見を取り入れるなどして知恵を出し合って、集客力を高める工夫をしていく必要があるのではないでしょうか。限られた予算で、イベントを盛り上げることは大変難しいことではありますが、庄川町の「木工と水」をともに生かし、新生「砺波市」の観光の目玉となるチューリップフェアを企画していただきたいと思います。
 最後に、広報事業についてお聞きします。
 市の事業やサービスなどの情報を市民に伝えることに大きな役割を果たしているのが、市の広報紙やパンフレット、ケーブルテレビの砺波市コミュニティー番組、砺波市ホームページなどさまざまですが、広報事業で最も大切なことは、「だれにでもわかりやすいこと」「情報を正しく伝えること」だと思います。
 近年、日本語の多様化はすさまじいものがあり、特に新聞や雑誌、テレビなどから次々と生まれる新しいカタカナ語に困惑している人も多いのではないでしょうか。
 カタカナ語は、現代的でスマートなイメージを与えるためでしょうか、スーパーマーケットや、店舗の名前にはカタカナ語が多く使用され、また、パソコン、インターネットの普及により、その関係用語も日常的に使用されております。ふだんの生活の隅々にカタカナ語が浸透している風潮ではありますが、中高年層にとっては理解しにくいカタカナ語も非常に多くあります。市の広報紙やケーブルテレビのコミュニティー番組、介護保険・福祉サービスのパンフレットなどは、高齢者の方もたくさん見られるわけですから、わかりやすいということが一番大切だと思います。当局の考えはいかがでしょうか。
 広く市民の皆様に市政の情報を知らせるために、わかりにくいカタカナ語や難しい言い回し、専門用語などは避け、平易な表現に努めていただくようお願いしまして、私の質問を終わります。

◯議長(高田君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 寺島議員さんにお答えをいたします。
 まず、景気対策の観点で公共事業の必要性を説いておられました。その上で必要な事業をやるべきだと、こうおっしゃっておりますし、なおまた、現状をよく見てそれに対処する公共事業を配置してはということでございます。私も全く同感であります。
 先ほど梶谷議員にも申し上げましたが、批判はありますが、公共事業というのはその地方の活力を増進すると思います。その意味で十分念頭に置いた上で対処すべきものと思っております。しかしながら、財政状況は厳しいわけでございます。あらゆる歳出を削減をいたしております。必要なものは必要なものとして投資的効果が上がるように努力をするのが私どもの役割だとこのように思っております。
 ただし、今回は、予算でも説明申し上げましたように、一般会計の投資的経費は前年度に比較して5.7%増を提案させていただいたわけでございます。となみ21世紀プランに位置づけておりました健康づくりセンターや陸上競技場の大規模改修、なおまた前年度から継続してまいっております公共事業等について予算配置をしたところでございます。
 そこで、今後の公共事業に関する予算についてのお尋ねでございますが、第7次総合計画のローリングを通じまして、市民福祉の増進につながる必要な事業については取り組んでいきたいと、このように思っております。
 特に環境問題から下水道事業、また、上水道事業等々につきまして未普及地域もございます。あるいは老朽管がまだたくさんございます。災害等があればライフラインでございますので、その点についても意を用いて予算化をしてまいりたいと、このように思っておるわけでございます。
 なおまた、下水道を普及するに当たりましては、早く接続をしてほしい、そうしないと当市だけが先走るわけですから、そのことにも十分意を配して事業を進めさせていただきたいと、このように思っております。
 公共事業については、ここ2、3年来、やや批判される方もございますが、市民の声を十分聞きまして、地方の活力を発揮するものと、私はそのように思っての財源配置を考慮しながら計画的に進めさせていただきたいと、このように存じておる次第でございます。
 次に、電子入札についてのお尋ねでございます。
 新しい制度でございますので、私の考え方を若干述べさせていただきたいと思います。
 入札契約に当たりましては、透明性の確保、公正な競争の原理ということでは電子入札制度は大変有効だと、このように認識いたしております。
 なお、今の情報化社会においては、一つの方策だし進めるべきだとこのように思っております。導入まで少し時間がかかると思いますが、研究をいたしているところでございます。
 国においては、発表によりますと、平成15年度から電子入札を実施すると伺っております。県においても平成15年度から電子入札のシステムの構築を図りたい。そのように今進めておられるところでございますが、ただし実施については、もう少し後の平成19年度ではないかと、このように聞いているところでございます。
 それから、北陸3県、国、県、業界などの関係団体によりますと、県内の市町村段階の導入目標年次は県の平成19年度から以降の平成22年度ごろではないか。そしてその時点でないと環境整備ができないのではないかということであります。
 今、寺島議員がおっしゃったように中小企業はそこまでの手足は持たないわけです。その環境整備をしていかないと、明年やりますと。国でございましたら、ある程度の大きい皆さんですからノウハウを持っておられると思いますが、おっしゃるとおり中小の場合についてはそのような能力がまだついておりません。したがいまして、必要なことは必要なんですが、少し遅れる。そのことを配慮するときに、来年、再来年というわけにはなかなかまいりにくいのではないか、このように思っておるところでございます。
 なおまた、電子入札につきましては、広い範囲から一般入札方式でございますから、どーんと入ってきます。その辺の歯止めを──私はモンローではございませんけれども、やっぱり歯止めを考えないと、皆さんからも恐らく苦情が出るのではないか。どこかの都道府県からトンと入ってきて、「はい落札でした」と、それでいいのかということです。その辺のところも議論していかないと、簡単に「はい電子入札でございます。一般でございます」というわけにはちょっといかないのではないか。私はその意味で、規制はあまりしたくないんですが、それはやっぱり大事なことでないかと、そのように思っています。
 そうでないと、今、この地域の皆さんは、その能力、ノウハウが私はまだついていないような気がいたしますので、その点、おっしゃる気持ちはよくわかりますけれども、いずれにしてもこれから小規模業者等々については、いわゆる企業自らも勉強していただく。情報化を採用してもらう、我々もそれに対処して啓発をするということが、いましばらく必要ではないか、こんなことを思っています。いましばらくは、いち早く実施をいたしました予定価格の公表制度で進めてまいりたいと、このように思っておる次第でございます。
 次に、チューリップフェアの見直し等につきましていろいろ御意見がございました。このことについてお答えをいたします。
 チューリップフェアは御存じのようにメーン会場がチューリップ公園にあるわけでございます。今年も努力をしながら適期に花が咲くように努力をいたしております。そのことについては産業建設部長から申し上げたいと思います。
 そこで、広がりのあるチューリップフェアということで、チューリップ畑を観賞していただくということで過去2回にわたりまして柳瀬会場を設置をしたところでございます。大変好評でございました。ただし、現地の土壌、適期の作業体制等に問題がございまして、生産性が思わしくなかったことから、平成14年度の植え込みを実は断念をしたわけであります。しかしながら、新たな観光圃場として、インターの出口の両側や北日本新聞の支社の北側などのアクセス道路沿いに1.2ヘクタールの圃場を設けさせていただいたわけでございます。
 今後はどうするかということでありますが、農業公社を通じまして、生産圃場が可能かどうか、いわゆる生産される団体あるいは生産していただける人、そのことがまず大事でございまして、その上で圃場のあっせんなどをすることによってできないかということで、今公社を通じて検討をさせていただいておるわけでございます。
 なかなか厳しい時代でいい返事はまだ聞いておりませんけれども、いずれにしても、つくっていきたいなというのが私の本音であります。生産をしながらの圃場ですから、随分厳しい状況のようであることを申し上げておきたいと思います。
 それから、チューリップフェアへの入り込み数は実は今横ばいであります。あちこちのテーマパークもつぶれておるようでありまして、それなりにそれぞれが努力をされておりますが、おかげさまでチューリップについては好評をいただいておりますので、ある程度の皆さんが来ていただけると、このように思っております。
 そこで、プレイベント等について廃止したではないかということですが、18日から特別展を四季彩館でやりたいと思います。「チューリップの調べ~おわらを彩る~」と題して展示をいたします。一足早く訪れる皆さんには十分観賞いただけるのではないかと思っておるわけでございます。
 ただ、従来のプレイベントというのは、天気がよくて全壇咲きそうだなという感じの上でプレイベントを持ってきたわけでございますが、実は長くなりますと管理に費用がものすごくかかるんです。全部ボランティアならいいんですけれども、管理にかかりますし、そういう意味で長くすれば採算上なかなか難しい。そのことはひとつ御理解いただきたいと思っております。
 それから、4月23日から開幕するわけでございますが、できるだけ堅実な入場の数を想定いたしまして予算などもつくったわけでございます。いずれにしても駐車場や交通誘導態勢、運営体制については万全を図りますが、いずれにしても黒字ではございません。随分つぎ込んでおりますので、経費の節減をするのが私は当然のことだと思っておりますので、なるべくあまり関心のないような面についてはカットしていく。ただし、チューリップの数と新種だけはたくさん入れようと。これは経費がかかります。ただしやっぱり毎年お見えになる方は、今年はこんなにきれいなのがあったな、今年はこんな色のがあったなというのはやっぱり関心を持たれるようですから、これについては惜しまず球根を植えていきたいと、このように思っておるわけでございます。
 それから、前夜祭につきましては、これも実はカットさせていただきました。市制50周年の節目だとか、あるいはチューリップフェアの何十回だとかというようなときにはやっぱり必要なことだと思っておりますが、私は、毎年毎年そのようなことがいいのかどうか。もちろん皆さんに会費をちょうだいして行うわけですが、今回そのような意味で、節約節減という意味でカットをさせていただいたことを御理解いただきたいと思います。
 それから、チューリップフェアにつきましては、議会の皆さんにも了解を得て従来の任意団体でありましたチューリップフェア推進協会から財団法人砺波市花と緑の財団に移管をいたしておりまして、経理もきっちりさせております。
 なおまた、でき得れば、これからどんどんボランティアの皆さんに協力をしていただきたいということで今呼びかけておるわけでございます。ついては、小学生の皆さんにも会場内の球根を植えてもらったり、あるいは会場へ来るまでの沿道にも植えていただく、そういう意味で御協力をいただいております。なお、多くの団体等からそのように協力いただくならば大変ありがたいとこのように思いまして、これからも呼びかけていきたいと、このように思っております。
 なお、イベント等につきましては、これまで皆さんに要請をしておりましたが、できる限り自ら企画をしていただいて、順次皆さんで運営もし、協力もするというそういうイベントのあり方が正しいのではないか、このように実は思っております。皆さんに何々してくださいと要請しますと必ず経費がかかりますし、そうじゃなくて、全体の市のお祭りだからということで協賛していただける、そういう体制づくりが必要ではないかと、このように思っておるところでございます。
 いずれにしても、これから新しい砺波市ができるわけですから、そのような総参加ですばらしいボランティアの皆さんで盛り上げていただく、そういう工夫をこれからしなければならない、このように思っておるところでございます。各種提案をいただきましたが、尊重してまいりたいと思います。
 なお、合併いたします庄川町の皆さんにも、砺波市民同様に招待券を送付して盛り上げていただきたい、このように思っておるところでございます。
 その他の質問につきましては、助役、産業建設部長からお答えをいたします。
 以上でございます。

◯議長(高田君) 答弁を求めます。
 助役 野村泰則君。
  〔助役 野村泰則君 登壇〕

◯助役(野村君) 寺島議員御質問のうち、2点についてお答えを申し上げます。
 まず、公共事業等入札に関する御質問のうち、低価格入札の件について申し上げたいと存じます。
 当市では、低価格入札に対しましては、適正な工事施工が確保されているかどうかについて確認するため、平成11年度からこれまでの最低制限価格制度にかえて低入札価格調査制度を採用いたしております。これは予定価格の3分の2から10分の8の範囲内で設けております調査基準価格を下回ったものがこの調査の対象となることとしております。平成13年度においては2件、平成14年度においては3件の該当事業があったところでございます。その5件のうち、既に工事の完成したものが3件でありまして、あとの2件は平成14年度事業でございまして、現在工事中でございます。工事完了したものにつきましては、中間検査や竣工検査の結果によりますと、設計書や仕様書に基づき、それぞれ工事は適正に施工されたと認められております。
 従来とも低価格入札における工事施工に対しましては、監督及び検査体制を強化し、段階確認、中間検査等を増やすなど努めてまいりましたが、今後とも、工事品質の確保のため監督検査を徹底させたいと存じております。
 なお、検査結果に基づく工事成績評価につきましては、入札参加資格の格付けのもととなる総合評点に反映をいたしておりまして、結果に応じた評点が与えられるようなシステムにいたしておるところでございます。
 次に、広報事業に関連いたしまして、カタカナ用語等についてであります。昨今、あらゆる場面でカタカナ用語が氾濫とも言えるくらいに大量に使用されているように感じております。行政用語につきましても例外ではなく、カタカナ用語の使用が増え続けておりまして、場合によっては専門用語等も加わり、市民の困惑もあろうかと思っております。既に一部社会的に認知された用語もあろうかと思いますけれども、広報となみを初め広報事業につきましては、子供たちから高齢の方々まで幅広い年齢層を対象としておりますことから、可能な限り平易な用語を用いることとし、場合によっては注釈を加えるなど、今後ともより一層意を配してまいりたいと存じております。
 以上でございます。

◯議長(高田君) 答弁を求めます。
 産業建設部長 藪田康男君。
  〔産業建設部長 藪田康男君 登壇〕

◯産業建設部長(藪田君) 寺島議員さんの今年度のチューリップの生育状況と対応について答弁をいたします。
 チューリップフェア会場内では期間中きれいなチューリップをごらんいただくため、これまでも花壇への雪かけ、遮光ネットの設置などの開花調整作業を実施し、来場者の方々に喜んでいただいているところでございます。
 今回は開幕をやや早め、期間も13日間と長いことから、花の入れ替えを行う場所とそうでない場所に分け、大花壇を中心に開花の抑制を行っております。生育状況は概ね平年並みで推移していると思われますが、今後の予報では3月下旬から4月にかけて気温は平年よりやや高めに推移するとされておりますので、万全を期して対策を講じております。
 今年も当初は暖冬の予報であったことから、市の施設や市内のショツピングセンターの駐車場などから雪を運び、1月23日と2月17日の2回にわたって公園の大花壇を中心に、おおよそ2,200トンの雪をかけました。
 また、今年は大花壇に雪が残っております2月21日に遮光ネットをかけ、少しでも長く花壇の低温を維持し、成長の抑制に努めているところでございます。
 今後は、気候の推移や生育状況を見ながら関係者の方々の御意見を伺いながら調整作業を進め、来場者の皆様に美しいチューリップをごらんいだただけるようにと考えております。
 以上でございます。

◯議長(高田君) 6番 江守俊光君。
  〔6番 江守俊光君 登壇〕

◯6番(江守君) お許しを得ましたので、私は通告に基づき市政一般の中から3項目について要望、提案等を交えながら質問させていただきます。
 まず最初に、景気対策についてお尋ねいたします。
 2月19日発表の月例経済報告によると、先行きについてはアメリカ経済の回復が持続すれば景気は持ち直しに向かうことが期待できる。一方、世界経済の先行き懸念や、我が国における消費マインドが弱含んでいることなどにより、我が国の最終需要が引き続き下押しされる懸念が存在していると発表。また日銀の金沢支店長も、北陸の景気は輸出生産の回復で持ち直しの方向だが、先行き不透明感があると発表されております。
 以上の結果、まだ当地区は回復していないのではないでしょうか。当市としても中小企業に活力を出してもらうため、いろいろと方策を講じておられますが、まだ先が見えない状態と思われる。
 そこで、中小企業の金融支援をしてはどうか。当市も中小企業の育成のため、今般予算にて小口事業資金の保証料補助金として1,100万円、緊急経済改善資金の預託金の積み増しなどいろいろと中小企業育成のために努力されているところであります。
 当市の中小企業者は、売り上げ不振、受注減少等により財務内容が悪く、満足に利用できない中小企業者もいるのではないかと懸念されます。当市の中小企業者救済のためにも、この制度が有効に利用できるよう金融機関へ行政として働きかけることができないか、お尋ねいたします。
 また、最近の大型倒産やリストラ等により市民の失業率が増加傾向にあります。当市としても、緊急地域雇用創出特別基金の補助事業により、ワークシェアリング型職員の採用など努力しておられるところでありますが、まだ当市の求人倍率は引き続き低水準にあると聞いています。
 当市単独の失業対策をどのようにお考えか。また砺波工業高校の就職内定率はどのようになっているのか、あわせてお尋ねいたします。
 第2項目として、道路整備についてお尋ねいたします。
 現在当市は年次計画的に舗装及び改良が実施され、環境基盤の整備が進められるところであり、大変喜ばしい限りであります。そして特に県平均と対比してもいずれも上回っているのが実態と思われる。
 そこで、現在改良されている路線ごとの完成はいつか、地域住民は大変関心が深いのであります。これも交通安全上であると思われる。
 そこで要望ですが、現在改良されている十年明鷹栖線以下7路線の完成はいつかという年次計画を関係地区に提示してはどうかについてお尋ねいたします。
 第2点として、道路交通安全施設のうちの歩道についてお尋ねいたします。
 主要幹線である県道、市道のうち、市街地については歩道が整備されておりますが、一歩市街を離れると歩道は限られた路線にしかないのが現状であります。
 そこで、市道の歩道設置状況は、市道延長550キロメートルに対して歩道設置総延長は56キロメートルであり、約1割強であります。県道、国道合わせても整備率は20%にも満たないのであります。つまり車優先の道路構造になっているのが現状と思われる。
 先般も高波地区にて車に跳ねられ死亡するという痛ましい事故が発生しました。これも歩道があれば事故にならなかったのではないかと非常に残念でなりません。市内にはこういった危険な箇所が多くあると思われます。交通弱者を守るため、今後の計画のうちに歩道新設計画があるかどうか。また今後新設する道路について歩道をつけるよう要望いたします。
 第3項目として、少子化対策についてお尋ねいたします。
 子供を生み育てる夢を持てる社会実現のため、当市もいろいろと施策を立てておられるところでありますが、まだ安心して生み育てる環境が万全とはいっていないのが現状ではないでしょうか。しかし、他市町村に比べ、当市は環境が整っているからこそ住みよさランキングでも上位にランクされ、人口の増加をみることができると思われる。
 子供の出生数は平成9年度では432人、平成13年度では440人と微増ながら増加傾向にありますが、まだ安心できる状態ではないと思われる。これからの将来を考えるとき、少子化による労働人口の減少、経済成長の制約、現役世代の社会保障の負担の増大など大きな社会問題になることが間違いないと思われる。
 今後、出生率などどのように回復し、将来の砺波市を支える労働力のアップが早急な課題と思われる。少子化対策は大きな社会問題であって、一自治体の問題だけとは考えられませんが、生み育てやすい環境づくりをすることは一自治体としても取り組むことができる分野ではないでしょうか。
 そこで、第1点として、保育所の時間延長についてお尋ねいたします。
 少子化の大きな問題は、文明社会において現代的生活を営むには、第一に安定した収入を得ることであります。そのためにはどうしても両親が共稼ぎをし安定した収入を得なくてはなりません。これに対応するためには、まず安心して子供を預ける場所が必要であります。幸い当市は全国に先駆けて幼保一体の施設が北部地区に設置され、また太田地区にも今般建設されているところであります。これらの施設を利用して両親は安心して働くことができる状態となっているところでありますが、まだ安心して働くには時間的問題があります。
 そこで保育士の保育時間についてお尋ねします。
 現在、当市の保育時間は午前8時30分から午後4時までで、一部長時間保育として朝7時30分から夕方6時までとなっています。しかし、子供を保育所に預けて職場に走っても始業時間に遅れる、また終業時間になっても退社できないという問題で子供たちの両親が弱っているところであります。
 遅刻、定時退社を続けていると、現在の不況下の中ではまずリストラの対象となるのではないかという不安を感じている方が少なくありません。これらを解消し、安心して生み育てることのできるために保育時間を延長してはどうか、お考えをお聞かせください。
 第2点として、休日保育を実施してはどうか。
 少子・高齢化社会の到来と言われてかなりの年月が経過しています。その間には高齢者対策としては、介護保険制度の導入など多くの施策がとられ、高齢者の方々が安心して暮らせる社会となっているところであります。
 しかし、少子化対策としてはまだ不十分な面が数多くあると思われる。子供を育てる環境整備も徐々に改善されてきていますが、子供たちを保育所に預ければよいと簡単に片づけるわけにはいかないのではないでしょうか。両親の職場の関係で休日出勤の保護者が最近多くなっているのが現状であります。休日保育を実施してはどうか。全国では認可保育所が約2万2,400カ所あり、そのうち休日に子供を預かっているのが約120カ所と聞いております。当市も土曜日は保育をやっておられますが、日曜・祭日保育を考えてはどうか。市内の全保育所で実施されなくても、せめて拠点として2、3カ所の保育園で実施してはどうか。これについてお尋ねいたします。
 また、少子・高齢化対策として福岡町で実施している多子奨励策として、4人目以降の子供が生まれた家庭にお祝い金など出されておりますが、当市は多子奨励策の一環として祝い金を出す考えがあるかどうか、あわせてお聞かせください。
 以上で質問を終わります。

◯議長(高田君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 江守議員にお答えをいたします。
 私から、最後に述べられた少子化問題についてお答えをいたします。
 私は、少子化対策というのは砺波市だけでできるものではないと思います。それ以上に国の大きい課題であろうかと、このように存じておるところでございます。
 そこで、福岡町で実施されております4人目以降のお子さんが誕生になればお祝い金を出すと新聞にも出ておりました。その制度提案でございますので、私の考え方を申し上げたいと思います。
 少子化の時代、多子奨励策の一環としての提案であると思います。私は、お祝い金を出すから生んでくださいという考え方が本当に正しいのかどうか疑問に思います。私が間違っているのかもしれません。お金をあげますから生んでくださいという政策が正しいかどうか。この辺のところを議論していかなければならないと思います。
 それよりも、江守議員がおっしゃったように、今の私どもが持っている制度、施設を利活用する、そのことが何よりも大切ではないかと思います。したがいまして、放課後学級もございますし、保育園、幼稚園を一体化して定数枠も増やす。ただ時間的な問題もいろいろございますけれども、そこまで甘くしていいのかどうか。本当に親と幼児が11時間も12時間も離れていることが本当にいいのかどうか。子供を育てる立場として私は難しい面があるのではないかと思います。
 したがいまして、そこのところも、確かに今厳しいですから、若いお母さんたちも働きに行かなければなりません。その場合、もっと社会が、企業が目をあけるという意味で、国の制度──厚生労働省は幾つも法律を出しております。ただし現実的に履行されている会社というのは少ないような気がします。もっと労働基準監督署あたりはそれに目をつけていくことがもっと大事なことではないかという気がしてならないわけでございますが、いかがでございましょう。
 なおまた、国は、従来児童手当を出しております。一遍カットして近ごろまた出した。それも所得制限とか何とか言っています。あるいは配偶者控除も削ろうか削ろうまいかということなど、もっと国が考えなきゃ少子化対策というのはできないと思う。ぜひ国でその議論をしていただきたいというのが私の考え方でございます。
 さて、そうかといって、合併いたします庄川町が一部このことについては実施をされております。実施をされておりましても現実的には低いようでございます。しかしそういう制度を隣りの町が持っていますから、今、合併いたしますので、一挙にそれをなくすわけにまいりません。恐らく慣行としてこれまでやってきたんだということもございますから、これも合併協議会で協議をさせていただきたいと、このように思います。
 なおまた、私どもにエンゼルプラン、いわゆる児童育成計画がございますけれども、新しい意味での21世紀に向かってのそういう育成計画を地方でも持っていくべきだなと私は思っております。
 今の現状をとらえまして、専門家やあるいは福祉団体やあるいは婦人団体や学識経験者を入れまして、新しいプランづくりをしてまいりたい。今提案あったことについて、そのように私は思っておりますので、早急に合併の庄川町も含めまして、いいエンゼルプラン──カタカナ語で叱られますから、新児童育成計画といいますか、そういうものをつくらねばならないなという感じを持っておりますので、進めさせていただきたいと、このように思っております。
 その他の質問につきましては、助役、民生部長、産業建設部長からお答えをいたします。
 以上でございます。

◯議長(高田君) 答弁を求めます。
 助役 野村泰則君。
  〔助役 野村泰則君 登壇〕

◯助役(野村君) 江守議員の御質問のうち、金融支援策についてお答えを申し上げます。
 日本経済はデフレ構造が続いております。そして、国内の製造業は安価な人件費を求めて海外移転が進行し、国内の製造業の空洞化がさらに進もうとしております。
 砺波工場協会との懇談会におきましても、中国や東南アジアを中心とした海外進出を検討している事業主の意見を聞くことが多くなっていることから、当市も産業発展と雇用確保をより一層推進しなければならないと考えているところでございます。
 そこで、金融支援策といたしましては、緊急経営改善資金制度を昨年の11月に創設をいたしまして、意欲ある中小企業が既存の小口事業資金の償還に対して支障が生じている場合、借りかえの資金の融資を行い、中小企業者の経営基盤の安定に資してまいりたいと考えているところでございます。
 県が実施しております制度融資資金は、この3月1日より借入利率が0.2%引き下げられ、代表的な融資資金でございます小口事業資金において、借入金利率は1.65%となりました。当市で実施しております中小企業融資資金──節季資金融資と言っておりますが、その借入利率につきましても、中元融資より借入利率を1.55%にしてまいりたいと考えております。
 各種の制度融資資金の効果的な利用につきましては、砺波市金融協会や砺波商工会議所等の商工団体と連携し、低利な融資資金の利用について広報となみあるいは行政チャンネル等を通じて普及啓発をしてまいりたいと考えております。
 市単独の失業対策といたしましては、本年度から職業技術習得給付金事業を実施いたしております。これは、リストラ等で失業を余儀なくされた45歳以上から65歳未満の方々を対象に、新たな職業技術を習得するに必要となる教材費の一部を助成するものでございます。現在まで14人ほどから申請がございまして、助成金を交付いたしておるところでございます。
 それから、ワークシェアリング事業といたしまして、平成15年度には緊急雇用対策として嘱託職員を11名採用する予定にいたしております。その主な業務は、緑花の推進業務、図書館等の本の貸し出し整理、読書の普及、スポーツの指導業務、あるいは市の施設の補修等の設計あるいは監督業務でございまして、嘱託職員を採用し、多様な人材の活用を推進してまいりたいというふうに思っております。
 それから、緊急雇用創出特別交付金事業といたしまして、県より本年2月19日付けで1,590万円の基準額の追加内示があったところでございます。
 そこで、平成15年度の追加事業として6月補正で予算化をいたしまして、平成15、16年の2カ年間の継続事業として実施したいと考えております。それから、平成15年3月に卒業予定しております県立砺波工業高校生は156名いるということを伺っております。このうち74名が就職を希望しており、2月末現在では74名全員の就職が内定いたしているということを聞いております。進路指導者及び関係機関の御努力の結果であり、感謝を申し上げる次第でございます。
 以上でございます。

◯議長(高田君) 答弁を求めます。
 民生部長 津田俊祐君。
  〔民生部長 津田俊祐君 登壇〕

◯民生部長(津田君) 江守議員の少子化対策についての御質問のうち、保育所の時間延長について及び休日保育の実施についてお答えを申し上げます。
 まず、保育所の保育時間の延長についてでございます。
 市内の公立保育所では、江守議員おっしゃるとおり通常保育時間より朝は1時間早く、夕方は2時間半延長し、午前7時30分から午後6時半までの11時間の長時間保育を実施し、保育に欠ける児童をお預かりしているわけでございます。
 そこで、この時間をさらに延長するとなりますと、保育所において11時間を超える保育となるわけでありますが、低年齢児の子供にとっては集団での生活が我慢しにくいつらいものとなりかねませんし、今ほど市長もお答えしましたが、本来特に幼児期には、親子のスキンシップと申しますか、一緒に過ごす時間を多く持つということは子供の成長の過程で非常に大切なことであると思うわけでございます。ただ、現実的には、仕事など家庭の事情によりやむを得ない場合が見受けられると思うわけでございます。
 現在、私立の東般若保育園では、午後7時までの延長保育を実施されており、利用者は1日平均4人となっておりますが、今のところ、これ以上の要望は聞いておらないということでございます。
 先ほど市長のお答えにもございましたが、今後は安心して生み育てる環境を見据えまして、エンゼルプランの見直しを行う段階で住民アンケート等を行い、検討をしてまいりたいと考えておるわけでございます。
 次に、休日保育の実施についてお答えをいたします。
 先ほど全国の休日保育の状況についてお述べになったわけでありますが、現在、県内では認可施設の公立、私立合わせて331カ所の保育所がございまして、休日保育を行っているところはそのうち私立12カ所がございます。当市では、土曜日における保育については実施しておるわけでありますが、昨今の厳しい社会情勢のもとで保護者の就業形態等もさまざまに変化してきており、今後、延長保育と同様、住民の意向調査等を踏まえて検討をしてまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。

◯議長(高田君) 答弁を求めます。
 産業建設部長 藪田康男君。
  〔産業建設部長 藪田康男君 登壇〕

◯産業建設部長(藪田君) 江守議員さんの市道の道路整備に当たって、その手順などを示すようにとの御指摘について答弁をいたします。
 市民の皆様の重要な交通手段となる道路などの改良整備に際しましては、地域の関係住民の皆様から拡幅用地など私有財産の御提供をいただくことになりますので、事業着手前に地元への説明会などの機会を設けさせていただき、事業計画や進捗の方法などを説明し、御理解をいただきながら進めております。
 具体的には、市道改良事業では、初年度では測量設計や丈量測量を行い、2年度目には用地買収などに着手いたしまして、3年度目からは工事に着工いたしまして、都合5年程度の工期をめどとして経済効果があらわれるように努めているところでございます。
 次に、道路交通安全施設の整備、特に歩道の整備に関して申し上げます。
 当市の歩道に関する現状は議員の御指摘のとおりでございますが、安全で快適な歩行者空間などを確保するため、国、県と連携をとりながら歩行者や自転車の交通安全に配慮した道路の整備を順次進めていることを御理解いただきたいと存じます。
 現在事業が進められている国道、県道の新設工事におきましては、すべて歩道を併設した道路構造となっております。また、県道などの交差点改良工事につきましても、順次歩道が併設された形状に修正されております。また、550キロの市道のすべてに歩道を設置することは、困難と考えますが、十年明鷹栖線を初めとする郊外環状道路、外環状線道路などの重要幹線市道につきましては、地域住民の皆様の土地などの提供をいただきながら、歩道の設置を含む道路構成として計画的に順次整備を進めているものでございます。
 なお、加えて学校周辺の通学路を重点として、新年度からは公園柳瀬線、鹿島荒高屋線に歩道を設置し、児童生徒などの歩行者、自転車通学者の安全を確保するように調査に着手しております。
 また、段差のある狭隘な歩道につきましても拡幅し、段差を解消してバリアフリーを進めるため、取り組める事業についても調査研究を進めているところでございます。
 いずれにいたしましても、道路事業は関係者の皆様の協力を得まして、用地の提供をいただかなければ前へ進むことができない事業であり、今後とも関係者の皆さんの御理解と御協力をお願いするものでございます。
 以上でございます。

◯議長(高田君) 9番 石田隆紀君。
  〔9番 石田隆紀君 登壇〕

◯9番(石田君) お許しを得ましたので、通告に従い市政一般について2点お伺いいたします。
 今定例会は、経済不況の中でマイナス要因が多くある中での予算編成ということで大変なことであると思いますが、このときこそみんなでいろんな知恵を出し合ってマイナスをプラス思考に変えることも大事ではないかと思います。
 そこで、自然にやさしいエコ発電に関して幾つかお伺いいたします。
 私の考えた事項の思いを幾つか申し上げたいと思いますが、まず、身近に手をつけられるものとして、五連水車での発電と水のポンプアップについて提案をいたします。
 自然環境を守る運動が進む中での取り組みとして、農業用水を利用した小水力発電が国の施策として取り組みが進められています。先日、県議会で、小水力発電について電源開発株式会社エンジニアリング事業部から説明がありました。この発電は、営利目的ではなく地方自治体の経費節減が目的であるということです。こういったことから、五連水車での発電をしてはどうでしょうか。
 五連水車での発電は、動力がそのまま利用できることが何よりの利点と思います。平成13年度の四季彩館の電気料金は1,339万円と月平均100万円を超えます。公園電気料も162万円と月平均13万円ほど使われています。このうち公園の低圧電気料は、水車苑とフラワープロムナードの夜間照明に月2万5,000円程度支払われております。
 5台もの水車が動いていますが、一番大きい水車はかなりの馬力があると考えます。私の中学生のころまで家にも水車があり、大門素麺の小麦の製粉をしておりました。この水車は石うすを3台も回しており、馬力は約70馬力と先代の祖父が言っておりました。
 また、大門には共同の製粉所があり、ここの水車は約100馬力とも言われていました。1馬力750ワットですから、75キロワットもの発電ができるわけです。5台の水車全部で100馬力ぐらいあると思いますし、散水ポンプなども使えると思います。
 このたび、水車のつくりかえもしました。すべて栗材でつくられ、耐用年数も延びるものと思います。
 この五連水車にも幾つかの問題があるようです。1つは、ごみが絡むことです。農繁期には草や藻が水車に絡み、回転が落ちることがあると聞きました。この水車のつくり方自体がごみのかかりやすいつくりになっており、ごみを取り除くのが大変であったと伺っています。水車取水口にごみが流れ込まないようにすることも今後の課題かと思います。また、農繁期が終わるころには、各用水とも減水され、水量が少なくなるのも問題と思います。
 いずれにしましても、五連水車は絶えず水に濡れていることが腐敗の進行を防ぎ、抑えると考えます。こうしたことからも、小発電の取り組みを考えてはどうでしょうか。今では発電に対する技術も進んでいると伺っています。公園とフラワープロムナードの夜間照明だけでも利用できないか考えてみるべきと思いますが、市長の考えをお伺いします。
 次に、農業用水を利用した小電力発電についてお伺いします。
 庄川左岸地区の国営土地改良事業に関連して、地域全体をとらえた効率的な用排水計画を進められることと思いますが、この用水改良と発電をうまく組み合わせられないものかと考えます。
 砺波市では、安川にあります庄川沿岸用水連合土地改良区が運営している安川発電所がありますが、ここでは毎秒4トンの水が23メートルの落差で640キロワットの発電をしていますが、こうした設備は費用もかさみ、取り組むことは難しいことですが、マイクロ水力発電の取り組みもできるわけです。
 このマイクロ水力発電は、100キロワット以下の発電施設を言いますが、砺波平野を潤す農業用水は、多くの穀物生産をするために多量の水が利用されています。合口ダム全体での取水は毎秒71トンの利用ができることですし、中野発電所では45トンの水が使われています。このうち40トン余りが農繁期にそれぞれの用水に流されています。
 海抜で調べますと、3用水連絡水路分岐地点では85メートルであり、高波地域では25メートルであります。60メートルもの海抜差があることですし、それぞれの用水には多くの落差があります。この落差を有効活用してマイクロ水力発電を行い、散居村の防犯灯の電源として利用すればいかがかと思います。
 農業では米価も下がっている現在、せめてもみ乾燥機の熱源としてカントリーで利用できないか。また育苗施設での熱源としても利用してはと思います。少しでも環境を守る立場から取り組みを考えてみるべきと思いますが、市長の考えをお伺いします。
 また、新しくできました出町小学校には、少しですが、ソーラー発電も取り入れられていますことから、今後、砺波東部小学校の改築にも取り組まれるものと思いますが、用水の利用によるマイクロ水力発電も教材として設置してはどうでしょうか。らせん水車の発祥の地域でもあり、ビオトープにぜひとも設置すべきと思いますが、教育長にお伺いします。
 また、風力発電についても取り組んでみてはと考えます。中野地域や庄川町は嵐のあることで、よい水稲種子の生産ができます。この嵐をうまく利用するのもよいのではないでしょうか。
 先日、福岡市のごみ焼却施設クリーンパーク西部へ視察に行きました。ここでは、ごみ焼却熱を利用し、蒸気による発電をしています。施設内の電力のほか、老人施設や温水プールの電力として利用し、余剰の電力は九州電力に売電しているほど余裕の発電ができると言われました。
 自然環境にやさしいエコ発電についていろいろ申し上げましたが、今後取り組まなければならない問題と思いますが、市長の所見をお伺いします。
 次に、地域特産振興について私の思いを申し上げ、御意見を伺いたいと思います。
 砺波市内の果樹栽培は個々の取り組みで多種多様の物が栽培されています。一部、柿、リンゴ、ブドウ、キウイフルーツなどがまとまって栽培されていますが、庭先販売や各イベントなどでの販売が主なものと思いますが、市の特産として定着するように育てていくのが大切と考えます。
 果樹栽培は苗木から育てて一定の収穫ができるまでには年数がかかります。その間に収穫される物はすべていい物ばかりが生産されるわけではありません。成木になるまでの管理や手入れが大変ですし、天候による影響も出てくることなど、正規な販売ができない物も出てきます。これら一定の生産ができるまでの間、どこかで販売ができないものでしょうか。半端物や規格外の物も並べ、少しでも栽培の手助けをすべきと考えます。砺波市で生産される果物として、安心して食べられる位置づけがこれからの課題になると思うので、一考願いたいと思います。
 また、お菓子や食品の特産物としては、大門素麺やコスモスグループがつくられる山菜加工品と、市内の菓子屋さんやもち加工をされる業者の方々の特色ある製品が数多くありますが、砺波に来たら、このお菓子とこの加工品が名物であり、必ず買って帰りたいみやげ物が幾つあるのか私にはわかりませんが、それぞれのイベントの会場で味わえる場所を考えなければならないのではと思います。例えばチューリップフェアに来て、きれいな花畑を眺めながら、おいしい大門素麺を食べられるところもあってもよいのではないでしょうか。お茶とお菓子や砺波産コシヒカリのおにぎりと漬物など、商工会議所や農協に働きかけていただきたいと考えます。
 砺波市には、4つの花イベントがありますが、うまくイベントにのっかっているのはコスモスウォッチングだけだと思います。イベントに携わっておられる皆さんが潤えば、自然と活気が出てくるのではないでしょうか。どんなことでも最初からうまくいくものではないと思います。一回行ってだめだからこれでやめるということは進歩も発展もなく、こつこつと努力することこそ大切と思います。このことについて産業建設部長はどのように思われますかお伺いして、質問を終わります。

◯議長(高田君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 石田議員にお答えをいたします。
 今日財政の厳しい折、思考を変えて対処することが最も大切だという御意見、同感であります。
 ついては、五連水車を活用しての御意見であります。今、地球環境が言われている時代でございます。循環型社会の形成に向けてクリーンエネルギーを揚水等でつくる、そのことの重要性は私も十分認識をいたしているところでございます。
 ただ、五連水車の発電につきましては、以前にもそういう話があって調査をされたわけでございます。ぜひ夜間照明等に使ったらどうかという提案もあったわけでありますが、十分な電力が得られないという結果がそのときには出ております。
 しかし、少し時代が変わりましたから、今はどうかということで、おっしゃるように、これも発想を変えてもう一度研究をさせていただきたいということであります。以前に調査したらだめだったというような報告でございますが、科学が随分進歩しておりますから、再度研究をしてみたいと、このように思っておるところでございます。
 それから、五連水車にごみがかかっておるのではないかということでございます。このことについては、ごみの流入防止対策を今年の3月にやりたいと思って、今計画をいたしております。
 いずれにしても、近ごろ川が汚れることは本当に残念であります。このことのマナーを広く皆さんに訴えて、川を大事にしよう、これが原点ではないかと私は思うんです。
 その意味で、石田議員から指摘あったわけでございませんけれども、川の大事さを訴えて、皆さんが川へごみを捨てない、草も捨てない、そういう呼びかけをして、わざわざ大枚金をかけてごみがかからんようにという形で江ざらえの時分にやりたいということなんですけれども、本当はそうあるべきではないと思う。
 昔、石田さんところにもあったようでありますが、そんなに私はごみがかからなかったと思う。私もあちこちの水車を見ておりましても、どーんと草が来て止まるというようなこともなかったのではないか。本当の原点に戻っていただく、これは市民にも呼びかけていきたいと。必要のない返事をいたしましたが、そのように感じております。
 それから、水の確保につきましては、確かに水車が常に回っておって水に浸っておることが長く維持管理できるようでございます。そのことを含めまして、用水土地改良区に要請しておりました。おかげさまで今年度は水車があまり止まらなかったということでございます。ありがたいことだと。ただおっしゃるとおり、ごみがかかるということで難儀をしておるわけでございます。ぜひおっしゃることを私のほうも措置をしてまいりたい。ごみの問題、それから常に回転をするそういう水車でありたいと、このように思っております。
 さて、農業用水を利用しての小水力発電についてであります。
 今、農林水産省で、庄川左岸の幹線用水路等の調査が始まっております。そこで県も、石田議員さんがおっしゃったように小水力発電、マイクロ水力発電、そのことを提起をいたしております。
 先日、私も提案型ということで農林水産省に申し入れをいたしました。資料も渡してまいりました。ぜひ実現方図りたい、努力をしてまいりたいと、このように思っておるところでございます。
 ただ、マイクロ水力発電につきましては、採算性の面からなかなか課題が多いようであります。いずれにしましても幹線水路につきましては、おっしゃるように結構落差もございますので、小水力発電として位置づけをしておりまして、今計画では砺波管内約8カ所に想定をされております。そして具体的に位置づけをして提案をいたしておるわけでございますので、ぜひ後押しをしていただきたいと、このように思います。
 今の農林水産省の考え方は、発電したら自己で消費する。売電してはならん。売電した場合には補助金をやらんということなんです。ぜひそれを緩和してほしいというのが私どもの考え方です。
 補助金をもらって、そう売電はできなくても、今、用水路の維持管理については農家負担ですね。農家は米価は下がるは、経費はかかるは、農業所得はがた落ちですから、農家負担というのは厳しいんです。したがいまして、維持管理については、この小水力発電でできた経費で維持管理をさせるという話を持ち込んであるわけであります。もちろんその場合には、電力を売らなければなりませんが、売ってでも、それはもうかったからというそういう意味ではなくて、それは維持管理に使う。しかも維持管理は、今、農家だけの負担なんです。今、混住化社会でして、非農家も実は用水の恵みを受けておるわけですから、その意味で農家だけの負担でなくて、売電によって維持管理をしてほしいんだという突っ込んだ提案も実はしておるわけでございます。このことを農林水産省は理解をし──農林水産省は理解はされるかもしれませんが、他の省庁から反発があるようであります。ぜひこのこともみんなでお願いをして理解をしていただきたいと、このように思っておるわけでございます。
 ぜひ議会の皆さんにもお力添えをいただきたい。用水土地改良区と手を結び、農家負担の軽減、そしてクリーンエネルギーをつくっていくという立場で御協力いただければありがたいと、このように思っております。
 いずれにしても、環境を守る、農家負担の軽減をする、ぜひそのことで農業用水にかかる売電計画について後押しをしていただきたいと、このように存じておるわけであります。
 次に、風力発電につきまして、平成13年度、14年度に県企業局が県内10カ所可能性のあるところを調査されました。新エネルギー産業技術総合開発機構というのができておりますが、そこも調査をして、風況マップ──風の流れがどうなっているかというマップがございます。それらを確かめて調査をしたようでありますが、実は十分に風力が得られないという結果が出ております。
 市内でも御存じのように、市外企業の中で風力発電という形で進められておりましたが、実は撤退をされました。そのことで、おっしゃるように私も太田の者ですからわかりますが、中野や太田や庄川縁は結構嵐のような風が吹いておりますが、ただ1年中吹いているかというとそうでもないわけです。そんなこともございますので、年中微風でもいいからあればという気持ちはしておりますが、現実的には不十分だというのが実態でございます。ただし企業局はあきらめていないようでありますから、吹くときには大いに活用して、あまり少ないときには逆に回転を抑えて維持するような、そういう時代ではないかなという気もいたします。これらにつきましてもう一遍再調査をして、おっしゃるような、これもクリーンエネルギーだと思います。
 先般私はヨーロッパへ行ってまいりました。海岸縁その他で結構あります。ただ音がするものですから、あれを何か解消できないかなと思いますが、ビャーと音がするので、2キロは離れなさいという国の法律その他がございます。だからこういう散居村の中でもしいいところがあっても、それが可能かどうかというのは、私が現実見ていろいろ聞いた段階では、その国では2キロ以上住宅から離れなさいという法律があるんですが、そのことを考えますときに、この散居村でいいのかどうか。考え方によっては鉢伏山の頂上とか──鉢伏山は無理かもしれませんが、牛岳あたりが一つの場所になるのかどうか。ただし台風が来た場合どうなるのか。その辺の採算性がどうなのか、いろいろあると思います。ただし、自然エネルギーを活用するという石田議員さんの趣旨については、大いに私自身もそのように思っておるわけでございます。
 あまりいい答弁ではありませんが、石田議員さんのおっしゃるクリーンエネルギーは大事にしよう。できるものはこの際視点を変えてつくり上げていくということが私は重要だと思う。
 いずれにしましても、農業用水については確実に小水力発電ができるということでございますので、これらについては皆さんの御支援をいただいて応援をいただいて、できるようにしていきたいと、このように考えておるわけでございます。
 その他の質問につきましては、教育長、産業建設部長からお答えをいたします。

◯議長(高田君) 答弁を求めます。
 教育長 堀田良男君。
  〔教育長 堀田良男君 登壇〕

◯教育長(堀田君) 石田議員の砺波東部小学校の改築に合わせた、らせん水車の発電についての取り組み等についての御質問は、環境教育はどのようにあるべきかというふうに発展的にとらえさせていただきながらお答えさせていただきます。
 今回の増改築事業におきましては、まず地域とともにある学校、さらに今御指摘の、環境とともにある学校というこの二本立てを基本理念として、基本設計におきましては、学校の東側、千保川のほうですね。あそこに農業用水を取り込んだ自然観察園、ビオトープとも言われますが、それらの造成を計画したところであります。当然その水は庄川の上流(旧の千保川)から流れてきております。
 また、現在策定中の砺波市環境基本計画の中で位置づけられている環境教育の重要性を意識しながら、地域の皆様と子供たちと力を合わせてともにつくり上げる自然観察園を造成したいと考えております。結構時間もかかると思います。
 実施計画に当たりましては、今後、建設推進委員会や地域の皆さんの御意見を徴しながら、校下の自然や歴史を踏まえた環境にやさしい学校づくりを進めるところでございますが、御提案のあった、らせん水車につきましては、これは南般若が発祥の地でございます。その歴史をしっかり教えていくということもございます。さらにそれがどのような能力を持っているかということも具体的な姿であらわしていきたいと思います。それが電気となってあらわれるか、あるいは力となってあらわれるかは、これはまだまだ研究しなきゃいかんと思います。
 このような環境づくりをしていくこと自身が、先ほどから出ておりますエネルギーにかかる教育の原点になるのではないか。こういう環境づくりをしてやることが子供たちのエネルギーがどこから来ているのだ。だから大切にしなきゃならないのだということを口で言うのではなく、目のあたりにつくり上げてやって育てていかなきゃならんのじゃないかと思います。
 その第一弾、二弾として、もう既に実行が始まっております。国土交通省が地下水の調査ということで、今、砺波東部小学校に地下水調査のためのボーリングをしております。そのボーリングは大人のためのボーリングだったんですけれども、地域の皆さんの御理解も得ながら国土交通省に申し入れまして、地下水が冬はどの辺まで来ているんだ、夏はどうなるんだ、冬になったらどうなるんだということが、子供の目にもちゃんとわかるような表示をしてほしいというふうに申し入れましたら、快く環境教育の一環だからぜひそうしますということで、パネルがぽーんと出てくることになります。
 さらにこの間、臨時議会で御理解をいただきました砺波東部小学校のプールにつきましては、プールのシャワーを真夏といえども冷たい水を引っかぶるのが寒い子もおりますから、シャワーの水は太陽の熱を利用してやや温度を上げてシャワーにするというような計画も具体設計の中に入れているところでございます。
 そういうふうに砺波東部小学校は自然とともにある学校ということを口で言うのではなく、そこに現物として与えるということ。そして、小さな時からエネルギーなり環境というものを大切にするんだという教育環境をつくり上げていきたいと思っております。
 以上でございます。

◯議長(高田君) 答弁を求めます。
 産業建設部長 藪田康男君。
  〔産業建設部長 藪田康男君 登壇〕

◯産業建設部長(藪田君) 石田議員さんの、砺波特産となる果樹の育成について答弁をいたします。
 現在、砺波市内においての果樹栽培は、栴檀山地区での柿が29戸で5.2ヘクタール、般若地区でのリンゴが1法人で1.5ヘクタール、東般若・栴檀野地区でのブドウが2戸で2.35ヘクタール栽培されております。ブドウにつきましては、2戸の農家とも完熟したもので摘みとられており、品質もよく多くの顧客が定着しており、すべてのものが直売され、店頭には出ていないのが現状でございます。リンゴにつきましては、植栽してから年数があまり経過しておらず、本格的な生産までに至っておらず、当面は現地での直売で対応ができるものと考えているところでございます。
 柿につきましては、これまでコスモスウオッチングや栴檀山特産の店での店頭販売でほぼ売り切ってきましたが、生産量の増加から、本年度においては小中学校の学校給食の食後のデザートとしての使用や、市農業公社が行っています「散居のかおり」事業の特産品セットとして販売を行い、販路の拡大を行ってきたところであります。
 しかしながら、毎年5割程度の生産量が増産していくことが想定されることから、新たな販路の開拓を検討していくことが必要と考えるところであります。
 生産農家の収益性を高めるには、流通経費の少ない直売方法が最も有利な方法であり、市内8カ所の農産物直売店での店頭販売ができないものか、関係者の皆さんと協議してまいりたいと思っております。
 次に、砺波特産となる食品の育成についてでございますが、現在、砺波特産としての食品については、庄下地区を中心に江戸時代後期に製造が始まった大門素麺やコスモスグループが行っている山菜加工品、お菓子屋さんがつくっておられるチューリップを利用したもなかなどの菓子類があります。
 市の特産品の販路の拡大としてフラワーランドとなみでは、大門素麺やチューリップ球根、切り花などの商品をインターネットなどを活用しながら、全国の方から瞬時に受注することができるシステムを構築しております。インターネットの活用により全国に商品を発信し、受注することが可能で、また店頭での販売スペースが節約でき、新鮮なものを産地直送できることがメリットになります。
 加えて、フラワーランドとなみでは、今年度新たに「アルギット米」や転作作物として奨励される里芋などにつきましても、砺波市の特産食品としてインターネットを活用した商品のPRを行い、販路拡大を行うため農協などとともに実施に向けて協議中でございます。
 議員御提案のイベント会場での特産の提供につきましては、イベントを企画する段階において、それぞれの関係者と御提案のありましたことについて働きかけてまいりたいと考えております。
 次に、各イベント会場での取り組みについてでございますが、各イベント会場での取り組みにつきましては、チューリップフェア会場での大門素麺の試食並びに販売、コスモスウォッチングでの「ふく福柿」やコスモスグループの山菜加工品の展示販売をよい参考例として、ほかのイベント開催の折にそのときどきの特産のPR、販売を当該機関に働きかけてまいりたいと考えております。
 また、栴檀山地区で販売されました転作そばにつきましては、今年度の施設整備により、そば粉の製造ができることになったことから、来年度のスキーシーズンからスキー客へおいしいそばの提供が行われると伺っているところでございます。
 以上でございます。

◯議長(高田君) 4番 齊藤源秋君。
  〔4番 齊藤源秋君 登壇〕

◯4番(齊藤君) お許しを得ましたので、通告に従い市政一般についての3項目の質問と、若干の要望について述べさせていただきます。
 1項目目は、学校給食や食事指導の見直しと改善についてであります。
 昭和29年の学校給食法公布とともに、戦後の子供たちの栄養補給のため学校給食が実施されてきましたが、高度経済成長とともに人々の健康状態や寿命、家庭や社会環境が大きく変わり、給食の食事内容やあり方にも変化が見られ、今や「食べさせるだけでは、学校給食とは言わない」ときを迎えております。
 今日では、インスタント食品を初めあらゆる食べ物、飲み物が店頭にあふれ、好きなものを容易に口にすることができる一方、嗜好品や偏った食品の過食による肥満、子供の成人病、異常なダイエット等による心身の健康を損なう例も出ており、子供たちの体位は向上しているが、体力が低下していると言われております。
 このような社会情勢の中で、子供たちの食事に対する考え方や栄養のバランス面でも十分とは言えなく、望ましい食生活を自ら営める知識・態度を身につけさせることは、学校給食に課せられた大きな課題の一つでもあります。
 当市においては、昭和50年4月より共同調理場方式の学校給食センターが稼働してきましたが、老朽化し、今、新しい給食センターが9億6,532万円で建設されており、その完成が待たれております。
 私は、これを機に、子ども一人一人が生涯を健康で暮らしていくため、食生活を見直し、よりよい食事ができる力を培うため、給食センターや学校が、子どもたちの食事は一生の健康につながる重要な問題であることを再認識し、家庭、地域を初め各種団体等と協力して、「こどもの食と健康」についてのフォーラムを開催するなど積極的な施策が必要と思いますが、市長はどのようにお考えか、お伺いいたします。
 さて、給食センターの特徴を生かした砺波色豊かな給食づくりについてですが、子供たちに生涯を健康で過ごすためのよりよい食生活ができる能力や態度を育てるには、自分で自分の体に適したバランスのよい食事を選択できる力を育てることが必要であります。
 学校給食では、栄養補給のほか、多様な食材、献立の工夫など見直しと改善がなされてきておりますが、与えられた物を食べるという給食では、食事に対する自己管理能力は育ちません。砺波の食材をふんだんに使った郷土色豊かなバイキング給食、リザーブ給食、セレクト給食、カフェテリア給食など、子供たちが選べる給食をできるだけ多く実施してほしいと思いますが、現状と今後の改善への見通しについてお伺いします。
 また、多様な献立への工夫、改善のほか、食器類が増えれば調理や指導業務の負担が過重になりますが、適正な人員配置や機材の調達にできる限り努力されることを要望します。
 次に、学校給食指導の見直しと望ましい食習慣の育成についてです。
 楽しい食事、健康によい食習慣、食事マナーなどの指導は、毎日繰り返し行われておりますが、大切さ、必要性等についての理解や実践への意欲づけは、学校の学級活動の時間に教師が中心になって指導されております。
 私は、ここでの指導は望ましい食生活を考えさせ、実践化を図る上での切り札となる学習ですから、すべての教師によって徹底した指導が行われているとは思いますが、実態はどのようか、お伺いします。
 また、食卓を囲み、心通う会話の中で、おいしく楽しい食事をする習慣は、先人がつくり出した食文化であります。ランチルームのほか、空き教室や屋外等での食事環境の改善も積極的に進められていると思いますが、現状はどのようかお伺いします。
 さらに、学校、家庭、地域連携による子供たちの食生活の改善についてです。
 食生活の基本は家庭の食事であり、栄養のバランスがとれた毎日の規則正しい食事の摂取が健康を維持し、増進する上で不可欠でありますが、市給食センターの「朝食調査」を見ると、副食が1種類の小学生31%、中学生29%。おかずなしの小学生21%、中学生32%。いつも食べない小学生8%、中学生14%。1人で食べる小学生15%、中学生33%でした。この実態を見ても、学校と給食センターがその方策を練り、家庭や地域と連携を深め、家庭の教育力の活性化を図ることも、健康教育における学校給食の役割であります。家庭、地域で食生活について考えたり、話し合ったりする働きかけと見直しや改善を進める多様な施策が必要と思いますが、現状とこれからの対策についての考えをお伺いします。
 2項目目は国道359号砺波東バイパス線の整備促進についてであります。
 国道359号は昭和50年に県道を国道に昇格、車社会に対応して県西部と東部を結ぶ大切な道路として砺波地域の発展にも大きな役割を果たしてきています。現在、庄下及び栴檀野地内や婦中町方面の改良工事が完成したので、太田や般若地区の国道359号には大型車両の通行が増加し、交差点付近での渋滞、カーブや急坂での危険がいっぱいあります。市民の安心・安全な生活や交通安全を確立する上からも、一日も早く東バイパス線の全線改良工事が待たれております。
 昨年の秋に、芹谷地内から柳瀬地内の路線測量作業が実施されており、改良工事の着手地区や設計協議地区も決まっていくものと思われますが、この事業の進捗状況と今後の工事着工の見通しについてお伺いします。
 また、建設予定地内の久泉遺跡発掘調査についてですが、早期完成が待たれている東バイパス建設地内の太田地区久泉遺跡の発掘調査が今年度から実施されるとのことでありますが、この調査計画の内容と道路建設促進との関連について伺います。
 3項目目は、環境美化対策についてであります。
 市環境基本条例に基づき、環境基本計画の策定に向け、地区懇談会や市民からアンケートをとるなど、公害の防止、自然環境の保全、廃棄物発生の抑制・減量化などについて意見を収集されるなど、策定作業が進められていますが、ぜひ美しい環境保全のために市民の手による実効性のある計画となることのほか、美しいまちづくりに対する市民や事業所のボランティア、環境に対する意識の高揚が確立されるものとなるよう強く要望いたします。
 さて、水質汚濁等の環境汚染対策についてですが、農業用水や工場排水の水質測定も市内15カ所で行われており、水素イオン濃度、生物化学的酸素要求量、溶存酸素等々の項目につきましては、基準値内であることは、きれいな水環境に恵まれていることなのですが、今年度は灯油等が流出したことによる水質汚濁があり、早急に対応したとのことでありますが、水質汚濁の実態と住環境や用水等への油類の流出や汚濁があったときの対応はどのようにされるかについてお伺いいたします。
 次に、生活環境美化の推進と道路・河川の美化についてであります。
 廃棄物は相変わらず市内の山間部や河川のほか路肩や田畑の畔に、心ない人たちによって捨てられています。監視員の方々も目配りされておりますが、減少しているようには思えないとのことであります。準備が進んでいる環境基本計画の中でも具体的なモラル教育を位置づけすべきと思います。
 ついては、今年度のごみゼロ運動は4月に実施されるとのことでありますが、美しい環境が整うことと、環境美化意識の高揚が図れるものにすべきと思いますが、どのような運動が計画されているか、お伺いします。
 また、ごみ最終処分場は、廃棄物の浸出水が新しい処理施設で無害化される機能を持ったものに全面改良されて操業しておりますが、今年度持ち込まれた廃棄物の量や処理状況についてお伺いします。
 持ち込み途中で廃棄物の飛散や落下のないよう関係者に指導されておりますが、一斉の江ざらえ時期には、汚泥や汚水等が坂道や交差点に落下していると住民からの苦情もあります。環境美化を推進する上からも指導がさらに徹底されるよう強く要望し、市当局の答弁を期待して一般質問を終わります。

◯議長(高田君) 答弁を求めます。
 市長 安念鉄夫君。
  〔市長 安念鉄夫君 登壇〕

◯市長(安念君) 齊藤議員にお答えをいたします。
 最初に、学校給食センター等についての御意見並びに質問の中で、特に私には若い世代の人たちの一生の健康のためにも「食と健康」についてのフォーラムなど開催してはどうか、その所見を問うということがございましたので、このことについて申し上げておきたいと思います。
 確かに今、健康センターづくりをしております。それ以前の問題として、「食と健康」というのは私は大事だと思います。ボランティアでございますが、食改善等々の皆さんに随分張り切って頑張っていただいて、地域においてもそのことを進めさせていただいております。
 この「食と健康」については、何度かフォーラムのようなものを開催しておりますし、このような企画もございますので、おっしゃるように、これからそのようなことが一番大事だと思いますので、キャンペーンを張ることが大事だと思います。
 今「健康プラン」をつくっております。大体9月にでき上がると思います。恐らくこの「食と健康」の問題については重視をしておるはずであります。ぜひ皆さんも御一読いただいて重要性を認識していただきたいし、私ども行政としては、皆さんにお願いするものはお願いし、どちらかと言えば強固に申し上げるものは申し上げていきたいと、このように思っております。
 その意味では、たばこを吸ったり酒を飲んだりする、私自身も述懐し、反省しなければならん面が多分にございますので、齊藤議員さんから言われてぎくっとしたんですが、皆さんともども健康のためにはお互いに少し言い合いしてもいいですから頑張るべきではないかと思っておりますので、この提案につきましては、十分御理解をしていただきたいと、このように思っているところでございます。
 あと教育長からそれぞれ申し上げたいと思っております。
 次に、国道359号砺波東バイパス事業につきまして、順次工事が進められております。このことについては、先の議会でも申し上げましたが、おかげさまで庄下地内の拡幅改良工事が完了いたしました。次いで太田地内におきまして、昨年の8月に用地買収が完了し、現在、祖泉地内において改良工事が施行中でございます。
 なおまた、庄下地内から主要地方道高岡庄川線までの舗装工事が既に発注されました。本年4月より県道の西側において実施されます久泉遺跡の発掘調査の完了を待って、県道まで延長して1,230メートルを平成16年4月に供用開始をいたしたいと思います。そうなれば、結構左右県道を活用することになりますので、便利ないい道路になろうかとこのように思っております。
 次いで、柳瀬地内につきましては設計協議が終盤を迎えており、今年の秋には道路の幅、用地測量、用地買収が行われる予定になっております。
 また、庄川に架かります長大橋につきましては、新年度より基本設計に取りかかると、このように伺っておるところであります。
 庄川右岸につきましては、路線測量、埋蔵文化財の分布調査等を行い、今後関係地区の皆さんと施工方法につきまして協議を進める予定となっております。その節は何とぞよろしくお願いを申し上げます。
 今後とも砺波東バイパス事業の促進につきましては、早期完成に向けて道路関係予算の確保等国土交通省へ強く要望してまいりたいと、このように存じております。
 次に、国道359号砺波東バイパス事業にかかります久泉遺跡につきましては、昨年7月から8月にかけて試掘調査をいたしました。その結果、縄文時代や奈良時代、平安時代の物などが見受けられました。
 工事区間のうち約1万3,000平方メートルについて保存の措置が必要となりました。国土交通省富山工事事務所や県文化財課などと協議を重ねた結果、1つは保存の措置の必要な区間について、発掘調査による記録・保存を行うこと。2つ目は、調査は国土交通省が市に委託する方法で行うということで教育委員会に担当していただきます。第3点は、平成15年度については、県道高岡庄川線までの開通に支障のないよう、県道から西側について調査をするということであります。今、工事しておりますが、そういう調査に取りかかっておりませんけれども、速やかにその調査を進めたいということでございます。
 次に、平成15年度調査分については4,200平方メートルで、現地の調査期間が約5カ月かかります。出土品の整理や報告書の作成に5カ月かかると言われております。調査にかかる費用は新年度予算にも盛り込んでおりますが、約9,200万円と見込んでおります。先ほども申しましたように、費用は全額国土交通省が負担することになっております。
 現地での調査を4月中には着手をいたしたいと思います。国土交通省の工事計画に支障を来さないように、遅くとも9月中旬までに、田んぼが刈り終わる時分までにぜひ終わりたいと、このように計画をいたしておるところでございます。
 それから、県道から東側につきましては、平成16年、17年の2カ年で調査をする予定でございます。道路工事の進捗を図るために、平成15年度においても東側ももしできるものなら一部着手してまいりたい。そして道路工事の進捗を図るように努力をさせていただきたいと、このように思っているところでございます。
 その他、学校給食は教育長、環境問題については民生部長からお答えをいたします。
 以上でございます。

◯議長(高田君) 答弁を求めます。
 教育長 堀田良男君。
  〔教育長 堀田良男君 登壇〕

◯教育長(堀田君) 齊藤議員の御質問は、人間の生きる力の根源になる知育、徳育、体育に並んでまさるとも劣らない食育ということについていかに考えているか。特に物質文明の時代が先走ってきたときこそ、食育について家庭、学校ともどもにしっかり見直さないと、どれだけほどになるぞということの警告も含めた御質問というふうに受けとめさせていただきました。
 まず、第1番目の、学校給食の見直しと指導の改善についての御質問のうちの給食センターの特色を生かした砺波色豊かな給食についてということでございますが、何と言いましても、子供たちが安心して食べられる安全な給食を提供することが第一の義務であります。まかり間違って数千食がトラブルを起こしますと、存在価値がなくなってしまいます。
 そこで、現在の給食センターはドライ方式という方式をとっておりまして、湿気を一切受けつけない。乾いた状態で調理をするということがまず第1点。それからもう1点は、今までの食器は環境ホルモンがあるとか、長く使っていると弊害が出るというようなものでございましたけれども、今度はしっかり焼いたもの、家庭で使っているものに近いもの、そういうものを導入すること。さらには地元野菜、どこで使っている、どんなしぐさでつくられたかということがよくわからないようなものではなくて、地元でとれたものを大量に取り入れるように努力をする。この3点を中核として進めてまいります。
 「食と健康」については、新しい給食センターの中には料理研修ができるような場所があります。そこで、学校の栄養職員による栄養指導を行うことや、地域に開かれた給食センターの情報発信としてインターネットのホームページに「給食だより」を載せたり、「きょうの献立」を載せたりして積極的に家庭へ電波で送り込んでいきます。そしてきょうの学校の献立は何だろう。どういうつもりでこの献立がつくられたのだろうということが家庭のお茶の間に届けられるという仕組みを考えていきたいと思っております。
 さらにバイキング給食につきましては、小学校については何にしようかということを選ぶおもしろさ、楽しさ、これは当然でございましょう。大変喜ぶと思います。
 それから中学生については、バランスのとれたものを食べなければならないんだ。嫌いだけれども食べなければならないんだという自分の食事管理をするということではまことにいいチャンスでございますので、学校の方からそういう点では提案があります。きょうはこういうバイキングをしたい、何日にバイキングをしたいということの要請があります。この要請にこたえて大体今まで年25回ほど実施してきましたが、この後も恐らく学校では楽しみの食事になると思います。これは大変面倒なものでございますので、毎日毎日というわけにはいきません。それをお祭りのような状態にして学校の楽しい行事にしていってやりたい。
 ただし、指導の内容としては、今言いましたように、小学生は選ぶ楽しさ、中学生はこれは私の体にいいのか悪いのか。いいんだけれどもたくさん食べてはいかんとか、これは何としてもとっておかなければバランスがとれないんだということを自分で考えて、それを選ばせるということにしていきます。
 それからもう1点、人員配置や機材等について、基本計画の中で厨房施設の性能や使い方などがちゃんとうまくいっているのかということでしたが、御指摘の内容につきましては、もう基本設計の段階でそういう条件を取り入れて、そしてより具体図面を書くときには何人の職員でどれだけの食事をつくって、何分間でつくって、何分間で子供の口まで入るんだという条件をつけてコンペ(具体競争)を業者にさせております。それでもって一番よろしかったと思う者を採用したということになっております。ところがそれは図面上のことでございます。条件上のことですから、いよいよでき上がったら本当にそのように流れるかということを今年の夏にはでき上がりますので、約1カ月間かけてトレーニングといいますかリハーサルをやって、そして9月から本番を迎えるという段取りにしております。
 それから、第2点目の給食指導の改善と望ましい食習慣の育成についてでございますが、これは大変難しい問題でございます。このことについては議員御指摘のとおり栄養の摂取等に配慮しながら健全な食生活は子供たちが元気に健やかに生活し、生涯にわたって生き生きと生活を送っていく上で欠くことのできないものでございます。そして、生涯の食習慣の土台がつくられる、義務教育の期間において、食の自己管理、食の能力、正しいマナー、おいしそうに柔らかな気持ちで食事をするそういう人間関係を形成する上で学校給食の果たしている役割は勉強に近いほどの重要な役割を持っております。
 各学校では、学級活動や保健指導の時間の中に栄養はどうなっているのか。栄養素の摂取状況等に対する計画などの指導のみならず、毎日の給食時間におけるはしの持ち方、かむことによってつばとよく混じる、そういうことなど具体的な例を使いながら実践活動を行う、そして正しい食習慣を身につけようと努力をしております。しかし、これはすべて学校がやるべきことでもない。やはり家庭がそのことについてきちっとした考え方で──学校はお昼だけですから、あとの2回の食事をきちんとした考え方でとらせてやっていただきたい。それが先ほども御指摘あったように大変な狂い方でございますね。それをもとに戻すために今言ったようなことをやるわけでございます。
 また、子供たちが気持ちのいい環境で食事の楽しさを味わえるように、桜のころには屋外で食べたり、花が咲き乱れるころには夏の青空を眺めながら食事をするという、アウトドアで食事をするということはこれまたおいしいわけでございまして、学校内でそういう環境をつくるということも各学校でやっているようでございます。
 また、給食センターではそのような学校の教育活動を支援するために、各学校の要請に応じて栄養士が学校へ出かけていって、栄養のバランスのとれた食事が大切である、マナーが大切であるということの指導をしております。ところが栄養士は学校の教員の免許状は持っておりませんから、ただ一人で教壇に立つことはあまり好ましくないので、学級担任と組んできょうは給食の勉強の時間だということで主に栄養士が指導します。そしてその合い間に学級担任が入ってくれるわけでございます。
 この間も給食センターへ行きましたら、去年やった実践記録をいっぱい見せてくれまして、子供たちのやりとりを書いたり、あるいは子供たちの栄養士さんから教えてもらったことをイラストに書いて送ってくれたりしたものを全部収録してあります。それが栄養士のその後の献立をつくったり、食事を送り込むときの非常に大切な材料になるようです。御指摘のようなものが今学校では少しずつ行われております。
 今後とも、子供たちの望ましい食習慣の育成と食事のマナー向上のために、担任、養護教諭、学校栄養士、この三者がチームティーチングをとって食育の指導に当たっていきたいと思っております。
 次に、御質問の第3点目でございます学校や家庭や地域が連携しながら食生活の見直しと改善にどのように取り組んでいくべきかということでございます。
 子供たちの食習慣の形成において、学校給食の果たす役割の重要性はもうだれもが認めることでございます。しかし、それ以上に重要なのが、先ほども言いましたように、家庭における日々の食事であります。
 近年、家庭における朝食抜きや、一人で食事をする個食の増加など、食生活の乱れが青少年の心の発達に悪影響を及ぼしているのが現状であり、大変危惧しているところでございます。これまでも砺波市のPTA連絡協議会や、連合婦人会の方々などと連携をしながら、家庭における食生活の改善や食卓を囲む温かい雰囲気の対策化について啓発を行ってきたところでございます。
 また、学校給食においても、PTA行事として親子会食を企画し、親子が一緒に食事をしながら栄養士から食事に関するお話しを聞いたり、生産農家のおじさんやおばさんから食に関する思いを聞いたりすることなどの機会を通して、食生活に対する意識の向上を図っていくことが大切であります。
 学校では、知育、体育、徳育の調和のとれた教育を推進する中で、食育に重点を置き、学校や地域の各種団体と連携を図りながら各家庭の食生活の重要性に対する認識を深めるとともに、砺波市の将来を担う子供たちが心身ともに健康でたくましく育つよう取り組んでまいりたいと思っております。
 給食センターが10億円近いお金で建設されるというニュースは、砺波市内にもう十分広がっております。これを機に学校給食に対する市民の関心は極めて高くなっております。これをチャンスに齊藤議員さんの御指摘なさったことを体しながら、議員の皆さん方のいろいろな御指導を賜って、給食センターを本当に価値のあるもの、効果のあるものにして進めていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

◯議長(高田君) 答弁を求めます。
 民生部長 津田俊祐君。
  〔民生部長 津田俊祐君 登壇〕

◯民生部長(津田君) 齊藤源秋議員の環境美化についての御質問にお答えをいたします。
 まず、水質汚濁の実態について申し上げます。
 工場排水を含む農業用水につきましては、市内15カ所で水質検査を行っております。
 今ほど測定項目の基準値についてお述べになったわけでありますが、具体的に市内での測定数値を申し上げますと、水素イオン濃度pHは7.6、生物化学的酸素要求量(BOD)は3.4mg/l、溶存酸素(DO)は11.2mg/lとなっており、すべての測定地点におきまして基準値内ということで、良好な数値を示しております。これは現在行われております下水道事業、農業集落排水事業、あるいは合併浄化槽の普及による生活雑排水量の減少が一つの要因であろうと考えるわけでございます。
 また大量の油類の流出があったときの対応につきましては、御指摘の砺波市内での大量の油類流出事故の発生事例は現在ございません。例えて申し上げますと、国道でタンクローリーの横転事故が発生し、積載された灯油が農業用水に大量に流れ出た場合の対応を申し上げたいと思います。
 この場合には、法律的には水質汚濁防止法、消防法、富山県生活環境の保全等に関する条例及び工場または事業場の事故に関する措置要綱によりまして、現場調査及び応急対策を講じることとなっております。
 具体的な内外機関との連絡体制といたしましては、生活環境課が主管となり、上水道課、砺波広域圏砺波消防署、県砺波土木センター、砺波警察署、近隣市町村、関係土地改良区等へ通報いたします。消防署では、流域でのオイルマットで吸着作業を開始いたします。オイルマットによる除去作業で対応できない場合にはオイルフェンスを設置し、生活環境課が手配したバキューム車で吸引作業を実施いたします。
 また、上水道課では、下流に浄水場がある場合には、活性炭処理を実施いたします。河川の護岸や雑草に付着している場合の油の抜き取り作業は原因者の責任において実施することになります。
 以上申し上げた連絡体制で、関係機関の連携のもと、事故処理に早急に対応することになるわけでございます。
 なお、一級河川での事故の場合は河川管理者であります国土交通省富山工事事務所が中心となりまして、水質汚濁防止連絡協議会の連絡体制を軸にしまして関係機関との緊急体制を取り、応急対策を講じることになっておるわけでございます。
 次に、生活環境美化の推進と道路河川の美化についてお答えをいたします。
 第12回砺波市民ごみゼロ運動につきましては、「マナーを守って住みよい環境」をスローガンとして、来る4月6日の日曜日朝6時から7時までの1時間、子供たちを含めた市民全体で環境美化に向けまして、道端等の公共の場所に落ちている空き缶などのごみを拾う実践活動を通じて地域の実態を見つめていただき、ごみの分別収集やリサイクルの重要性を認識しながら資源循環型社会の構築を目指す運動を展開いたしたいと考えているわけでございます。
 また、平成14年度のごみゼロ運動実施により、クリーンセンターとなみへの搬入量は、可燃ごみで3,210キログラム、不燃ごみで5,100キログラムとなっております。
 なお、議員御指摘の不法投棄に対するモラル教育につきましては、現在策定中の環境基本計画に反映されるべきものと認識をいたしております。
 次に、ごみ最終処分場に持ち込まれた廃棄物の量や処理状況についてお答えを申し上げます。
 クリーンセンターとなみ管理型最終処分場の利用状況につきましては、平成13年度実績を申し上げますと、焼却灰や破砕された陶器類では2,468トン、一般持ち込み瓦れき類が1,175トン、都合3,643トンの搬入状況でございます。
 平成13年度の当初計画では、2,923トンでありましたので、計画に対して24.6%の増となっております。平成14年度でございますが、2月末現在の数値であります。焼却灰や破砕された陶器類で2,126トン、一般持ち込み瓦れき類430トン、合計2,556トンの搬入状況でございます。
 最後でございますが、今月30日に予定いたしております江ざらえで発生する土砂の搬入につきましては、般若地区には大変お世話になっておるわけでございますけれども、去る1月30日に開催いたしました各地区ごみ対策委員会で最終処分場への搬入上の注意事項として、特に車に積載する際には、荷台に青いシートを敷くなど、汚水が道路に流出しない方法で搬入するよう強く申し合わせたところでございます。また、各用水土地改良区及び各土地改良区にも文書で御理解と御協力をお願いいたしたところでございます。
 以上でございます。

◯議長(高田君) 以上をもって本日の日程を終了いたします。
 次回は明3月13日午前10時から開会いたします。
 本日はこれをもって散会いたします。
 大変御苦労さまでした。

 午後 3時26分 閉議